[HK]Food Safety Focus(213rd Issue, April 2024)
-ボンクレキン酸―ある種の食品にある、珍しいが致死的毒素
Bongkrekic Acid – Uncommon but Fatal Toxin in Certain Foods (cfs.gov.hk)
Food Safety Focus (213rd Issue, April 2024) – Article 1
2024年3月後半に、台湾の保健当局が台北のレストランでの2人死亡34人が病気になった食中毒アウトブレイクを報告した。33人の臨床検体からボンクレキン酸が検出された。シェフの手が毒素陽性で、シェフの取り扱った食品が汚染されていたと示唆されると報道されている。問題の食材は平たい米麺とChar Kway Teowを含む。この記事ではこの毒素についての詳細とリスクを減らす方法を記述する。
-超加工食品と関連する健康的食生活を理解する
Understanding Ultra-processed Foods and the Related Healthy Eating Approaches (cfs.gov.hk)
Food Safety Focus (213rd Issue, April 2024) – Article 2
栄養士や健康の専門家の間で超加工食品がホットな話題である。この記事ではこの用語の簡単な歴史とFAOでの使い方、人々の健康的食生活について述べる
「超加工食品」は2009年にNOVA分類を発表したブラジルの研究者が書いた論文が初出である。
人々は超加工食品を完全に避けようとするより、健康的でバランスの取れた食事をすべきである
-食卓塩の代わりとしてのカリウム塩の役割
Role of Potassium Salt as a Replacement for Table Salt (cfs.gov.hk)
Food Safety Focus (213rd Issue, April 2024) – Article 3
[BfR]大陸を超えて食品をより安全に
Making food safer across continents - BfR (bund.de)
29.04.2024
[IARC]IARCモノグラフ134巻オンライン発表
IARC Monographs Volume 134: Aspartame monograph now available – IARC (who.int)
29 April 2024
アスパルテームとメチルオイゲノール、イソオイゲノール
(のうちアスパルテーム部分だけ先に公表)
IARC Publications Website - Aspartame, Methyleugenol, and Isoeugenol (who.int)
(344ページまでひたすら疫学の話ばかり
標準的な毒性試験の動物実験は344-379ページのみ
なのに477ページまで延々と培養細胞での酸化的ストレスのような意味が確立されていない研究を紹介し続ける。RIの、おそらく実験条件が悪くて鼻からアスパルテーム粉末を吸い込んだ可能性のある肺炎のようなものも炎症誘発の可能性とかいう。このやりかただと単なるアミノ酸でも発がんメカニズム可能性ありになる(もちろんそれが目的だろう))
[ProMED]食中毒―台湾(第4報):さらなる死者、ボンクレキン酸確認
Foodborne illness - Taiwan (04): additional fatality, bongkrekic acid confirmed
2024-04-29
https://promedmail.org/promed-post/?id=8716220
Date: Sat 27 Apr 2024 Source: Focus Taiwan
台北のPolam Kopitiamレストランチェーンでの食中毒アウトブレイクで最近さらに一人死亡し、死者が3人になった。重症4人のうちの一人。
[Codex]CCFA54/協力と350の食品添加物規定に合意した報告書採択
26/04/2024
[Codex]予定して―農業食料システムに環境阻害因子を使うことの食品安全への影響を議論するFAOウェビナー
29/04/2024
2024年5月9日にZoomでウェビナーを行う
報告書は以下
Food safety implications from the use of environmental inhibitors in agrifood systems (fao.org)
農業による温室効果ガス排出や窒素ロスを抑制するための環境阻害因子についての概要。
[ODS]ODSニュースレター
ODS Update: Recent Developments in Dietary Supplement Science (govdelivery.com)
April 23, 2024
栄養摂取状況に関連する要因についての最近の3つの報告をハイライト
都市部と地方の違い、2003年から2018年の間の変化、女性のヨウ素摂取量。
[ANSES]家庭用品は元の容器に!
