野良猫 食情報研究所

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2024-07-29

[FDA]FDA総まとめ

FDA Roundup: July 26, 2024 | FDA

・本日FDAはピーナッツアレルゲンパウダーのPalforziaの適用にピーナッツアレルギーが確定診断された1-3才のアレルギー反応緩和のための治療の開始、用量を上げる、維持を含めることを認めた。Palforziaは2020年1月から4-17才に認可されている

PALFORZIA | FDA

・ハーブの微生物汚染検査

・クラトム製品への警告

・未承認電子タバコタバコ製品販売業者への警告

・シナモンパウダーの鉛警告、ゼロに近づけるCloser to Zeroイニシアチブは優先でテーマ

・食品中マイクロプラスチックとナノプラスチックのサイトを作った

・Diamond Shruumzブランドのチョコレートバー、コーン、グミの被害者更新

 

[FDA]FDAは消費者にOPMSブラックリキッドクラトムを使用しないよう警告

FDA Warns Consumers Not to Use Optimized Plant Mediated Solutions (OPMS) Black Liquid Kratom | FDA

July 26, 2024

死亡を含む重大な健康影響が報告されているん

FDAは最近OPMS Black Liquid Kratomを使用した後死亡した人一人についての有害事象報告を受け取った。これはOPMS Black Liquid Kratomを使用した後に重大な有害健康影響を経験した多数の報告のうちの一つである。他の有害影響には離脱症状、依存、消化管障害、ムズムズ脚症候群、皮膚障害、攻撃的行動、不安、エネルギー欠乏、集中できない、などがある。製品の表示によるとこの製品はクラトムアルカロイド、ミトラギニン、7-ヒドロキシミトラギニンを含む。

FDAはこれまでクラトムはダイエタリーサプリメントや食品として販売できないと結論している。

FDA and Kratom | FDA

(タイで合法という話があって)

 

[EFSA]意見等

科学

モンテカルロリスク評価プラットホームの更新:データの接続性、安全性、相互運用性、アクセス可能性を向上させる

Update of the MCRA platform: enhancing data connectivity, security, interoperability, and accessibility

・系統的レビューの自動化を支援するデータ標準化開発戦略

Strategy for developing data standards in support of automation of Systematic Reviews

飼料添加物

Safety and efficacy of a feed additive consisting of Lactiplantibacillus plantarum DSM 34271 as a silage additive for all animal species (Lactosan GmbH & Co.KG)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of an essential oil obtained from the fruit of Apium graveolens L. (celery seed oil) for all animal species (FEFANA asbl)

Assessment of the feed additive consisting of Saccharomyces cerevisiae CNCM I‐4407 (Actisaf® Sc 47) for rabbits for fattening and non‐food producing rabbits for the renewal of its authorisation (S. I. Lesaffre)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of Lactococcus lactis DSM 34262 as a silage additive for all animal species (Lactosan GmbH & Co.KG)

EFSA Project on the use of NAMs to explore interspecies metabolic differences on essential oils as feed additives

Safety of a feed additive consisting of indigo carmine for cats, dogs and ornamental fish (Sensient Colors Europe GmbH)

食品接触物質

Safety assessment of the process Guolong, based on the EREMA Basic technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

農薬

Peer review of the pesticide risk assessment for the active substance difenoconazole in light of confirmatory data submitted

 

[ProMED]メタノール中毒 ベトナム(第二報):(ハノイ)更新、サンザシ酒疑い

Methanol poisoning - Viet Nam (02): (HI) update, hawthorn wine, susp

2024-07-28

https://promedmail.org/promed-post/?id=8717782

Date: Fri 26 Jul 2024 10:01 ICT Source: VNExpress [in Vietnamese, trans., edited]

4人が死亡したアルコール中毒事件の原因はVinh Phuc地方で購入されて結婚式で使われたアップルワインの可能性がある。

ホストはこれを30L購入し、90人が参加した結婚パーティで提供した。パーティの後、5人が残ったワインをグループのうちの一人の家で飲み続けた。それぞれ500-1000mL飲んだ。それから症状が出た。入院した患者の血中メタノール濃度は51 mg/dL から188.8 mg/dLだった。

中毒コントロールセンターの検査では工業用メタノールが34%だった。結婚式場と患者の家にあったサンザシワインの2検体は検査機関に送られて結果はまだである。

 

