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食品安全情報blog暫定後継サイトです

2024-05-08

[FDA]FDAは収穫前の農業用水についてのFSMA最終規則についてウェビナーを開催

FDA to Host Webinar on the FSMA Final Rule on Pre-Harvest Agricultural Water | FDA

May 7, 2024

2024年5月20日に情報提供ウェビナーを開催

 

[FDA]FDAは未承認電子タバコを売る14のオンライン小売業者に警告文書を発行

FDA Issues Warning Letters to 14 Online Retailers for Selling Unauthorized E-Cigarettes | FDA

May 1, 2024

Elf Bar/EB Design, Esco Bars, Funky Republic, Hyde, Kang, Cali Bars, およびLost Maryなどの人気ブランドを含む。2023年全国若者タバコ調査によると、電子タバコを使用中の210万人の若者のうち50%以上がElf Bar製品、20%以上がEsco Bars製品を使用していると報告している。他の警告対象ブランドは小売りデータや若者調査によって人気がある、若者にアピールする、として同定された。

FDAは未承認タバコ製品の問題に積極的に対応している。

これまでFDAが認めたタバコ風味の電子タバコ製品や装置は23で、これらだけが合法的に米国で販売できる

 

[EFSA]意見等

飼料添加物

・Assessment of the feed additive consisting of l‐cystine for all animal species for the renewal of its authorisation (Bretagne Chimie Fine [BCF Life Sciences])

酵素

・Safety evaluation of a food enzyme with phospholipase A1 and lysophospholipase activities from the genetically modified Aspergillus niger strain PLN

香料グループ評価

・Flavouring group evaluation 419 (FGE.419): 2‐methyl‐1‐(2‐(5‐(p‐tolyl)‐1H‐imidazol‐2‐yl)piperidin‐1‐yl)butan‐1‐one

食品添加物再評価

・Re‐evaluation of guar gum (E 412) as a food additive in foods for infants below 16 weeks of age and follow‐up of its re‐evaluation as food additive for uses in foods for all population groups

16週未満の乳児用食品の添加物としてのグアガム

提出されたデータが不十分

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular - 289-24 | Food Standards Australia New Zealand

8 May 2024

認可と食品閣僚会合通知

オーストラリア固有のミツバチのハチミツ、除草剤耐性昆虫耐性トウモロコシ系統DAS1131由来食品

 

[FSA]思考の糧:食とあなた2―消費者の食行動を理解する

Food for thought: Food and You 2 - Understanding Consumers' Food Behaviour (youtube.com)

FSAの公式調査であるFood and You 2の紹介セミナーの録画

 

[WHO]WHOの2023結果報告書は注目すべき健康目標達成を示し、持続可能な開発目標に向けて強調して進むことを呼びかける

WHO Results Report 2023 shows notable health achievements and calls for concerted drive toward Sustainable Development Goals

7 May 2024

5月27日から6月1日の2024年世界保健総会を前に、2023結果報告を発表

WHO Results Report 2022-2023

 

[ASA]ASA裁定

Tecnología Sostenible y Responsable SL (TSR) - ASA | CAP

08 May 2024

X (もとTwitter)でのブルーライトデジタルスクリーンと眼鏡フィルターの宣伝、「デジタル機器の画面から出るブルーライトが目にダメージを与える」は科学的に立証されていないので広告基準違反

 

[ヘルスカナダ]ブリティッシュコロンビアにおけるある種の違法薬物の個人的少量所持

Personal possession of small amounts of certain illegal drugs in British Columbia - Canada.ca

May 07, 2024

背景

当初の除外

2023年1月31日に、規制対象薬物法のある種の違法薬物の個人的所持に関する56(1)節除外規定がブリティッシュコロンビアで発効した。2026年1月31日まで予備的プロジェクトが計画された。当初はBCの18歳以上の成人がオピオイド(ヘロイン、モルヒネフェンタニルなど)、コカイン(クラックや粉末含む)、メタンフェタミン、MDMAを個人使用目的で合計2.5gまで所持しても逮捕あるいは起訴されないというものだった。公共の安全に懸念となる場所での所持は地方や連邦政府が例外を適用しない。この種の例外はカナダでは初めてなのでモニタリングが行われている。

