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食品安全情報blog暫定後継サイトです

お知らせ

 これまで食品安全情報blogおよび食品安全情報blog2をご愛用いただきありがとうございます。2024年3月末をもって私畝山は定年退職したため、「食品安全情報」作成のための資料としてのblogは終了致しました。今後も「食品安全情報」は二週間に一回発行されますので引き続きご利用ください。

 一方で公式「食品安全情報」には掲載されない情報をご愛顧いただいていた方々より、継続のご要望を頂いております。その方法についてはこれから検討することになりますが、その検討の一環として暫定的にここにニュースの記載を継続し、読者の皆様からの支援の可能性についてご意向を伺うことにします。

例えば年会費を払っても継続してほしいという個人・法人の方は(uneyama〇k03.itscom.net;〇は@)まで連絡をお願いします。3か月以内に方向性を決める予定です。

2024-04-26

[RIVM]RIVMは電子タバコの魅力を減らすために標準デザインを推奨

RIVM recommends a standardised design for e-cigarettes to reduce e-cigarette appeal | RIVM

25-04-2024

なめらかなデザインやBluetoothのような技術的付加、簡単に隠せるなどの特徴が電子タバコを若者にとって魅力的なものにすることがRIVMの研究でわかった。そのためRIVMは政策決定者に電子タバコの標準デザイン導入検討を勧める。

報告書は以下

見た目と機能を規制することによる電子タバコの魅力を減らす選択肢。ニコチンフリー世代に向けて

Options to reduce e-cigarette appeal by regulating the appearance and functionality. Towards a nicotine-free generation | RIVM

 

[RIVM]オランダの排水中放射性核種。予備的試験

Radionucliden in het Nederlandse rioolwater. Een pilotstudie | RIVM

25-04-2024

オランダでは一部の施設から厳格な条件下で放射性物質を排出することが認められている。その多くは病院、特に核医療治療中の患者由来である。ほかに研究施設や一般産業由来のものもある。この予備的研究では下水処理施設で採取した水から放射性物質が検出可能であることを示した。検出されたのはヨウ素131とルテニウム177で病院由来である。これらのデータはさらなる研究のガイドとなる

(もとより濃度が低くなった核種は普通に捨て(環境中に放出)ていたのだけれど、なぜか原子力発電所事故由来のものだけが注目される)

 

[FDA]プレスリリース

-FDAはDWPE対象シーフードのサンプリング助言ガイダンス案を発表

FDA Issues Draft Guidance on Sampling Recommendations for Seafood Subject to DWPE | FDA

April 25, 2024

意見募集を2024年6月25日まで再開

 

-FDAは色素認証料値上げを提案

FDA Proposes Increase in Color Certification Fees | FDA

April 25, 2024

2022年11月の提案について30日間の意見募集再開

 

[EFSA]意見

・Targeted review of the maximum residue levels (MRLs) for ethephon

・Safety assessment of mixtures of 1,9‐nonanediamine (NMDA) and 2‐methyl‐1,8‐octanediamine (MODA), for use in food contact materials

 

[WHO]出版物 

栄養とプロモーションプロファイルモデル。高齢者と小さい子供への不適切な食品の宣伝をやめさせる

Nutrient and promotion profile model. Ending the inappropriate promotion of food products for older infants and young children (who.int)

24 April 2024

WHO東南アジア地域の補完食指標が小さい子供の食品摂取が最適でないことを示唆している。WHOは幼児には動物由来食品、野菜果物、ナッツ、豆、種子を含む多様で適切で栄養豊富で手作りの地元産の食品を使うことを強調する

(売ってる商品の組成を調べただけで、手作りhomepreparedがいいなんていうデータはどこにもないのだが。乳幼児の離乳食に占める市販ベビーフードの割合がどのくらいだと思っているのだろう?市販ベビーフードしか食べていない、と想定しないと栄養摂取が不適切なんて言えないのでは)

 

論文

-Santos湾(ブラジル)ではコカインが懸念される新興汚染物質、研究者が言う

Cocaine is an emerging contaminant of concern | EurekAlert!

25-APR-2024

コカインは水だけではなく堆積物や海洋生物にも蓄積し、生態学的リスクが高いとCamilo Seabra教授が言う

学会報告。違法薬物取引のメインルートとなっていること、使用者が増加していること、下水処理が行われていないこと、で近年急増している、という

 

-電子タバコから脱却:科学者は世界的に消費者が使い捨て技術を使うことを減らすよう呼びかける

Escape the vapes: scientists call for global | EurekAlert!

25-APR-2024

Scienceで、科学者が使い捨て電子タバコのような使い捨て電子技術の使用増加を食い止めるよう求める。英国では2022年から2023年の間に使い捨て電子タバコの販売が4倍になり、現在消費者は毎週500万本の装置を捨てている。米国では1秒に4.5個の使い捨て電子タバコが捨てられていて世界中で同様のことがおころうとしている。

(英国、ストローや綿棒を禁止して喜んでたのに)

 

その他

-ナチュラルのごまかし:サプリメント業界があなたに思い込ませたい3つのマーケティング神話

A natural deception: 3 marketing myths the supplement industry wants you to swallow (theconversation.com)

April 5, 2024  Katie Suleta

アメリカ人はダイエタリーサプリメントに対してきわめてポジティブな見解を持っているようだ。2023年の調査によると米国成人の74%がビタミンやプロバイオティクスのようなものを使用している。サプリメントビジネスは花盛りであらゆる誇大宣伝が行われているため、事実を忘れてしまう:物質は人体に強い影響を持つ可能性があり、それなのに医薬品のように規制されてはおらず、食品のように規制されている。FDAはダイエタリーサプリメントの販売前の認可権限はない。企業は安全性の根拠すら開示することなく認可プロセスを経ることなくサプリメントを販売できる。

サプリメントマーケティングに何度も使われる三つの間違った想定は以下である:

1.ナチュラルの誤謬

ナチュラルだからよいものだという想定

2.多ければ多いほど良いという信念

 ビタミンCが身体にいいのならたくさん摂ったほうがよい、という考え

3.行動バイアス

 何もしないよりなにかしたほうがいいという考え

それらは必ずしも正しくない。どんなサプリメントであれ、使用する前に医師に相談するように。

 

-化学物質の使用:この違いがオーガニック食品をよりよいものにする?

Chemical Use: The Distinction That Makes Organic Food Better? - SAIFood

02/20/2024 Claire Williams

農業の神話を否定する

「オーガニック」という用語は繰り返し何度も食品の多様な質の特徴のすべてを含むものとして使われる。オーガニック製品はすべてが慣行栽培の食品より健康的で安全だとみなされる。しかしもう10年近く前に示されたように、オーガニック食品は農薬フリーではない。

神話:オーガニック食品は化学物質介入なしで生産されるのでより安全

以下説明

 

2024-04-25

[EFSA]食品中残留農薬:最新の数字発表

Pesticide residues in food: latest figures released

23 April 2024

2022年の分析検体数は110,829でこれまでになく多く2021年から1/4増えた。96.3%が法的基準を守っていた。

データは以下のインタラクティブデータビジュアライゼーションツールで見ることができる

The 2022 European Union report on pesticide residues in food (europa.eu)

食事リスク評価については、昨年導入した確率論的評価方法をEU協調計画で分析した全ての農薬に拡大した。その結果は、調べた食品に残留する農薬への暴露による消費者の健康リスクは低い。

報告書は以下

National summary reports on pesticide residue analyses performed in 2022

The 2022 European Union report on pesticide residues in food

 

[EU]加盟国はEU市場からの燻製香料撤退を承認

HEALTH AND FOOD SAFETY - Member States endorse withdrawal of smoke flavourings from EU market (europa.eu)