[SFA]V-SHOUプレミアムコーヒーにシブトラミン

“V-SHOU Premium Coffee” found adulterated with Sibutramine

24 July 2024

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/accredited-overseas-attachments/sfa-media-release---v-shou.pdf

各種オンラインサイトで減量用と宣伝されて販売されている製品

写真あり

 

 

[WHO]WHOはIOCとフランスと組んで健康的パリオリンピックを支援する

WHO teams up with IOC and France to support healthy Paris Olympics

25 July 2024

「運動しよう」キャンペーンと旅行者へのワクチン接種よびかけ

 

[WHO]イベント

-世界肝炎デー

World Hepatitis Day 2024 (who.int)

7月28日

-世界母乳育児週間

World Breastfeeding Week 2024 (who.int)

8月の最初の週

-EPI-PENウェビナー:インフォデミック管理を各国で運用可能に

WHO EPI-WIN Webinar: making infodemic management operational in countries

 

McGill OSS

-紅藻、唐辛子、ブロッコリースープ

Sea Moss, Chili Peppers and Broccoli Soup | Office for Science and Society - McGill University

Joe Schwarcz PhD | 24 Jul 2024

私は意味のあるものとナンセンスを区別する仕事上の必要から、あらゆる種類のニュースやブログやフェイスブックや動画に登録しているため、食事助言の洪水に溺れている。

栄養助言のいくつかは単純にナンセンスである。ある朝にみたいくつかを紹介しよう。

末期がん治療用のレシピというFacebookの投稿、紅藻が健康にいいというTikTokの動画、唐辛子を多く食べる人がBMIが低いという中国の研究を報道する多数のメディア、East Anglia大学の研究者によるブロッコリースープとひざの痛みについての24人での研究。

(詳細略)

明日もまた「画期的」「最新の」「量子的跳躍」「革命的」と謳う健康助言があふれるだろう、そしてよく見ると「ばかげている」「ごまかし」「たわごと」のほうがふさわしいだろう。

 

-動画

ラソンのための栄養

Cup o-Joe-Nutrition for the Marathon (youtube.com)

2024/07/27

炭水化物の話

 

ユニコーンの角はほんとうは何でできている?

What were 'unicorn horns' really made of? | The Right Chemistry (youtube.com)

ユニコーンの角は万能薬として販売されてきた

貴族がユニコーンの角として持て囃したのはイッカクの歯

現在はダイエタリーサプリメントが万能薬としてユニコーンの角のかわり

 

SMC UK

短期菜食は生物的推定年齢低下に関連することを示唆する研究への専門家の反応

expert reaction to study suggesting short-term vegan diet is associated with reductions in biological age estimates | Science Media Centre

July 29, 2024

BMC Medicineに発表された研究が、短期完全菜食と加齢を調べた

King’s College London (KCL)栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

これは2か月間完全菜食と混合食に割り当てた双子で実施された小規模研究である。加齢の生物学的マーカーとしてテロメアの長さやDNAのメチル化が測定されている。この報告では完全菜食群で加齢にとって好ましい幾分かの差が発見された。しかしこの想定は長期にわたる微量栄養素不測の有害影響を考慮していない。例えば完全菜食ではサプリメントを使用しないとビタミンB12が不足する。観察研究では中年では完全菜食が健康に好ましい影響があるかもしれないことが示唆されているが、高齢者ではそうではない。実際、ビーガンと混合食の人の寿命は変わらない。

栄養士で英国栄養士会広報、Aston大学名誉学術フェローDuane Mellor博士

この研究は2023年11月にJAMA Openに発表された研究のフォローアップ研究である。当時SMCでコメントが出されていて同じ限界がある、つまり菜食のほうがカロリー摂取量が少なくて体重が減っている、これが違いの理由である可能性がある。菜食群のカロリーが1日当たり200カロリーほど少なく、平均2kg体重が減っている。さらに菜食群の野菜と果物摂取量は混合食群の約2倍、混合食群では毎日肉を175-225g食べるよう指示されていてそれは英国の推奨1日70-90gより多い。

 

その他

-フランスの水の管理がEU査察で批判される

French water controls criticized in EU audit; consumers deceived | Food Safety News