24/04/2024
2017-2021年の間にフランスで家庭用品を移し替えたことによる事故が33000件以上中毒コントロールセンターに記録されている。多くは深刻ではないが100件ほどが重傷で5件の死亡が報告されている。ANSESは繰り返し注意を呼び掛ける
[NASEM]デマ解決法ブレインストーミング
Brainstorming Solutions to Disinformation | National Academies
April 29, 2024 By Sara Frueh
ソーシャルメディアにあふれるデマに対抗するために、学生、研究者、団体、企業が革新的方法を開発中。デマのリーチを減らす、あるいは消費者の情報識別能力を上げることで。
今月初めのNASEMのワークショップでは多数の方法が検討された。提出されたアイディアは100以上で、そのうち14が選別され検討された。
新しいコンテンツのチェック方法、教育、技術的対策、規制などが含まれる
このワークショップの要約は今年後半に発表される予定で、録画は以下から見ることができる
[USDA]より健康的食、より健康的心
Healthier Foods, Healthier Minds | USDA
Posted by Cindy Long, Administrator, USDA Food and Nutrition Service in Food and Nutrition Health and Safety Nutrition Security
Apr 25, 2024
学校で提供する朝食や昼食への資金提供と基準について
[CAFIA]CAFIAの2023年の査察:49000査察、1億2800万以上の罰金
25th April 2024
2023年の報告書
Czech Agriculture and Food Inspection Authority | CAFIA Annual Report 2023 (gov.cz)
[FDA]FDAは助言委員会の活用とプロセスの最適化のためのより広範な作業の一部として意見聴取を行う
April 29, 2024
外部専門家委員会からのさらなるインプット強化のために一般の人々の参加は重要
6月13日
参加登録は以下から
Public Meeting: Optimizing FDA’s Use of and Processes for Advisory Committees - 06/13/2024 | FDA
[FDA]高病原性トリインフルエンザについて更新
Updates on Highly Pathogenic Avian Influenza (HPAI) | FDA
04/26/2024
ミルクの安全性について
市販のミルクのウイルスPCR検査陽性結果について、生きた感染性のあるウイルスは検出されず、ミルクの殺菌が有効であることを確認している。
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 288-24 | Food Standards Australia New Zealand
29 April 2024
官報通知
・A1271 Cellulase from GM Aspergillus niger as a processing aid
・A1272 Food derived from herbicide-tolerant and insect-protected corn line DP915635
・A1274 Food derived from disease-resistant banana line QCAV-4
・A1278 Beta-Fructofuranosidase from GM Trichoderma reesei as a processing aid
[EFSA]評価
・Assessment of genetically modified maize MON 94804 (application GMFF‐2022‐10651)
[EPA]EPAはアース週間とEPAのプラスチック汚染を予防する努力を祝う
EPA Celebrates Earth Week and Agency Efforts to Prevent Plastic Pollution | US EPA
April 26, 2024
誰でもプラスチックごみが環境に入ることを予防することができる、ごみを減らす、プラスチック製品をリサイクルあるいは再利用する、ごみを拾う、ことで。
(欧州のヒステリックなほどの使うなに偏った主張に比べるとごみを拾うという当たり前のことが言われていて安心する―EPAなのに。適切な処理が必要、ということと使用禁止、は違う)
論文
-小人症の原因となる稀な突然変異は同時に加齢を遅らせる?