23/04/2024

本日、加盟国は8つの食用燻製香料の認可を更新しないという欧州委員会の提案を承認した。段階的廃止期間を経て、これら香料はEUでは使用を認められない。

この決定は遺伝毒性の懸念が否定できないというEFSAの評価に基づくものである。

段階的廃止期間は製品によって異なり、ハムや魚やチーズのような伝統的燻製の代わりに使っていた場合には5年、スープやポテトチップの追加の風味づけに使っていた場合には2年である。規制は今後欧州委員会で正式に採択され、この春遅く発効する予定である。

(ものによってはかえってリスクの高い「伝統的」燻製に戻るかも?遺伝毒性疑いは添加物なら絶対許さない、天然ならいいという妥協策が原理主義的になっている)

 

[FAO]世界食料危機報告書:59か国で急性飢餓は高いまま、評価した5人に1人は緊急対応が必要

Global Report on Food Crises: Acute hunger remains persistently high in 59 countries with 1 in 5 people assessed in need of critical urgent action (fao.org)

24/04/2024

世界食料危機報告Global Report on Food Crises (GRFC)発表

食料危機の重要な原因は紛争と不安定の悪化、経済的ショックの影響、極端な気候

Global Report on Food Crises (GRFC) 2024 (fsinplatform.org)

 

[APVMA]ブロモキシニル製品についてスケジュール変更-決定履行の遅れ

Rescheduling of bromoxynil products – delay in implementation of decision | Australian Pesticides and Veterinary Medicines Authority (apvma.gov.au)

24 April 2024

ブロモキシニルを1.5% weight/volume (w/v)以上含む製品についての規制対応を2025年2月1日より行う。以前は2024年6月1日としていたが遅れる。

 

[DEFRA]遺伝子組換え生物:Rothamsted研究所

Genetically Modified Organisms: Rothamsted Research (23/R08/01) - GOV.UK (www.gov.uk)

Last updated 24 April 2024

遺伝子組換えカメリナの研究のための野外試験承諾

(これは英国のEU離脱が明確にメリットになっている分野)

 

[HK]栄養表示とアレルゲン表示の法令順守検査結果月次報告

Monthly Report on Results of Compliance Test (cfs.gov.hk)

24 Apr 2024

2024年3月の結果

栄養表示は35件中7件が違反

アレルゲン表示は10件中違反なし

 

[UK HSA]Grenfell塔の火事以降の環境モニタリング:2024年4月25日

Environmental monitoring following the Grenfell Tower fire: 25 April 2024 (publishing.service.gov.uk)

2017年6月14日からの火事以後の環境モニタリングと評価

粒子状物質アスベストダイオキシン類、フラン、ダイオキシン様PCB、多環芳香族炭化水素などを監視していた。2018年夏以降は粒子状物質アスベストを監視している。

公衆衛生上のリスクは低い。

 

[TGA]日焼け止め基準更新

Sunscreen Standard update | Therapeutic Goods Administration (TGA)

18 April 2024

治療用品規制に、2021日焼け止め基準を採用する。

2024年7月1日から、ARTGに含まれるすべての新しい日焼け止め製品は2021年基準に従わなければならない

猶予期間は1-5年

 

[BfR]動物の福祉と健康にフォーカス:BfRは欧州研究パートナーシップに参加

Focus on animal health and welfare: BfR participates in European research partnership - BfR (bund.de)

22.04.2024

2024年初めに開始された動物の健康と福祉に関する欧州パートナーシップ(EUP AH&W)は、動物の感染症へのよりよい対応と動物福祉への貢献を目的とする。この7年プロジェクトにBfRを含む24か国56研究所30資金提供組織が参加している。

 

[BfR]科学評議会:「任務は極めてよく完遂されている」

Science Council: “Tasks excellently fulfilled” - BfR (bund.de)

22.04.2024

科学評議会が2023年11月7-8日にBfRを評価し、2024年4月22日それを発表した

 

[IARC]世界予防接種週間

World Immunization Week 2024 – IARC (who.int)

24 April 2024

がんは非伝染性疾患ではあるが一部のがんは感染により引き起こされる。幸いHPVや肝炎ウイルスなど一部にはワクチンがある。

 

[Codex]CCFA54/ケニアがCCFAの優先課題ワーキンググループの新しい議長になりアフリカ地域メンバーのために足跡を残す

CCFA54/ Kenya blazes a trail for fellow CCAFRICA Members in CCFA as new Chair of WG on Priorities | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

Peter Mutua博士とのインタビュー

 

論文

-新しい科学リソースはヒトと環境の健康改善のため、食品成分をマップする

New scientific resources map food components | EurekAlert!

24-APR-2024

米国心臓協会と生物多様性同盟とCIATが協力しRockefeller財団の支援を受けた食品周期表イニシアチブPeriodic Table of Food Initiativeが最初のツールやデータを発表した。最初に発表した二つのインターフェイスPTFI MarkerLabとPrecision Medicine Platformは、世界で摂取されている500の食品の生体分子組成についての標準化されたデータを提供する。食品に含まれる2万以上の成分と、それらが農業や加工でどう影響されるかを示すフードシステムメタデータを含む。

PTFI Research Hub – Research Community and Resources for the Periodic Table of Food Initiative (versobio.com)

AHA - Precision Medicine Platform (heart.org)

 

食品周期表イニシアチブ

Home - Periodic Table of Food Initiative (foodperiodictable.org)

(壮大な計画だが、トマトの動画で都合の悪いものは農薬が代表例にされている。トマトそのもの由来の有害物質や土壌由来の重金属のほうが地域や品種で多様だろうと思われるのだが)

 

-大学や学校にアルコール業界が支援する健康助言を禁止するよう強く求める

Universities and schools urged to ban alcohol | EurekAlert!

24-APR-2024

BMJの報告によると、業界のプログラムは9才の学童に飲酒が普通であり飲酒の健康リスクを過少に見積もった情報を提供している。

アイルランドではアルコール業界が資金提供した教育プログラムは学校から排除された。しかし英国ではアルコール業界の資金提供を大学が歓迎し続けている。

(健康に害があるのはタバコの次はアルコール、で間違いないのだがタバコと同じでいいのかというと微妙なところはある。)

 

-Nature Volume 628 Issue 8009, 25 April 2024

エディトリアル

・取り下げは科学の一部だが不正はそうではない-超電導ラボの教訓

・喫煙を抑制するどんな計画も正しい

予防可能な病気と死亡の最大の単一原因への抑制を試みる英国は正しい

 

-COVID-19ワクチンデマに対応するX(もとTwitter)コミュニティノートの特徴

Characteristics of X (Formerly Twitter) Community Notes Addressing COVID-19 Vaccine Misinformation | Vaccination | JAMA | JAMA Network

Matthew R. Allen, et al.,

JAMA. Published online April 24, 2024.