By Joe Whitworth on July 27, 2024

欧州委員会はフランスの水部門の管理がEU規則遵守を保証しない大きな問題があることを発見した。

フランスでNestlé Waters and Sources Almaの関係するナチュラルミネラルウォーターの偽装が1月にメディアで報道されたことを受けて3月にDG Santeによる査察が行われた。査察の結果、ナチュラルミネラルウォーターとスプリングウォーターについてはモニタリング計画と適切な検査能力に支えられた公的管理が行われているものの、リスクに基づいた定期的な公的査察がなく、中央と地方での当局の協力が不適切であるなどの深刻な欠陥があった。結果的にNestléは何十年にもわたって当局の監視なしで消費者を欺くことができた。ナチュラルミネラルウォーターEUの規則では殺菌処理が禁止されている。しかしNestléは紫外線や活性炭などで処理したものをナチュラルミネラルウォーターとして販売していた。フランスで販売されている包装済みナチュラルミネラルウォーターの30%がそのような処理をされたものだった。目的は微生物による安全性確保のためだという。どのくらいそのようなことが行われていたかはわからない。文書では数十年にわたる。

査察官はフランス当局が処理水がナチュラルミネラルウォーターとして販売されていることを知っていたことを発見した。

フランスはEUの植物動物食品飼料に関する常設委員会で4月に加盟国に対して消費者が食品安全上のリスクには晒されていないと説明した。

Nestlé Waters Franceは今はフランスの規制に従っているという。「我々の主目的が食品安全であるため、いくつかの生産か所で規制に従っていなかったのは残念である。関係当局の監視のもと対応する」

(フランスらしいというかなんというか。全く処理しない「ナチュラルミネラルウォーター」がありがたいという幻想のほうをなんとかすればいいのに。)

 

-コラーゲンサプリメント:誇大宣伝と希望

Collagen Supplementation: Hype and Hope | Science-Based Medicine (sciencebasedmedicine.org)

Scott Gavura on June 6, 2024

コラーゲンは高価なプロテインサプリメントである―それ以上ではない

私は2011年に、骨関節炎として人気上昇中だったコラーゲンサプリメントについて記事を書いた。当時、印象に残るようなものはなかったが、それ以降私には時々巨大製薬企業の手先だとか間違っているといったメールが来るようになった。そして13年経ち、コラーゲンの人気はさらに皮膚や髪や長寿用に宣伝され高まるばかりだ。この10億ドル市場の根拠を見てみよう。

以下コラーゲンの解説

結論として、意味のあるベネフィットは示されていない

単なる高価なプロテインであり、もっと安価なプロテインにするか、あるいはもっとシンプルに、適切な量のたんぱく質を含む食事をすればいい。

 

-英国のチームがオリンピックの選手村の食について生肉に苦情を言い冷たい態度をとる

Team GB snub Olympic Village food after complaints of raw meat (telegraph.co.uk)

25 July 2024

選手村の食事にイギリスチームが不満で自国のシェフを連れてきた

質と量の両方が不適切。卵やチキンが不足し一部の肉は生で出された

フランス側は不足は認めた

(肉は減らす、卵やミルクはフランス産のものしか使わない、輸入はオーガニックやフェアトレードとか言ってるので足りないのは予想できた。でも生肉って何だろう?)

 

-連邦裁判所が、ラウンドアップががんをひきおこすことを証明する根拠は不十分だと判断したため大規模集団訴訟棄却

Major class action thrown out as Federal Court finds insufficient evidence to prove weedkiller Roundup causes cancer - ABC News

Kristian Silva Posted Thu 25 Jul 2024

オーストラリア

判事は裁判で提出された科学的根拠のどれもグリホサートががんの原因であると証明できていないと判断、訴訟は棄却

 

-The Lancet Vol. 404  Number 10450 | Jul 27, 2024

追悼

Akira Endo

Geoff Watts

最初のスタチンを発見した生化学者、2024年6月5日90才で亡くなる

今やスタチンは世界的に2億人の人々に処方されている。

スタチンの発見は科学的にも重要で、スタチンの前の時代はLDLコレステロールと心血管系疾患の関連が因果関係なのかどうかについて議論があった。スタチンのおかげでLDLコレステロールを下げることが心血管系疾患に有効であることが確認された。