改定―2023年9月

2023年9月にブリティッシュコロンビアからの要請で公共の公園やプール、スケート場などの15m以内など所持禁止エリアを追加して改定し、2023年9月18日に発効した。

BCから公共の場での所持禁止要請

2024年4月26日にBCは公共の場での規制薬物の所持を禁止するよう要請した。5月7日にBCの要請を認めた

大麻解禁など脱犯罪化で薬物問題全然よくなっていないように見える。いったん汚染されたら難しいのだろう)

 

[BfR]リーフレット

安全な食品―公共施設の特に脆弱な集団

Leaflet: Safe food - Especially vulnerable groups in communal facilities (bund.de)

07.05.2024

5才以下の子供、高齢者、妊娠女性、免疫が低下している人などは脆弱集団となる

病院や介護施設に食事を提供する事業者は特に注意が必要になる

(生の肉や野菜ではなくきっちり加工されたものしか持ち込まない、みたいなことも必要になる場合がある。加工は悪、の人たちは弱者など目に入らないのだろう)

 

[BfR]麻の実食用油中の16のカンナビノイド定量と、カンナビノイド含量とプロフィールへの熱処理の影響

Quantification of sixteen cannabinoids in hemp seed edible oils and the influence of thermal processing on cannabinoid contents and profiles - BfR (bund.de)

07.05.2024

論文紹介

Food Additives & Contaminants: Part A, 113.

Full article: Quantification of sixteen cannabinoids in hemp seed edible oils and the influence of thermal processing on cannabinoid contents and profiles (tandfonline.com)

オープンアクセス

 

論文

-科学者が屋内のオキシダントを検出するために初めてパンケーキと芽キャベツと炒め物を料理

Scientists cooked pancakes, Brussels sprouts, | EurekAlert!

7-MAY-2024

パンケーキ、芽キャベツ、野菜炒めの調理で生じる空気を集め、紫外線、日光、蛍光に暴露した。すべての料理で同程度の一重項酸素が検出されたが、日光実験が最も高濃度だった。台所の換気が重要。

Singlet oxygen is produced from brown carbon-containing cooking organic aerosols (BrCOA) under indoor lighting - Environmental Science: Atmospheres (RSC Publishing)

 

-ドクハキコブラにかまれた場合の初めての有効な治療法発見

First effective treatment found for spitting | EurekAlert!

7-MAY-2024

PNAS

ホスホリパーゼA2阻害薬Varespladibが皮膚壊死を抑制

 

-小さい子供、十代、成人の合成テトラヒドロカンナビノール暴露が増えていることを新しい研究が発見

New study finds increase in exposures to synt | EurekAlert!

7-MAY-2024

専門家は啓発と安全な保管、規制改善が必要と強調

Clinical Toxicologyに発表された全国こども病院とオハイオ中央中毒センターの研究

(流通が増えれば事故も増えるという当然の話。もはや大麻は合成化合物含有)

 

-研究:あなたは自分の車の中で発がん物質の可能性のあるものを吸っている

Study: You’re breathing potential carcinogens | EurekAlert!

7-MAY-2024

Environmental Science & Technology

時代遅れの難燃性基準によって車の内装に有害な難燃剤が使われている

tris (1-chloro-isopropyl) phosphate (TCIPP)

tris (1,3-dichloro-2-propyl) phosphate (TDCIPP)

tris (2-chloroethyl) phosphate (TCEP)

が検出されたという報告

(難燃性をどうするのか。検査法を変える、でいいのか)

 

-食事摂取を追跡するためのスマート首輪

A smart neckband for tracking dietary intake | EurekAlert!