2022年後半にXがクラウドソースのデマ対策コミュニティノートを導入した。匿名のボランティアが独立してデマを含む投稿を同定して「ノート」と呼ばれる修正を提案する。COVID-19ワクチンデマについたノートを解析した。

トピックとして多かったのは有害事象で51%、次いで陰謀論37%、ワクチンの推奨7%、ワクチンの有効性5%。ノートの97%は正確で2%が部分的に正確、0.5%が不正確だった

 

2024-04-24

[HK]食品安全ファクトチェッカー   

デイリリーとコルヒチン

Daylily and Colchicine (cfs.gov.hk)

2 Apr 2024

多くの植物は料理に使えるが、すべての植物の花が食用に適するわけではない。食用花であっても摘んですぐ食べられるとは限らない。

生鮮デイリリーは花が咲く前に収穫して一部は野菜として使う人もいる。生鮮デイリリーの根と花びらにはアルカロイドの一種であるコルヒチンが含まれることを知っておくべきだろう。もし十分に水にさらしてよく加熱しないで生鮮デイリリーを食べると、コルヒチンが人体内でオキシジコルヒチンという有毒代謝物に酸化される。オキシジコルヒチンは消化管の不快症状、腹痛、嘔吐、下痢などを誘発する。

安全にデイリリーを食べるには、乾燥デイリリーや加工済みデイリリーを選ぶことを助言する。生鮮デイリリーを使わなければならない場合にはよく水にさらして完全に調理してから、少量だけを食べるべき。

 

[HK]食品警告

包装済みスパイスミックス検体にエチレンオキシド

Food Alerts / Allergy Alerts - Ethylene oxide found in samples of prepackaged spice mix products (cfs.gov.hk)

5.4.2024

定期食品サーベイランス計画の一環で小売店から入手したインド産カレーパウダーにエチレンオキシドを検出した。

(製品の写真あり、検出濃度不明)

 

[SFA]SFAはインド産Everest 魚カレーマサラを許容量を超えるエチレンオキシドのためリコール

SFA recalls Everest Fish Curry Masala from India due to the presence of Ethylene Oxide at levels exceeding permissible limit

18 April 2024

180424-media-release---recall-of-everest's-masala-fish-curry.pdf (sfa.gov.sg)

香港食品安全センターがインド産Everest 魚カレーマサラを許容量を超えるエチレンオキシドのためリコールした。問題の製品はシンガポールにも輸入されているため、SFAは輸入業者にリコールを指示した。

エチレンオキシドは食品への使用は認められていない。農産物の微生物汚染予防のための燻蒸には使える。シンガポールの食品規制ではスパイスの殺菌に使用できる

(検出濃度も基準値もここには記載がない

20221006-sfa-media-release---recall-of-two-mie-sedaap-spicy-noodle-products-from-indonesia-due-to-presence-of-ethylene-oxide.pdfではThe Maximum Residue Limit (MRL) of ethylene oxide in spices should not exceed 50mg/kg (50ppm).とあるが)

 

[欧州オンブズマン]EUの遺伝子組換え生物規制への申請に関連して、欧州委員会が「新しいゲノム技術」の影響評価で懸念にどう対応したかについての決定

Decision on how the European Commission dealt with concerns about how it carried out an impact assessment of ‘new genomic techniques’ in relation to the application of EU legislation on genetically modified organisms (case 346/2023/MIK) | Decision | European Ombudsman (europa.eu)

OPENED ON Monday | 24 April 2023

DECISION ON Monday | 15 April 2024

ゲノム編集の規制緩和案を提案するにあたって行われた欧州委員会の規制影響評価について2つの市民団体が苦情を申し立てた

オンブズマンは特に問題ないと結論

 

[ProMed]原因不明の死、病気-ナイジェリア(第2報): (SOKOTO, ZAMFARA, KADUNA)重金属中毒疑い

Undiagnosed deaths, illnesses - Nigeria (02): (SO, ZA, KD) heavy metal poisoning susp.

https://promedmail.org/promed-post/?id=8716127

Date: Fri 19 Apr 2024 Source: Punch [edited]

ナイジェリアCDC長官Dr Jide Idrisが三州の保健担当者と会合した

2024年4月19日までに疑い症例196、死者は7

(検査結果はまだ)

 

[COT]航空機の客室の空気の質に関する声明

Statement on Aircraft Cabin Air Quality | Committee on Toxicity (food.gov.uk)

Last updated: 23 April 2024

揮発性有機化合物(VOC)や一酸化炭素二酸化炭素の影響を検討

ほとんどの文献では航空機の客室の空気中の化合物濃度はバックグラウンドレベルで、煙やヒュームが生じるイベント後の情報は限られている。

有機リン化合物については、航空機の客室の空気中の濃度で暴露されたことによる健康への有害影響はありそうにない。VOCについては平均濃度は他の労働環境や輸送手段より高いものの労働基準よりは低く健康へのリスクとはならない。

COとCO2も急性・慢性両方で有害影響をひきおこすことはありそうにない。

全体として、航空機の客室の空気に報告されている化学汚染物質濃度は乗務員に短期および長期暴露後の有害健康影響の原因とはなりそうにない

 

[ASA]ASA裁定

GKOnlineCo Pty Ltd - ASA | CAP

24 April 2024

閉経期症状の治療用に宣伝していたブレスレットとペパーミントオイルのFacebookの広告。医療クレームをするものは医療機器でMHRAの認可が必要

 

[EPA]EPAは労働者と地域を守るためにより強い化学物質リスク評価プロセスを最終化

EPA Finalizes Stronger Chemical Risk Evaluation Process to Protect Workers and Communities | US EPA

April 23, 2024

裁判所の裁定に従って、TSCAによる化学物質リスク評価プロセス改定

以下を含む

・複数の暴露経路、複数化合物への同時暴露のような現実世界でのシナリオを考慮

・リスク評価は包括的である必要があり使用や暴露の条件を除外しない

・ほかの連邦機関の重要なインフラで必要とされる使用を考慮

・最新の科学を使用し続けることを確実にする

・目的に適ったアプローチでリスクが低いものは締め切りまでに完了するよう厳密でなくても可

など

Risk Evaluations for Existing Chemicals under TSCA | US EPA

 

[FDA]FDAは人々に確立された窒息救助法に従うように勧める

FDA Encourages the Public to Follow Established Choking Rescue Protocols: FDA Safety Communication | FDA

April 22, 2024

アメリ赤十字アメリカ心臓協会が認めた窒息救助法に従うように。

市販の窒息用機器は使わない。それらは有効性が証明されておらずFDAが認めたものではない。

(面白グッズ結構売ってる)

 

論文

-植物ベースの肉代用品とその心代謝健康への影響:植物ベースの肉代用品と動物食品での8週間RCT

Plant-Based Meat Analogs and Their Effects on Cardiometabolic Health: An 8-Week Randomized Controlled Trial Comparing Plant-Based Meat Analogs With Their Corresponding Animal-Based Foods - ScienceDirect

Darel Wee Kiat Toh et al.,

The American Journal of Clinical Nutrition

Available online 8 April 2024

89人の参加者に植物ベースの肉代用品(PBMA)と肉ベースの肉を一定量、ほかの食事成分は維持して食べたときのLDLコレステロールへの影響を調べた。

トランス脂肪、食物繊維、ナトリウム、カリウムで影響はあったがLDLに差はなかった。

PBMAが広範な健康上の利益になることは示されなかった

 

-米国ライフスタイル医学会は子供たちを超加工、砂糖で甘くした食品や飲料から守る法案を支持

American College of Lifestyle Medicine supports proposed law requiring protections for children from ultra-processed, sugar-sweetened foods and beverages

23-APR-2024

American College of Lifestyle Medicine suppor | EurekAlert!

提案されている子ども糖尿病削減法2024は、12才以下の子供にジャンクフードの宣伝を禁止し、超加工と砂糖で甘くした食品や飲料に警告表示を要求するものである。ACLMは約11000人の会員がいて300人以上が小児科医でこの法案を支持する

 

-ある種の食品添加物乳化剤摂取が2型糖尿病発症に関連する可能性

The consumption of certain food additive emulsifiers could be associated with the risk of developing type 2 diabetes

23-APR-2024

The consumption of certain food additive emul | EurekAlert!

The Lancet Diabetes & Endocrinologyに発表されたフランスのNutriNet-Santé

Mathilde Touvier研究主任はこの研究は因果関係を確立したものではないが、消費者をよりよく守るために食品業界での添加物の使用をめぐる再評価と規制の重要な要素である、という。

NutriNet-Santéは2009年に開始し現在も参加者募集中で17万人以上の参加者がいる。参加者はニュートリノート(栄養探索者)と呼ばれオンラインで月に数分のアンケートに答える。これまで270以上の論文を出してきた

(いつものやつ。たった一つのコホートでたくさん論文出してるので読む側に注意が必要)

 

-TikTokの健康情報:善玉、悪玉、卑劣漢

Health information on TikTok: The good, the bad and the ugly

Health information on TikTok: The good, the b | EurekAlert!

