野良猫 食情報研究所

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2024-09-17

[BfR]NAMs:単なる「動物実験代替法」以上のもの

NAMs: More than just "alternatives to animal testing"

nams-more-than-just-alternatives-to-animal-testing.pdf (bund.de)

16 September 2024

ナノ物質の健康リスク評価のための新しいアプローチ方法論

EFSAの資金提供による研究プロジェクトNAMS4NANOの紹介

 

[Codex]オーストラリアCairnsでCCFICS27会議始まる

CCFICS27/ Meeting opens in Cairns, Australia | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

16/09/2024

 

[APVMA]ABCの報道訂正-APVMAのパラコートに関する規制案

Correction of ABC reporting - the APVMA’s proposed regulatory decision on paraquat | Australian Pesticides and Veterinary Medicines Authority

13 September 2024

2024年の8月から9月に、ABCはAPVMAのパラコート規制案についていくつかの記事を出し、その中で虚偽あるいは誤解を招く主張をしている。

その規制案は現在パブリックコメント募集中である。意見募集期間中に提出された全ての意見は規制の最終決定時に考慮される。

レビューの背景にある科学

2024年9月11日の記事で「APVMAのパラコートに関する助言の根拠となる科学は、製造メーカーであるSyngentaが資金提供した未公開論文である」と主張する。この主張は正確ではない。APVMAはレビューの際に多様な情報源由来の科学的情報を考慮する。その中には雑誌に発表された論文も登録の際に提出されたデータも含まれる。

APVMAは入手可能な根拠に基づき独立して科学的決定を行う。解析の結果論文の著者と異なる結論に至る場合もある。APVMAの解析はテクニカルレポートで見ることができる。

また同じ9月11日の記事でABCはパラコートの実験について、重要な文脈なしでAPVMAを引用している。APVMAは動物実験で、マウスの腹腔内に高用量のパラコートを注射したらパーキンソン様の症状が出たという報告を知っている。APVMAはこの実験がいくつかの理由で妥当でないと考えた:

  1. マウスに認可された使用方法によるばく露よりはるかに多い極端な高濃度を注射している
  2. 直接注射することで代謝などの経路をバイパスして脳に届く。それは職業暴露を反映しない

個人保護具の重要性

ABCが説明した多くのLandlineの物語でのやりかたは過去のもので現在の要件ではない。オーストラリアでは多くの農薬の合法的使用には包括的個人保護具と安全な取り扱いが要求されている

最新の根拠

2024年8月31日と2024年9月11日の主張「独立した研究が多数パラコートと神経変性疾患の関連を報告している」は誤解を招くものである。APVMAもEPAもこうした主張は支持できないと結論している

関連と因果関係

最後に

ABCの報道はAPVMAの立場と現在の科学的コンセンサスを間違って提示している。我々はABCにこれらの点の訂正を要求している。

(一部のみ)

 

[EU]欧州委員会は食品安全警告と農業食品偽装調査の2023年年次報告書を発表

Commission publishes 2023 Annual Report on food safety alerts and agri-food fraud investigations

ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-archives/55657

ACN年次報告書

Reports and publications - European Commission (europa.eu)

2023年次報告書

2023 Annual Report - Alert and Cooperation Network (europa.eu)

・2023年は初めて植物健康ネットワークの通知を含む

・2023年のトピックスとして激辛チップスチャレンジの世界的流行があげられている

チェコの会社の製造したホットトルティーヤチップスの9300 mg/kgカプサイシノイドを引き金に、スイスのリスク評価では健康成人の最大カプサイシノイド摂取量は6000mg/kgと推定され、ドイツが製品の分析結果4000から15000mg/kgを報告した。チェコ当局は消費者には十分情報が提供されていると言うがドイツ当局は英語での警告文だけでは十分ではなく、その売り方などから特に若い人たちは警告を無視すると指摘した。その後チェコの会社がレシピを改定してカプサイシン含量が下がった。

・食品中カンナビノイドの通知は128件

水産物は偽装疑い(見た目を誤魔化す未承認添加物、違法取引などの闇市場、トレーサビリティの不備、グレージング非表示など)が多い

 

概要

Alert and Cooperation Network in 2023 - overview

https://food.ec.europa.eu/document/download/c235fad7-df80-4b80-9989-dfda920d0463_en?filename=acn_report_2023_overview.pdf

 

[EFSA]PFASページ

Per- and polyfluoroalkyl substances (PFAS) | EFSA (europa.eu)

FAQを含む

 

論文

-学齢期の子供たちの大多数が不健康なおやつを食べている

The vast majority of school-age children cons | EurekAlert!

16-Sep-2024

Universitat Oberta de Catalunya (UOC)の研究者らがNutrients に発表。

カタルーニャの734家庭の3-12才の子供のおやつ2163を解析。当局が推奨する健康的なおやつはわずか22%だった。さらに子供が大きくなるにつれておやつの質は低下した。

(おやつに水と野菜スティックで文句言わないのは小さいうちだけだろうに。)

 

-南部テキサス集団で、ヒ素ばく露は糖尿病の早期発症と関連

Arsenic exposure linked to faster onset of di | EurekAlert!

16-Sep-2024

尿中ヒ素濃度の高い人は最も低い人より23か月早く糖尿病前症になり、65か月早く糖尿病になる。Diabetes Care。

(アジア人は糖尿病になりやすい、の理由の一つが米だったりするのだろうか?)

 

-人体中の包装関連物質についての広範な根拠

Widespread evidence for packaging-related che | EurekAlert!

16-Sep-2024

食品接触物質に使われる3601の化合物が人体中から検出されている

Journal of Exposure Science and Environmental Epidemiologyに発表されたレビュー。

食品接触物質として知られている14000以上の化合物について、学術文献、5つのヒトバイオモニタリング計画、3つのメタボローム/エキスポソームデータベースと比較した。その結果3601物質がヒト中に存在することが明らかになった。食品包装が暴露源とは限らない。

 

その他

-Mcgill OSS

Mercola:リスクを知ろう

Mercola: Know the Risks (youtube.com)

Dr. Joe Mercolaはウェルネスムーブメントと実質的に同義である。彼はダイエタリーサプリメントを売り、ワクチンに反対し、あなたの健康増進に役立つと主張する。しかし彼は信頼できるか?Mcgill OSSのサイエンスコミュニケーターJonathan JarryがMercolaの毎日のニュースレターについて解説する

約1時間の動画

 

-業界の準備不足のためEUDR災害が待っている

Delay: EU food industry faces crisis as EUDR looms (foodnavigator.com)

By Nicholas Robinson  16-Sep-2024

欧州は準備ができていないためEUDR(森林破壊規則)が予定通り12月30日に発効すると経済は大きな打撃を受けて大惨事に直面するだろう

グローバルコンサルタント会社Competereが欧州委員会委員長に送った文書によると、規制が計画通りだと食品や飲料そしてその他の業界は危機に直面するだろう。

一方環境活動団体Global Witnessは履行を遅らせないよう主張している