Natureニュース
Could a rare mutation that causes dwarfism also slow ageing? (nature.com)
By Mariana Lenharo 26 April 2024
Laron症候群の人々は心疾患やその他多くの加齢関連疾患リスクが低く、新たな治療戦略のヒントを与える
(身長は低いほうが長生きで健康だとして、身長を変えるのは難しい)
-肥満薬の不足はより広範な病の症状
Obesity drug shortages are symptomatic of wider malaise
Priya Sumithran et al.,
THE LANCET VOLUME 403, ISSUE 10437, P1613-1615, APRIL 27, 2024
最新の肥満薬は新たな分野を切り開き、かつてない注目を集め治療目的を超えたセマグルチドの需要を生み出した。医薬品の不足はやがて解消し記憶から消え去るだろうが今何が明らかになったかを学ぶ機会である。
これらの薬は入手できた人には明確にベネフィットがあるが、入手できない人には害がある。糖尿病などで治療中の人が薬を入手できなくなり症状が悪化する。
また入手可能性とは別に、肥満は治療するより予防すべきだという信念による異議も明らかになった。治療と予防は相互排除的ではない。もちろん予防は重要であるが、これまでどの国でも集団レベルで肥満を減らせた戦略はない。既に世界中で7億人以上が肥満であり、予防のチャンスは過ぎた。
体重管理にはライフスタイルの変更だけで十分であり医薬品は安易な選択だとう見解は多くの肥満の人にとって現実的ではないことが示されている。
短期から中期的には肥満薬へのアクセスの最大の障害はコストであろう
-あれから10年:フリントの水危機の遺産
10 years on: the legacy of the Flint water crisis
Susan Jaffe
THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 403, ISSUE 10437, P1619-1620, APRIL 27, 2024
10年前、米国ミシガン州フリント市が公共水道水から危険な濃度の鉛が検出されて国際メディアに注目された。水危機は米国の水質規制改善につながったものの、市の回復はまだ道半ばである。
(国レベルでは水道水中の鉛基準強化や鉛の水道管の交換などが進められた。ただフリントの危機のきっかけは財政破綻なのでインフラ整備と貧困対策のためのお金の問題はある)
-パンデミック疲労とワクチン躊躇は世界の公衆衛生に影響し続けている、NatureMedicineに報告された23か国研究
Pandemic fatigue and vaccine hesitancy contin | EurekAlert!
29-APR-2024
-十代の頻繁な電子タバコ使用は有害な鉛とウランの暴露リスクを上げる可能性がある
Frequent teen vaping might boost risk of toxi | EurekAlert!
29-APR-2024
Tobacco Controlに発表された、使用者の尿の調査結果。
-健康的ライフスタイルは寿命を縮める遺伝子の影響を60%以上オフセットするかもしれない
Healthy lifestyle may offset effects of life- | EurekAlert!
BMJ Evidence Based Medicine に発表されたUK Biobankのデータを使った研究。多遺伝子リスクスコアはLifeGenコホート研究のデータを使った。好ましいライフスタイル要因はタバコを吸わない、定期的運動、適切な睡眠、健康的食事。
(遺伝子調べるより常識的なことを推奨するのが大事と)
その他
-食への恐怖を乗り越える
Getting Over the Fear of Food - Dirt to Dinner (dirt-to-dinner.com)
By Garland West April 23, 2024
今日の食品批判の合唱は私たちに食品が怖いと感じさせる。しかしその恐怖は正当なものか?ある消費者は別の物語があると考える
食品について、発がん物質やその他私を殺すいやなものが含まれる、空っぽのカロリーと何トンもの砂糖が含まれていて栄養が足りない、悪の企業が作った遺伝子操作されたものだ、不衛生な環境で調理されている、気候変動に悪影響だ、などの無数の警鐘が常に打ち鳴らされている。どれがどのくらい信頼できるのだろうか?よくわからない、信頼できない情報源からの恐怖は正当なのだろうか?それぞれの情報を逐一確認するのは大変な仕事である。
常識で考えよう。食品安全には多くの人が注目している。USDAのFSISには9000人の従業員が動物由来製品を監視している。FAOやCodexも食品を安全にしようと働いている。アメリカには規制があり安全のための団体もたくさんある。
現実には世界はより安全で栄養のある食品が供給される方向へ向かっている。もちろん完全ではなく、まだやるべきことはある。
何を食べるかについては私たち一人一人に幾分かの基礎知識をもつ責任がある。完璧な回答はもたないものの簡単なガイドがあるので共有しよう
・私の知っている信頼できる専門家は何と言っている?