7-MAY-2024

PNAS Nexusに発表された、食事摂取を監視するためのAIスマート首輪

 

-妊娠中の大麻とニコチン使用は乳児死亡率を4倍に上げる

Cannabis, nicotine use during pregnancy incre | EurekAlert!

7-MAY-2024

JAMA Network Open

どちらか一方を避けるとリスクは半分になる;オレゴン健康科学大学の研究者らは健康な妊娠のための患者教育の改善を求める

(さすがに妊娠中の薬物はよくないことを知らない、のではなくやめられないのでは?)

 

-ペット用の生肉ベースの餌:ヒトのサルモネラや病原性大腸菌の無視された暴露源 ポルトガル、2019年9月から2020年1月

Raw meat-based diet for pets: a neglected source of human exposure to Salmonella and pathogenic Escherichia coli clones carrying mcr, Portugal, September 2019 to January

Ribeiro-Almeida et al

  1. Euro Surveill. 2024;29(18):pii=2300561.

Eurosurveillance | Raw meat-based diet for pets: a neglected source of human exposure to Salmonella and pathogenic Escherichia coli clones carrying mcr, Portugal, September 2019 to January 2020

ペットに生肉を食べさせることが流行しているが、それが人間の薬剤耐性細菌感染源になっている可能性

 

その他

-Martinelliのリンゴジュースがヒ素濃度が高いためリコール Whole FoodsやKrogerなどで販売

Martinelli's apple juice recalled over high arsenic levels, sold at Whole Foods, Kroger and more - ABC News (go.com)

ByKelly McCarthy May 2, 2024,

Martinelliは5つの主要小売店で販売していた単一ロットのリンゴジュースをヒ素濃度がFDAの基準より高かったため自主回収

49879_Martinelli_Apple_Juice_041624_-_Voluntary_Recall_-_UNFI_Notice.pdf (urmfoodservice.com)

2023年6月1日から、リンゴジュースの無機ヒ素のガイダンスレベルは23ppbから水と同じ10ppbに引き下げている。

Maryland保健省によると2023年3月製造ロットの無機ヒ素濃度が11.6ppbでガイダンスレベルより1.6 ppb高い

(これはFDAの小さい子供向けのcloser to zero方針のためのアクションレベルだし製造時期からも回収は微妙。子供向け商品かどうか、にもよるし。もったいない感が強い)

 

-NZ SMC

旺盛な湿地の雑草のために新たなバイオコントロール甲虫-専門家の反応

New biocontrol beetles for aggressive wetland weed - Expert Reaction - Science Media Centre

07 May 2024

環境保護局が侵襲的外来雑草であるエゾミソハギの拡大をコントロールするためManawatū-Whanganui 地域に4種の昆虫を輸入して放出することを認可した。

SMCは専門家のコメントを求めた。

Manaaki Whenua – Landcare研究所バイオコントロールと分子生態学科学チームリーダーAngela Bownes博士

エゾミソハギは何年もバイオコントロールの標的として関心を集めてきた。米国とカナダで4種の甲虫でコントロールに成功している

(以下略)

 

-米国の乳牛のトリインフルエンザ-専門家の反応

Avian influenza in US dairy cows - Expert Reaction - Science Media Centre

07 May 2024

WHOがウェビナーを開催した

 

-中国発のいわゆる代替医療(SCAM)研究への懸念増加

Increasing concerns about SCAM research originating from China (edzardernst.com)

Tuesday 07 May 2024

私はこれまで中国発のSCAM研究についていくつか懸念を指摘してきた

(例 略)

2018年に中国は世界一の論文発表国になった。現在中国は年に100万本以上の論文を発表している。

2024年4月2日時点で私は簡単なMedline検索を行った。その知見は驚くべきものだと考える。

中国伝統医療(TCM)の臨床研究

2000-2023年の間におよそ8000

2000 = 8

2010 = 157

2020 = 1 192

 

TCMの系統的レビュー

2000 = 1

2010 = 26

2020 = 1 222

この爆発的な増加はよいニュースかもしれないが、中国の研究の知見は困ったことに信頼できないことを考えるとよいニュースではない。

例えばちょうど発表されたばかりの論文を見てみると、その結果は誤解を招くものだ(例略)。私はこのことを心配する人が少ないことが理解できない

(中国は国を挙げてTCMを宣伝しているので医学文献がそれに汚染されている)

 

-米国での細胞ベースの肉の禁止は英国に影響するか?