23-APR-2024

Otolaryngologyに発表されたTikTok副鼻腔炎に関する動画の解析。

約44%に事実でない情報が含まれ、医療従事者ではない1万人以上のフォロワーがいる人のコンテンツにデマや質の低いものが多かった

 

-医学における栄養-新しいレビューシリーズ

Nutrition in Medicine — A New Review Article Series | New England Journal of Medicine (nejm.org)

NEJMが栄養に関する新しいシリーズをはじめた

食事要因は高血圧、肥満、心疾患、脳卒中2型糖尿病、がん、特に胃がんと大腸がん、に寄与する、アメリカ人の4人に1人はダイエットをしている。それにもかかわらず、食事と健康の関係は複雑で理解が不完全である。最近のデータによると世界中の栄養カリキュラムは不適切で、医師国家試験の問題で栄養関連は1%未満である。その結果多くの医学生は別の場所で栄養教育を探し、栄養評価や基本的食事戦略について不安を表明している。

さらに事態を複雑にしているのは、伝統的栄養以外の栄養不良の新しい原因-社会経済的地位の低さや食事制限、慢性疾患など-がますます認識されるようになった。胃切除手術や減量薬の使用が増え、そのような患者の治療後の栄養不良に注意が必要である。高齢者の栄養不良も差し迫った問題である。高齢者の栄養評価は持病や多数の医薬品投与、終末期の意思決定などでしばしば複雑になり、微妙なアプローチを必要とする。

医師にもっと栄養教育が必要だと要請されている。そこでNEJMは新しいレビューシリーズ開始を発表する。

世界中の患者の健康増進のために、「思考の糧food for thought」ではなく「実践としての食food as practice」を採用しよう

 

生涯にわたるエネルギーとマクロ栄養素のガイダンス

Guidance on Energy and Macronutrients across the Life Span | New England Journal of Medicine (nejm.org)

Heymsfield SB, Shapses SA.390:1299-1310, 2024

(とりあえず王道から始まった。医師は食の専門家ではないのに専門家のふりをする人たちがいるので、BMJのような偏った見解にならないことを期待するがさて)

 

[SMC UK]乳化剤と2型糖尿病を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at emulsifiers and type 2 diabetes | Science Media Centre

APRIL 23, 2024

Lancet Diabetes & Endocrinologyに発表された研究が、食品添加物の乳化剤と2型糖尿病リスクを調べた

King’s College London栄養科学准教授Sarah Berry博士

この種の大規模疫学研究は、科学のプロセスの重要な一部ではあるが、こうした研究が乳化剤が2型糖尿病の原因であることを証明することはできない。乳化剤を含む食品はほかの多くの成分を含み、個々の化合物の影響を識別するのは困難である。

乳化剤は個別に安全性をチェックされているがこれらを混合した場合の研究は少ないために、こうした研究は将来により厳密な臨床試験を行う際の参考になる

Aston大学医学部登録栄養士で上級講師Duane Mellor博士

これはこれまで食品添加物と超加工食品と各種健康リスクが関連すると報告してきたNutriNet Santeコホートの興味深いさらなる解析で、乳化剤は製造された食品によく使われる添加物なのでこの結果は驚きではないだろう。

考慮する必要があるのは、この研究で対象にした乳化剤は極めて多様で、重炭酸ナトリウム(重曹)も含む。重曹は乳化剤としても使われるが主な使用はベーキングパウダーであり、成分の分類には重なる部分がある。この研究の摂取量推定のやりかたには注意が必要で、3回の24時間思い出し調査から乳化剤を料を推定している。つまりこの論文で示唆している正確な推定は単純に不可能で、この論文ではエラーの幅を明示していない。

この論文が考慮していないのは各乳化剤の人体での処理方法の違いで、レシチンは天然に卵黄に含まれるがレシチンには一連の化合物が含まれ、ポリソルベートとは全く異なる。すべての乳化剤が同じと考えてはいけない。

乳化剤と2型糖尿病のリスク増加の大きな要因はリン酸で、その主な摂取減はケーキとビスケットである。つまり交絡要因がある可能性のほうが高い

Reading大学栄養と食品科学教授Gunter Kuhnle教授

これは食品添加物と病気の関連を調べているNutriNet-Santéコホートからのいくつかの研究のうちの一つである。すべての栄養観察研究同様、食品の摂取量推定の困難さが問題である。食品は標準規格はなく製造業者に添加物使用の詳細情報提供義務はなく、したがって摂取した乳化剤の量を推定するのは不可能で極めて信頼できない。この研究で示したことがあるとすれば、しばしば乳化剤を含む食品と糖尿病の関連であって、乳化剤そのものとの関連ではない。

著者らは多数の乳化剤を調査しているため、偶然の知見である可能性が高い。観察されたエフェクトサイズは極めて小さく意味がある可能性は低い。この研究では病気のリスクに関連する乳化剤としてリン酸を同定しているが、リン酸は天然に多くの食品に存在し、主な摂取源は乳製品や肉である。この研究ではリン酸の摂取源はケーキで、糖尿病リスクと関連するのはケーキのような砂糖の多い食品であって添加物ではないだろうと考えるのは容易である。

まとめると、この研究はそのデザインから、乳化剤の健康影響についての信頼できる情報を提供できず、そのような主張はできない。ほかの研究では、例えばヨーグルトのような、乳化剤を含む食品と2型糖尿病リスクの削減が関連すると報告されている

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

この研究はフランスのNutriNet-Santéコホート研究での食品や飲料中の乳化剤と非伝染性疾患の関連についての一連のシリーズの3つめである。先の二つは心血管系疾患とがんでこの論文の引用文献になっている

この研究も前の2つの研究と同じ欠点と強みがある。

彼らは60もの乳化剤を調べそのうち7つの乳化剤と1グループ(カラギーナン)だけで関連を見出した。一部の乳化剤についてはデータはあるが関連がなかった、ほかの多くは摂取量が少なすぎて意味のある結果にならなかった。彼ら自身も書いているように、一つの観察疫学研究だけでは因果関係は確立できない。

(以下長い説明略。メカニズムなどの他の系統の根拠が全然ないことも指摘)

 

その他

[SMC NZ]サモアデング熱アウトブレイク

Samoa's dengue outbreak - Expert Reaction - Science Media Centre

Published: 23 April 2024

サモアは命に係わるデングウイルスを運ぶ蚊を殺すために学校や病院を燻蒸する予定

サモアでは患者200人以上が確認され、さらに多くの感染者がいると推定され、デング熱アウトブレイクを宣言した。

SMCは専門家のコメントを求めた

(以下コメント略)

 

- Lunchableを使うべきか使わないべきか

To Lunchable or Not to Lunchable? | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Susan Goldhaber MPH — April 22, 2024

Consumer Reportsの4月9日号の記事が「あなたの子供の学校でのランチにLunchableを使うべき?」と尋ねる。この記事はこれらランチキットが鉛やその他汚染物質を含み子供の健康に有害だと主張する。保護者は心配すべきか?

