[EFSA]食品中残留農薬:最新の数字発表
Pesticide residues in food: latest figures released
23 April 2024
2022年の分析検体数は110,829でこれまでになく多く2021年から1/4増えた。96.3%が法的基準を守っていた。
データは以下のインタラクティブデータビジュアライゼーションツールで見ることができる
The 2022 European Union report on pesticide residues in food (europa.eu)
食事リスク評価については、昨年導入した確率論的評価方法をEU協調計画で分析した全ての農薬に拡大した。その結果は、調べた食品に残留する農薬への暴露による消費者の健康リスクは低い。
報告書は以下
National summary reports on pesticide residue analyses performed in 2022
The 2022 European Union report on pesticide residues in food
23/04/2024
本日、加盟国は8つの食用燻製香料の認可を更新しないという欧州委員会の提案を承認した。段階的廃止期間を経て、これら香料はEUでは使用を認められない。
この決定は遺伝毒性の懸念が否定できないというEFSAの評価に基づくものである。
段階的廃止期間は製品によって異なり、ハムや魚やチーズのような伝統的燻製の代わりに使っていた場合には5年、スープやポテトチップの追加の風味づけに使っていた場合には2年である。規制は今後欧州委員会で正式に採択され、この春遅く発効する予定である。
(ものによってはかえってリスクの高い「伝統的」燻製に戻るかも?遺伝毒性疑いは添加物なら絶対許さない、天然ならいいという妥協策が原理主義的になっている)
[FAO]世界食料危機報告書:59か国で急性飢餓は高いまま、評価した5人に1人は緊急対応が必要
24/04/2024
世界食料危機報告Global Report on Food Crises (GRFC)発表
食料危機の重要な原因は紛争と不安定の悪化、経済的ショックの影響、極端な気候
Global Report on Food Crises (GRFC) 2024 (fsinplatform.org)
[APVMA]ブロモキシニル製品についてスケジュール変更-決定履行の遅れ
24 April 2024
ブロモキシニルを1.5% weight/volume (w/v)以上含む製品についての規制対応を2025年2月1日より行う。以前は2024年6月1日としていたが遅れる。
[DEFRA]遺伝子組換え生物:Rothamsted研究所
Genetically Modified Organisms: Rothamsted Research (23/R08/01) - GOV.UK (www.gov.uk)
Last updated 24 April 2024
遺伝子組換えカメリナの研究のための野外試験承諾
(これは英国のEU離脱が明確にメリットになっている分野)
[HK]栄養表示とアレルゲン表示の法令順守検査結果月次報告
Monthly Report on Results of Compliance Test (cfs.gov.hk)
24 Apr 2024
2024年3月の結果
栄養表示は35件中7件が違反
アレルゲン表示は10件中違反なし
[UK HSA]Grenfell塔の火事以降の環境モニタリング:2024年4月25日
2017年6月14日からの火事以後の環境モニタリングと評価
粒子状物質、アスベスト、ダイオキシン類、フラン、ダイオキシン様PCB、多環芳香族炭化水素などを監視していた。2018年夏以降は粒子状物質とアスベストを監視している。
公衆衛生上のリスクは低い。
[TGA]日焼け止め基準更新
Sunscreen Standard update | Therapeutic Goods Administration (TGA)
18 April 2024
治療用品規制に、2021日焼け止め基準を採用する。
2024年7月1日から、ARTGに含まれるすべての新しい日焼け止め製品は2021年基準に従わなければならない
猶予期間は1-5年
[BfR]動物の福祉と健康にフォーカス:BfRは欧州研究パートナーシップに参加
22.04.2024
2024年初めに開始された動物の健康と福祉に関する欧州パートナーシップ(EUP AH&W)は、動物の感染症へのよりよい対応と動物福祉への貢献を目的とする。この7年プロジェクトにBfRを含む24か国56研究所30資金提供組織が参加している。
[BfR]科学評議会:「任務は極めてよく完遂されている」
Science Council: “Tasks excellently fulfilled” - BfR (bund.de)
22.04.2024
科学評議会が2023年11月7-8日にBfRを評価し、2024年4月22日それを発表した
[IARC]世界予防接種週間
World Immunization Week 2024 – IARC (who.int)
24 April 2024
がんは非伝染性疾患ではあるが一部のがんは感染により引き起こされる。幸いHPVや肝炎ウイルスなど一部にはワクチンがある。
[Codex]CCFA54/ケニアがCCFAの優先課題ワーキンググループの新しい議長になりアフリカ地域メンバーのために足跡を残す
Peter Mutua博士とのインタビュー
論文
-新しい科学リソースはヒトと環境の健康改善のため、食品成分をマップする
New scientific resources map food components | EurekAlert!
24-APR-2024
米国心臓協会と生物多様性同盟とCIATが協力しRockefeller財団の支援を受けた食品周期表イニシアチブPeriodic Table of Food Initiativeが最初のツールやデータを発表した。最初に発表した二つのインターフェイスPTFI MarkerLabとPrecision Medicine Platformは、世界で摂取されている500の食品の生体分子組成についての標準化されたデータを提供する。食品に含まれる2万以上の成分と、それらが農業や加工でどう影響されるかを示すフードシステムメタデータを含む。
AHA - Precision Medicine Platform (heart.org)
食品周期表イニシアチブ
Home - Periodic Table of Food Initiative (foodperiodictable.org)
(壮大な計画だが、トマトの動画で都合の悪いものは農薬が代表例にされている。トマトそのもの由来の有害物質や土壌由来の重金属のほうが地域や品種で多様だろうと思われるのだが)
-大学や学校にアルコール業界が支援する健康助言を禁止するよう強く求める
Universities and schools urged to ban alcohol | EurekAlert!
24-APR-2024
BMJの報告によると、業界のプログラムは9才の学童に飲酒が普通であり飲酒の健康リスクを過少に見積もった情報を提供している。
アイルランドではアルコール業界が資金提供した教育プログラムは学校から排除された。しかし英国ではアルコール業界の資金提供を大学が歓迎し続けている。
(健康に害があるのはタバコの次はアルコール、で間違いないのだがタバコと同じでいいのかというと微妙なところはある。)
-Nature Volume 628 Issue 8009, 25 April 2024
エディトリアル
・取り下げは科学の一部だが不正はそうではない-超電導ラボの教訓
・喫煙を抑制するどんな計画も正しい
予防可能な病気と死亡の最大の単一原因への抑制を試みる英国は正しい
-COVID-19ワクチンデマに対応するX(もとTwitter)コミュニティノートの特徴
Matthew R. Allen, et al.,
JAMA. Published online April 24, 2024.
2022年後半にXがクラウドソースのデマ対策コミュニティノートを導入した。匿名のボランティアが独立してデマを含む投稿を同定して「ノート」と呼ばれる修正を提案する。COVID-19ワクチンデマについたノートを解析した。
トピックとして多かったのは有害事象で51%、次いで陰謀論37%、ワクチンの推奨7%、ワクチンの有効性5%。ノートの97%は正確で2%が部分的に正確、0.5%が不正確だった