Would a ban on cell-based meat in the US affect the UK? (foodmanufacture.co.uk)

17-Apr-2024 By Taly Dvorkis

いくつかの共和党政権の米国の州で細胞培養肉の販売を制限する動きがあるが、それは英国に影響あるかどうか法の専門家に尋ねた

FSAは支持的なので影響はなさそう。英国政府にはEU離脱以降、いわゆる「EU離脱のベネフィットBenefits of Brexit」を示す圧力がある

 

-土地の使用:有機農業の利益についてのOF&G cの主張はつじつまが合わない

Land use: OF&G claims for organic farming benefits don’t stack up

January 2024 Daniel Pearsall & Dr Julian Little

PearsallLittle | SSA (scienceforsustainableagriculture.com)

有機認証団体Organic Farmers & Growers (OF&G)が、英国政府に対して、イングランドの土地の有機面積を三倍にすると気候や生物多様性に利益があると主張する政策提案をしている。Daniel Pearsall と Dr Julian Littleは、できるだけ狭い土地で最大限の収穫を得て、残りは手つかずの自然にすることが最も持続可能で気候に良いという科学的根拠が増加していると指摘する。有機農業を拡大することは収量低下が避けられず、結果的にどこかの土地を農地にすることで、農場内の利益より大きな生物多様性温室効果ガス排出へのコストになる。農業の持続可能性についてはより広範な資源の利用や環境を考慮した一貫性のある科学的指標が必要である。それは一部の人にとっては不愉快かもしれないが。

 

-特集

生理痛の代替療法

Alternative Therapies for Menstrual Pain | Skeptical Inquirer

Dr. Jen Gunter From: Volume 48, No. 3 May/June 2024

産科婦人科医であるJen Gunter博士の新しい本「血液:月経の科学、医学、そして神話」から代替医療の部分を紹介。(そのうちのさらに一部)

代替医療を試してみることが悪いのではない。あなたの身体とあなたの決定である。間違っているのはその治療法の間違った紹介のしかたである。あなたは正確な情報を与えられた時だけ、情報を与えられたうえでの決定ができる。生理痛にターメリックを使うことについて医療提供者と話をするときに以下の二つの場合を考えてみよう

  1. ターメリックは生理痛の良い選択肢です。それは伝統的に使われてきて強力な化学物質クルクミンを含みます
  2. 生理痛へのターメリックの影響を調べた研究はありますが、全体としてそれらの質は低く、結論を出すことができません。ターメリックを提案する人々は通常クルクミンを含むから、と言います。ターメリックサプリメントやクルクミンがすすめられることがありますが、クルクミンの生理活性には議論があります。しかし仮にクルクミンに生理活性があったとしても、それは摂取した量の1%未満しか吸収されません。そして吸収されたクルクミンは数分以内に血液中から排除されます(代謝がとても速い)。したがって何とか吸収されたとしても何か効果を出すのに十分な時間存在できません。質の高い研究では、クルクミンがなんらかの効果を示したことは一度もなく、ターメリックサプリメントでは肝障害の症例が報告されています。

もしあなたが一番目の助言に基づいてターメリックを使おうと決めたなら、それは情報を与えられないでの決定になる。しかしあなたは医療提供者が詳細情報を提供していないことがわからないのでそのことを認識できない。一方二つ目の助言でターメリックを使うことを決めたのならそれは情報を与えられたうえでの決定になるだろう。多くの人がより短い、情報量は少ないが楽観的な、ただし非倫理的な説明に惹かれる理由はわかる。

(以下食事、運動、ダイエタリーサプリメントと続く)