私は90年代に息子のランチにLunchableを使ってきた。私は知らないうちに子供に鉛とフタル酸とナトリウムを与えていたのか?私は栄養士ではなく毒性学者なので鉛とフタル酸について議論する。

鉛は子供の神経系に有害だが主な暴露減は食品ではなく古い建物の鉛塗料である。子供たちの鉛濃度は1980年代以降劇的に減っている。新たに食品中鉛のニュースが増えたのはより低濃度で測定されるようになったからである。鉛は常に食品中に存在したが測定できなかったので心配されなかった。

フタル酸は食品と接触する包装に使用されていてFDAが規制している。Consumer Reports自身が規制値を超えるものはなかったと報告している。なのに何故健康に危険だと結論しているのか?カリフォルニアの最大許容量(MADL)を参照しているからである。Consumer ReportsがカリフォルニアのMADLを使う理由は、それ以外の根拠に基づいた指標ではヒト健康にリスクとならないとなるからである。

FDAの参照量を使うとLunchableのどれも参照量を超えることはない。

Consumer Reportsがこのような欠陥のあるやりかたをするのは残念である。

米国中の忙しい両親は心配する必要はない。

 

-大きさは問題?スナックについては明らかに問題

Does size matter? Apparently, for snacks, it does. | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Mauro Proença — April 23, 2024

現在の肥満をめぐる議論が、スナックのサイズについて新たな次元に入った。これまで議論は栄養や食習慣が中心で、一食や一単位のサイズが見過ごされてきた。この一見重要でない要因は私たちの日々のカロリー摂取に有意に影響する

(大きさは関係ないという考えのほうが信じられないのだが、これまでの論調を見るに本当にそう思っていそう)

2024-04-23

[DEFRA]四半期ごとの英国卵統計 2023年12月までのデータ

Quarterly UK statistics about eggs – statistics notice (data to December 2023) - GOV.UK (www.gov.uk)

Updated 22 April 2024

グラフ等あり

卵の値段、生産量等の経時変化が示されている

トリインフルエンザの制限のせいで放し飼い卵が小屋飼い卵になったり

卵の値段 2022年から2023年で1.5倍くらいに上がっている

 

[DHSC]健康強調表示(取り消し)規制2024

The Health Claims (Revocation) Regulations 2024 - GOV.UK (www.gov.uk)

22 April 2024

健康強調表示認可に関連する規制のうち、残っていたEU法の文章60を取り消す

 

[Codex]CCFA54/「我々は重要な質問の解決法を見つけるためにここにいる」

CCFA54/ “We are here to find a solution to important questions” | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

22/04/2024

中国成都でCCFA54会合開始

 

[FAO]出版物 地球対プラスチック:困難な課題

Planet vs. Plastics: A tough challenge (fao.org)

22/04/2024

農業食料チェーンでのプラスチックの使用は過去70年間増加してきた。漁具から温室まで、プラスチックは生産性と効率を上げ食品ロスと廃棄を防ぐが同時に汚染源である。

今年のアースデーのテーマは「地球対プラスチック」で、ここにこれまでのFAOの報告書を紹介する。

 

 

[AVMA]米国の乳牛のトリインフルエンザA型(H5N1)

Avian influenza virus type A (H5N1) in U.S. dairy cattle | American Veterinary Medical Association (avma.org)

Last updated: April 22, 2024

3月25日にH5N1が乳牛に同定され、以降事態は急速に進展している。

・H5N1は8州、12の群れで確認されている

・検出されているのはこれまでのところ野鳥や商用家禽に感染してきたものと同じクレード

・乳牛での症状は食欲低下、乳生産量低下、乳の見かけの異常

・H5N1はトリでは高病原性だが乳牛ではそうではない。感染動物は回復する

・酪農場にいた猫3匹も感染が確認されている

・酪農場の労働者一人も感染が確認されている

・未殺菌のミルクや未殺菌乳で作ったチーズは食べないように

(ミルクからウイルスが検出されていることと、殺菌しないミルクを飲むことが流行していることがある)

 

[EU]抗菌剤耐性:欧州委員会は新しい抗生物質を認可

Antimicrobial resistance: Commission authorizes a new antibiotic

ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-archives/52538

EMAの助言に従って、ある種の薬剤耐性細菌による感染症治療用の抗生物質Emblaveoを認可

Emblaveoの開発はEUと製薬業界の共同出資による革新的医薬品イニシアチブCOMBACTE-CAREプロジェクトによって支援された

 

その他

-技術的リスクは世界の終わりではない

Technological risks are not the end of the world

JACK STILGOE

SCIENCE 18 Apr 2024 Vol 384, Issue 6693

映画Oppenheimerに「このボタンを押すと世界が破壊される可能性があると?」「その可能性はほぼゼロ」というシーンがある。AIが今そういう状況にあって、AIが人類を消し去るという主張がある。この手の主張はこれまでに何度もあって、2000年にはBill Joyナノテクノロジーが集団破壊をおこし未来に人類は存在しなくなると警告した。この手の世界の終わりシナリオは真に向き合うべきリスクについての関心をそらす。

 

-フィリピンの裁判所が遺伝子組換え茄子、ゴールデンライスに反対、世界に影響

Philippines court's order against modified brinjal, golden rice to see global impact (newindianexpress.com)

20 Apr 2024, Jitendra Choubey

フィリピン政府は控訴するだろうがその前にリスク評価を行う必要がある

(裁判官が遺伝子組換えは本質的に危険だと信じているという状況だと科学はどうしようもない。遺伝子とは何か、から誤解してそう)

 

-GM作物バイオテクノロジーと気候変動緩和の関連の評価

Full article: An assessment of the linkages between GM crop biotechnology and climate change mitigation (tandfonline.com)

Smyth, S. J., Phillips, P. W. B., & Castle, D. (2024). GM Crops & Food, 15(1), 150–169.

文献の解析。GM作物は気候変動対策に利益がある。

 

-私はハーバードの研究者である-「オーガニック」食品を買うことが全くの詐欺である理由

I'm a Harvard researcher - this is why buying 'organic' food is a total con | Daily Mail Online

By EMILY JOSHU HEALTH REPORTER FOR DAILYMAIL.COM

26 September 2023

(Daily Mailがこういう記事を出していたんだ)

 

-発がん性の真の意味は?

What does carcinogenic really mean? - by Dr. Andrea Love (substack.com)

Andrea Love | April 08, 2024

がんは数百もの特有の病気をひとまとめにした用語で、極めて広範な病気であるためその発症に寄与する要因も多様である。遺伝的な要因とライフスタイル要因の両方がリスク要因となる。発がん性という単語はがんを誘発する可能性があることを意味するが広く誤用されている。がんリスクをめぐる主張の多くはIARCの結果である。IARCはWHOの中の一つのグループで、ハザード評価を行うがリスクは評価しない。さらにIARCは根拠を選択的に使う。がんと関連するという根拠を過剰に強調し、関連しないというよりしっかりした根拠は無視する。動物実験やin vitro試験も自分たちの見解を支持するデータのみを集中的にとりあげる。それは科学的態度ではない。透明性の欠如や利益相反の問題もある。そして最も大きな問題はひどいコミュニケーションである。科学的知見が何を示しているのかを伝えるというより分類を過剰に警鐘的にセンセーショナルに発表し、人々を混乱させ実際のリスクについて誤解を与える。真に必要なのは、リスク評価に基づいた、微妙なニュアンスを含み数値を使ったわかりやすい言葉での要約である。

(長い記事一部のみ)

 

2024-04-22

[DEFRA]プラスチックを含むウェットティッシュ:製造、供給、販売禁止案

Wet wipes containing plastic: proposed ban on the manufacture, supply and sale - GOV.UK (www.gov.uk)

22 April 2024

意見募集の結果

1561件の意見が寄せられ、95%が賛成と圧倒的支持を得た

今後禁止に進む。

 

[FDA]事故後の対応:シナモンアップルソースパウチの高濃度の鉛とカドミウム

Post- Incident Response Activities: Elevated Lead and Chromium Levels in Cinnamon Applesauce Pouches | FDA

04/16/2024

2023年10月の事故発覚以降の対応をまとめた。

新たな患者の発生はなくなり汚染源も同定されたため初期対応は終了しモニタリングと予防の事故後対応に移行している

Codexでは木の皮由来スパイスの鉛の国際基準開発に向けて対応する

 

[NASEM]生涯にわたる食事関連疾患を予防し管理する食事パターン:ワークショップ概要

Dietary Patterns to Prevent and Manage Diet-Related Disease Across the Lifespan: Proceedings of a Workshop | The National Academies Press