まず相談すべきは主治医や信頼できる専門家
・メディアに信頼できる情報源はある?
・私の友人はどうしている?
周囲の健康な人たちは何を食べている?
-農業の環境影響を減らす政策はどれだけ効果的か?
How effective are policies in reducing the environmental impacts of agriculture? - Our World in Data
Hannah Ritchie (2024)
すべての国に政策があるが、すべてが意図したとおりに機能するわけではない。トレードオフや他のところへの余波があるものもあり、成功例もある
スリランカは、急激でデザインの悪い政策が如何に悲劇的な帰結になるかについての特に劇的な事例である
以下世界の農業環境政策のデータ
(例えば一ヘクタール当たりの肥料の使用量、などのデータがグラフ化できる
日本を追加選択すると比較できる)
-子どもたちはグリーンピースのゴールデンライス活動によって死ぬかも
Children could die because of Greenpeace’s Golden Rice activism | The Spectator
25 April 2024 Mark Lynas
あなたがグリーンピースに寄付をすると、クジラや熱帯雨林を救っているつもりかもしれないが、実際には人道への犯罪に加担している。先週、グリーンピース東南アジアと他のいくつかのNGOがビタミンA強化ゴールデンライスのフィリピンでの栽培を止めた。裁判所が彼らを支持する判決をした。フィリピンの裁判官は明らかに間違った情報に言いくるめられている。この判決によって農家は現在栽培中の作物を破棄しなければならない。今後のBtナスやその他の将来の重要なGMOすべてが禁止される。
これはフィリピンの科学コミュニティにとって壊滅的打撃で、ほかの地域でのゴールデンライスの進展も妨げるだろう。
(Mark LynasはGMO反対の立場からの転向者なので特に強く批判する)
-あなたにとって最善の食事は?これです
The Best Diet for You? Here It Is | Office for Science and Society - McGill University
Christopher Labos MD, MSc | 26 Apr 2024
コツ:続けることができて全体として食べる量が少なくなるもの
近頃は正しい食べかたを知るのは難しい。最近は間欠断食が話題になった。間欠断食の健康上のベネフィットについての法外な主張がたくさんあるが、結局のところそれは単に食べる量を減らす方法のひとつにすぎず、食べる量を減らすのはどんな方法であれみんながすべきである
(それは肥満の多い国だから)
-コンシューマーラボ
Magnesium Supplements Review & Top Picks - ConsumerLab.com
April 25, 2024
一製品がマグネシウムの化学形を正確に記載していない
-欧州ではサッカリンはどう規制されている?
How is saccharin regulated in Europe? (foodnavigator.com)
29-Apr-2024 -By Augustus Bambridge-Sutton
インドでの悲劇的死亡をうけて、サッカリンがニュースの見出しになっている。欧州では英国とEU含め広く使われているが木々しく規制されている
先週インドのパンジャブ州の少女が誕生日のケーキを食べて死亡し、家族全員が病気になった。のちの検査でケーキには過剰量のサッカリンが含まれていた。
サッカリンはE954として知られ、1879年にJohn Hopkins大学で発見された最も古い甘味料の一つである。砂糖の300-400倍甘くカロリーはないのでジャムやゼリー、チューインガム、缶詰果物、デザート、焼き菓子などに広く使われている。過去にはサッカリン摂取と負の健康影響が関連付けられたこともある。
他のすべての食品添加物同様、サッカリンは食品に使用される前に認可されなければならない
*インドのニュース
High level of synthetic sweetener found in Punjab bakery's cakes after girl's death - India Today
Apr 22, 2024
10才の少女がバースデーケーキを食べた後死亡。検体から高濃度のサッカリンが検出された
(濃度不明、死因かどうかも不明、あまりちゃんと作ってないことだけはわかる)