(2024)

2023年8月に行われたワークショップのまとめ

アメリカ人は細かい食事の質の指標研究より、単純明快な体重をなんとかすればいいのに)

 

[Promed]原因不明の死亡、病気―ナイジェリア:(SOKOTO, ZAMFARA)子供、重金属疑い

2024-04-20

Undiagnosed deaths, illnesses - Nigeria: (SO, ZA) children, heavy metals susp.

https://promedmail.org/promed-post/?id=8716059

[1]Date: Tue 9 Apr 2024 Source: Metro Daily - Nigeria [edited]

ナイジェリアCDCはソコト州で原因不明の病気のアウトブレイクを確認した。これまで164の疑い例が同定されそのうち4人が死亡。主に4-13歳の子供たちの腹水、発熱、嘔吐、体重減少などの症状。一部の初期検査で血中鉛とクロムの異なる濃度が報告されている

[2]Date: Sun 7 Apr 2024 Source: Daily Trust [edited]

ソコト州政府は3人の子供が死んだ奇病に関して政府の介入を求めている

[3]Date: Thu 18 Apr 2024 Source: Nigeria CDC [edited]

ナイジェリアCDCはソコトとザムファラ州での未知の病気に対応するための緊急会合を開催した

2024年4月16日に緊急会合開催。4月18日までに疑い例196死亡7が報告されている

以下編集から重金属に関する一般的解説

 

[CODEX]CCCF17結論:「我々は最善の方法で正しいことをしている」

CCCF17 concludes: “We are doing the right things in the best possible ways” | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

19/04/2024

各種スパイスの鉛の最大量(ML)、キノアのカドミウムと鉛のML、シガテラ中毒予防/削減ガイドライン等で前進。アフラトキシンカドミウム、アクリルアミド、ピロリジジンアルカロイド、トロパンアルカロイド汚染予防/削減のためのガイドライン等の更新/開発で合意

 

[ASA]食品広告における環境クレーム

Environmental claims in food advertising - ASA | CAP

18 Apr 2024

食品広告の環境クレームについての人々の理解 最新研究

ASAは2021年に気候変動と環境プロジェクトを発表し、広告分野の問題に能動的に対応を始めた。ひとつの分野が肉や乳製品とその植物代用品の広告である。最近の成果について発表する。

消費者研究からわかった重要なこと

・「地球に良い」のような広範な主張は通常額面通りに受け取られていて疑問をもたれることはあまりない。しかしあまりにも一般的で検証できないためなんの根拠もなくつかわれる懸念がある

・ある種の用語やイメージは、主張していないことも含めた一連の関連を想起させる。例えば「ナチュラル」は有機認証を想定させる

・食品を購入する主な誘因は栄養と健康で、環境影響は主にその次

・植物と動物の環境影響を比較するような広告に一部の消費者は説教臭さや自分のライフスタイルを否定されたと感じる

 

[NIH]ODSセレン 専門家向けファクトシート

Selenium - Health Professional Fact Sheet (nih.gov)

April 15, 2024大幅更新

 

[WHO]出版物 WHO異なる食品カテゴリーの世界ナトリウムベンチマーク第2版

WHO global sodium benchmarks for different food categories, 2nd ed

2021年5月の第1版の更新

漬物でも100gあたり900mgナトリウムとか

調理済み食品のナトリウムが250-390 mgナトリウム/100g

(一般的に料理業界で美味しいとされている塩分より少ないことに注意)

 

[CFIA]子ども食品プロジェクト-年次報告2020

Children's Food Project – Annual report 2020 - Canadian Food Inspection Agency (canada.ca)

2024-04-18

2020年はベビーフードの残留農薬、動物用医薬品、金属の基準遵守、ヨーグルト/ヨーグルト飲料とプディングアフラトキシンM1濃度データを集めた。

175検体の基準遵守率は99.3%で、基準違反の検体も健康リスクとはならなかった。

検査した135検体中75検体は残留農薬は検出されなかった。検査した135検体中懸念となる金属/元素(ヒ素カドミウム、鉛、水銀)が検出されなかったのは約48.9%だった。

 

[SMC UK]カロリー、時間制限食、減量を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at calories, time-restricted eating and weight loss | Science Media Centre

APRIL 19, 2024

Annals of Internal Medicineに発表された研究が時間制限食の体重への影響を調べた

Cambridge大学病院、Cambridge大学名誉内分泌相談医で研究員Jacopo Scotucci博士

・プレスリリースは科学を反映しているか?

概ねイエス。以下の理由により臨床上の意味については確信がもてない

・質の高い研究か?

予備的であり結論にはより強い根拠が必要だが許容できる。プレスリリースでは研究の限界(参加者の少なさ。93%が女性など)に言及している。参加者がどのくらい処方された食事に従ったのかや血糖評価などの詳細データがないので解釈は難しい

・この研究は既存の根拠に従うか?

現在の根拠が少なく、矛盾しているため難しい

・現実世界での意味は?

この研究だけでは現実に大きな影響はないだろう。これを根拠に臨床が変わるとは思わない

Cambridge大学MRC疫学ユニットNita Forouhi教授

この研究は、カロリーが同じなら時間制限食が普通の減量用食生活と比べて利点はないことを示すが、このトピックが科学的に理解されたとはいえずいまだ不明な点は残っている

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

これは時間制限食(08:00 から 18:00)と無制限(08:00 から深夜)を比較したよくコントロールされた研究である。参加者は主にアフリカ系の女性である。12週間同様のカロリーで体重変化に有意な差はなかった。著者はカロリーを減らすことに集中したほうがよいと結論している。時間制限食はカロリー摂取量を減らすのに役立つ可能性がある。

減量量からの私の計算では参加者の試験参加前摂取カロリーは推定より約205 kcal/d多かっただろう。

Exeter大学糖尿病と肥満上級講師Katarina Kos博士

時間制限と自由な時間に食べることで差はなかったので、私はおやつを食べることを長期的に減らすのに役立つもっとも自分に適した方法を選べばいいと思う

Surrey大学栄養准教授Adam Collins博士

時間制限食は間欠断食という形で人気になってきた。また時間栄養学とも重なる。この研究は、本当に時間のみで減量の違いになるかどうかに焦点を絞った。見出しになった知見は時間制限で魔法のように体重が減ることはない、である。体重についてはそうだが代謝の指標については人数が少ないせいで差がなかったかもしれない

Glasgow大学心代謝医学教授/名誉コンサルタントNaveed Sattar教授

Imperial College London代謝医学と内分泌教授Tricia Tan教授

Oxford大学ヒト代謝名誉教授Keith Frayn教授

(皆さん当然の結果だと言っている。なのに何故これほど注目されるのか、のほうが先進国の肥満研究の問題を明らかにしている。当たり前のことを当たり前に言っても評価されない、ということ。肥満の主たる要因は本人の食べすぎ、だと政治的に正しくないらしいし。)

 

McGill OSS

-ナツメグにはほんとうに幻覚作用があるか?

Is Nutmeg Really Hallucinogenic? | Office for Science and Society - McGill University

Ada McVean M.Sc. | 19 Apr 2024

ナツメグには幾分かの高精神作用があるが、高用量でのみ

ナツメグにはミリスチシンやエレミシンのような抗コリン作用のある物質が含まれ、十分量摂取すると幻覚、嘔吐、めまい、眠気などの症状が出て数日続く。十分量とはどのくらいか?約5gのナツメグには1-2mgのミリスチシンが含まれ、向精神作用が出る可能性がある。したがって普通のレシピでは作用は出ないだろう

 

-ナイアガラの滝とマイナスイオンの曖昧なよい影響

Niagara Falls and the Nebulous Positive Effects of Negative Ions | Office for Science and Society - McGill University

Joe Schwarcz PhD | 19 Apr 2024

滝のそばや森に「マイナスイオン」別名「空気ビタミン」があり、ヒマラヤの塩のランプからも放出されるという。

ナイアガラの滝は風景だけではなく健康にもよいと主張されている。その説の由来となった1905年のノーベル賞受賞者Philipp Lenardの「Lenard効果」から始まる負の電荷を持つイオンの健康効果の誇大宣伝の歴史

動画

Understanding the Lenard effect | The Right Chemistry (youtube.com)

 

-OSS 25周年

OSS Celebrates 25 Years - McGill University

5月23日イベント

 

-動画

リンゴ酢

Cup o'Joe-Apple Cider Vinegar Surprise (youtube.com)

リンゴ酢があらゆる健康効果で宣伝されている。そのうち減量効果についてはレバノンの研究者らがBMJに論文を発表している。この研究はリンゴ酢の効果とただの酢酸の効果を比較していないのが残念だが指標の有意差が病気のリスクについての証明ではないことに注意。

 

論文

-一部の植物ベースのステーキやコールドカットはタンパク質に欠ける

Some plant-based steaks and cold cuts are lac | EurekAlert!

19-APR-2024

多くの植物ベースの牛肉やシーフードのような製品は一見不可能を可能にしたように見える。しかし味や食感以外はどうだろう?ACSの雑誌Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表された小規模研究は、ある種の「植物ステーキ」や「植物コールドカット」のアミノ酸含量やたんぱく質の消化性が悪いことを示した

全体として、植物ベースの製品の栄養は、それを作るのに使った植物によって大きく異なり、アミノ酸含量や消化しやすさは大きく異なる。一方同じタイプの肉製品の栄養は似ている。

(当然のような気がするのだが、宣伝のしかたによっては誤解を招くのかも)

 

-204の国と地域及び811の国内地域における371の疾患の世界の発生率、有病率、障害を抱えて生きる年数(YLD)、障害調整生命年(DALYs)、健康寿命(HALE)、1990-2021:世界疾病負担研究2021の系統的解析

Global incidence, prevalence, years lived with disability (YLDs), disability-adjusted life-years (DALYs), and healthy life expectancy (HALE) for 371 diseases and injuries in 204 countries and territories and 811 subnational locations, 1990–2021: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2021 - The Lancet

オープンアクセス

COVID-19パンデミックを健康損失原因全体の文脈で見ることでその影響を理解し健康へのお金の使い方や政策を費用対効果の高い、根拠に基づいた介入にすることを確実にする。この研究の結果からは、非伝染性疾患の予防と治療を優先することが重要であり続けることを示唆する。

(疾病負担の指標だと高齢者の死亡の影響はそれほど大きくならない。高齢化する社会において死者の数だけを強調することの意味は考えるべき。ベースとなる健康状態が悪いと感染症の被害も大きいので目立つ感染症対策にだけお金を出しても費用対効果はよくならない)

 

その他

-昆虫に意識はあるか?動物の意識には再考が必要

Do insects have an inner life? Animal consciousness needs a rethink (nature.com)

19 April 2024  By Mariana Lenharo

数十人の科学者の署名した宣言が爬虫類、昆虫、軟体動物に意識のかけらがあることは「現実的可能性がある」という

動物の意識についてのニューヨーク宣言

The New York Declaration on Animal Consciousness (google.com)

April 19, 2024 | New York University

(昆虫食忌避とアニマルライツが昆虫1匹の権利とか言い出すと予想)

 

-再生農業:しっかりした基本原則、尋常でない主張

Regenerative Agriculture: Solid Principles, Extraordinary Claims | CSANR | Washington State University (wsu.edu)

April 4, 2018 By Andrew McGuire

再生農業とは何?持続可能な農業とは違うのか?その主張に科学的根拠はあるのか?私がGabe BrownのTEDx トークから学んだこと。

基本原則1:耕さない

基本原則2と3:土壌を守る

基本原則4:多様な生物

基本原則5:畜産と統合

土壌の有機物が信じがたいほど増える?私の計算では不可能にちかい。

ここでもう一つの基本原則を示す:法外な主張には法外な根拠が必要。

動画には法外な根拠は示されていなかった

 

-水道水中の農薬:フェイクニュースに「ゼロトレランス」だったら?

Pesticides in tap water: when will there be “zero tolerance” for fake news? (www-linkedin-com.translate.goog)

Philippe Stoop Mar 20, 2024

(フランス語の記事の機械翻訳

ひどい農業バッシングの新しい一例が再び報道業界の倫理の欠如と、公的機関がそのデータをゆがめられて使われることへの奇妙な受け身の姿勢を示した

いつものように定期的に出る農業バッシングの記事の今回のバージョンは水道水を分析すると200以上の農薬が痕跡程度検出されるというものだった。

このフェイクニュースのもとになったのは、地域で公表されている水道水の検査結果で、どの農薬も検出されていないにも関わらず、科学の素養のない読者が、記載されている検出限界の表記“< xx microg/l”を全て微量検出されたと間違って解釈したこと。

それをなんの検証もせず新聞が拡散し、「警報拡散者」がさらに拡大した。

3月26日の更新で、新聞社の一つがこのニュースを見直すと伝えてきたがもう一つは反応なしとのこと

 

-ネスレは「不健康な」製品を縮小する決議を拒否

Nestlé rejects resolution to scale back on ‘unhealthy’ products (foodnavigator.com)

19-Apr-2024  By Anthony Myers

ネスレの株主が4月19日の年次総会で不健康な製品への依存を減らす要求を拒否

Financial Timesによると、総会で一部の投資家がネスレに国際的に認められている不健康な製品の販売を減らす目標を設定するよう求めた。公衆衛生上の懸念が増加しているために、規制と評判上のリスクがあるがるという。87.88%が反対、11.07%が賛成で1.05%が棄権だった。Paul Bulcke社長はビデオメッセージで企業グループの戦略を説明した。「NGOのShareActionに率いられた一部の株主集団がお菓子製造から撤退させたがっている。それは間違っている。消費者は健康にますます気を遣うようになりバランスの取れた食生活の利益に気が付いている。我々はそれをサポートする必要がある」

ShareActionは英国のNGOで「脂肪、砂糖、塩の多い」と思われる食品を減らしたい。

(公衆衛生上の「正義の戦士」は本気でお菓子や美味しいもののない世界を望んでいるらしいので。)

 

食品安全委員会 食品安全関係情報 データベース更新 (ちょっとやってみたかったんだけれどどうだろう?)

米国環境保護庁(EPA)、クロルピリホスに関して、Adama社製品の取消命令における既存在庫規定の修正を公表

 2024年4月1

中国海関総署、輸入食品の不合格リスト(2024年1月分)を公表

資料日付: 2024年3月27

メキシコ食品衛生安全品質管理局(SENASICA)、国内農業におけるグリホサートの代替手段に関する4政府機関の共同声明を発表

資料日付: 2024年3月26

 欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)、2023年12月~2024年3月の鳥インフルエンザ概況に関する科学的報告書を公表

資料日付: 2024年3月26

米国環境保護庁(EPA)、国家試験戦略の一環としてPFAS試験命令を公表

資料日付: 2024年3月25

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、グリホサートに関する植物保護製剤監視(フィトファーマコビジランス: PPV)ファクトシートを公表

資料日付: 2024年3月25

スイス連邦食品安全獣医局(BLV)、食品安全関連情報Seismo Info(2024年3月)において、細胞性食品の製造でマイクロプラスチックがもたらす食品安全上の問題を示した研究論文を紹介

資料日付: 2024年3月22

スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、チェコ共和国産のビスケット及びグミキャンディにおけるヘキサヒドロカンナビノール(HHC)の検出に関する警告通知(Ref. ES2024/139)を公表

資料日付: 2024年3月22

米国環境保護庁(EPA)、新たな有害化学物質排出目録(TRI)のデータが報告されたと公表

資料日付: 2024年3月21

ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、尿検体中のフタル酸モノヘキシル(MnHexP)の健康リスク評価を公表

資料日付: 2024年3月21

欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分グリホサートの承認を更新する欧州委員会施行規則(EU) 2023/2660の内部レビューに関する技術的及び科学的支援に関するテクニカルレポートを公表

資料日付: 2024年3月21

米国食品医薬品庁(FDA)、食品接触材料の認可を取り消すための手順の改訂及び理由の更新を行う最終規則を公表

資料日付: 2024年3月21

米国食品医薬品庁(FDA)、PFAS等の化学汚染物質を含む食品の輸入警告を発出

資料日付: 2024年3月20

 欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分8-キノリノールの農薬リスク評価のピアレビューに関する結論を公表

資料日付: 2024年3月20

欧州食品安全機関(EFSA)、遺伝子組換えトウモロコシDP202216の食品及び飼料用途に対する評価に関する科学的意見書を公表

資料日付: 2024年3月20

米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)、規制ステータス評価(RSR)の回答書発出を公表 (前半1/2)

資料日付: 2024年3月20

米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)、規制ステータス評価(RSR)の回答書発出を公表 (後半2/2)

資料日付: 2024年3月20

欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分ジクロルプロップ-P及び類縁体ジクロルプロップP-2-エチルヘキシルの農薬リスク評価の更新したピアレビューの結論を公表

資料日付: 2024年3月19

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、加工食品中の砂糖と甘味料の使用に関する食品監視所(Oqali)の横断的研究を紹介

資料日付: 2024年3月19

欧州連合(EU)、食品安全に関する規則等を官報で公表(情報収集対象期間:2024年3月18日~3月22日)

資料日付: 2024年3月19

アルゼンチン経済省農牧漁業局(SAGyP)、国内初の肥料・飼料を製造する養虫バイオプラントの稼働開始を公表

資料日付: 2024年3月19

欧州食品安全機関(EFSA)、食事からの残留農薬の累積リスク評価の実施に関連して、甲状腺への特定の影響に関する科学的報告書(2024年更新)を公表 (前半1/2)

資料日付: 2024年3月18

 欧州食品安全機関(EFSA)、食事からの残留農薬の累積リスク評価の実施に関連して、甲状腺への特定の影響に関する科学的報告書(2024年更新)を公表 (後半2/2)

資料日付: 2024年3月18

世界保健機関(WHO)、ポリ塩化ビフェニルを含むダイオキシン様化合物に対する2005年の毒性等価係数の更新に関する専門家会議の内容を報道発表

資料日付: 2024年3月15

シンガポール食品庁(SFA)、食品の安全性及び食品安全保障に係る法案に関する公開協議の開始を公表

資料日付: 2024年3月15

スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、欧州連合(EU)における食用昆虫の状況に関する更新情報を公表

資料日付: 2024年3月14

オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)、家庭で採れた鶏卵に含まれるPFASに関する同庁リスク評価・研究局(BuRO)の勧告を公表

資料日付: 2024年3月13

スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、販売前に小売店で小分け・スライス・包装された特定の食品の許容可能な保存可能期間の設定を公表

資料日付: 2024年3月13

欧州連合(EU)、食品安全に関する規則等を官報で公表(情報収集対象期間:2024年3月11日~3月15日)

資料日付: 2024年3月11

2024-04-19

[EFSA]ニュース 多くの養殖魚に寄生虫はいない

Many farmed fish parasite-free but more data needed

-意見

Re-evaluation of certain aspects of the EFSA Scientific Opinion of April 2010 on risk assessment of parasites in fishery products, based on new scientific data. Part 1: ToRs1–3

 

[CDC]迅速統計:自閉スペクトラム症候群と診断されたことのある3-17歳の子供と青少年の割合、家庭の収入別、2020-2022

QuickStats: Percentage of Children and Adolescents Aged 3–17 Years Who Ever Received a Diagnosis of Autism Spectrum Disorder, by Family Income, 2020–2022 | MMWR (cdc.gov)

Weekly / April 18, 2024 / 73(15);358

収入が増えると診断が減る

自閉症の診断基準を疑わせる)

 

[Codex]世界中の食品添加物専門家と規制担当者を一堂に集める

CCFA54 / bringing food additive experts and regulators together from all over the world | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

CCFA54議長Dr Yongxiang Fanインタビュー

 

[FDA]PFASについて更新

April 2024 Update on PFAS | FDA

April 18, 2024

FDAは最近の検査結果を含めて更新

これまでの検体数は1300近く、本日は95検体の検査結果を発表。このうちPFASが検出されたのは8検体で牛肉2、タラ2、エビ、サーモン、ナマズティラピア各1。検出された濃度では小さい子供や一般人の健康上の懸念とはならない。またこれまで同様、PFASが検出されるのは肉やシーフードである。

今後FDAは分析を継続する。

またさらに14物質の分析法を追加し、合計30の食品中PFAS測定が可能になった

注:ヒト健康影響評価は毒性学的参照値のある8つのPFAS (PFOA, PFOS, PFNA, PFHxS, HFPO-DA ⌈GenX⌉, PFBS, PFBA, および PFHxA)を使う。複数PFASが検出された検体では累積影響は考慮しないがアプローチは検討中で今後変わる可能性がある。FDAが参照しているのは2021年5月のATSDRの最小リスクレベル(MRL)とPFBS, HFPO-DA (GenX) およびPFBAについてはEPAの参照用量。

ATSDRのMRLは以下参照

atsdr.cdc.gov/toxprofiles/tp200.pdf

検出されているのはPFNA、PFUdA 、PFTrDAなどで数十ppt=ng/kgレベル

 

その他

-農薬のない農産物

Produce Without Pesticides - Consumer Reports

By Catherine Roberts Data visualizations by Andy Bergmann April 18, 2024

私たちの大好きな野菜や果物の中には不健康な量の化学物質がふくまれるものがある。Consumer Reportsの独自ランキングでリスクを最小化しベネフィットを最大にする方法を明らかに

来年にかけて、Consumer ReportsはThe Guardianと協力して米国の食品供給にどれだけ農薬汚染があるか、それにどう対応できるかを深く探る。

健康的な食事には野菜や果物がよいがそれらにはビタミンやミネラルや栄養のほかに不健康な量の危険な農薬が含まれる。

(出だしから間違っている。残留農薬より危険なものはたくさんある、有害重金属とかアルカロイドとかカビ毒とか。それは完全無視。

USDAのPDPの7年分の残留農薬検査データから、農薬が検出されているものを危険だとしてオーガニックを推奨する内容の報告。勝手にADIの安全係数を10倍、100倍にして危険だと主張)

 

-世界プラスチック条約には信頼できる科学が必要

Global plastics treaty needs trusted science

BY TRISIA FARRELLYTOM GAMMAGEBETHANIE CARNEY ALMROTHRICHARD THOMPSON

SCIENCE 18 Apr 2024 Vol 384, Issue 6693p. 281

International experts issue renewed call for | EurekAlert!

 

-栄養、健康、ウェルネスのトレンドを舵取りする

Navigating Nutrition, Health & Wellness Trends - Dirt to Dinner (dirt-to-dinner.com)

By Hayley Philip

最新のMintelの報告書を読み解く

・生活の質を維持して健康的に長生きしたい

・クリーンラベルの進化

・目的のある加工:技術革新と栄養のマリアージュ

・高齢化:前向きの栄養

消費者は健康と栄養について誤解に陥らないために以下を

・批判的評価 情報の信頼性チェック

・個別化 食事に必要なものは人によって違う

・長期展望 簡単な解決ではなく長く続けられるかどうかを

(目的もなく加工することなんてないのに、加工が悪い、に対抗してPurposeful Processingと言わないといけないようだ。アメリカ、賢い消費者であることが難しすぎないか?)