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食品安全情報blog暫定後継サイトです

2024-04-18

[BfR]安全な食品のためにともに:BfRSFAが協力合意に署名

Together for Safe Food: BfR and SFA sign cooperation agreement - BfR (bund.de)

17.04.2024

毎日食品は生産され包装され輸送され消費者の食卓に届く。それらは新規食品だろうとお気に入りのスプレッドだろうと、すべて安全でなければならない。これは生産工程から始まって成分や包装にいたるまでである。SFABfRは食品安全の新興科学の発展分野で協力を強化する

 

 

[DHSC]議会が無煙世代を作る画期的法案に投票

MPs to vote on landmark bill to create smokefree generation - GOV.UK (www.gov.uk)

16 April 2024

今年15才になった人とそれ以下の若い人たちを喫煙の害から守る、最初の無煙世代を作るための規制に議員が投票

 

-タバコと電子タバコ法案第二読会

Tobacco & Vapes Bill Second Reading   - GOV.UK (www.gov.uk)

17 April 2024

[DHSC]意見募集 イングランド北東に水のフッ素添加拡大

Community water fluoridation expansion in the north east of England - GOV.UK (www.gov.uk)

2024年5月」17日まで

 

[SMC UK]本日のタバコと電子タバコ法案の議会での議論への専門家の反応

expert reaction to MPs debating tobacco and vapes bill today | Science Media Centre

APRIL 16, 2024

7人の専門家のコメント

(タバコの制限に反対する科学者はいない)

 

Nature Volume 628 Issue 8008, 18 April 2024

-エディトリアル

国連プラスチック条約:ロビイストに研究者を押し流させるな

UN plastics treaty: don’t let lobbyists drown out researchers

プラスチック汚染への取り組みには科学者が交渉の場にいる必要がある

来週からプラスチック汚染世界条約の4回目の交渉がオタワで始まる

 

-禁煙がくる:根拠は?

Smoking bans are coming: what does the evidence say? (nature.com)

17 April 2024 By Carissa Wong

各国がタバコや電子タバコの使用を取り締まっている-禁煙法は何千人もの命と何十億ドルものお金を救うことができると科学者は言う

世界中の国々が、これまでより厳しいタバコや電子タバコの制限を、特に若者で、目指している。世界で最も野心的な計画の一つは英国の4月16日に採択された提案で、2040年までに合法的にタバコを購入できない「無煙」世代を作る。オーストラリアやフランスも電子タバコを取り締まっている。こうした大胆な政策を行う国は今のところまだ少数だが、そのような対策は確実に病気を予防し医療費を削減するだろう。

科学者は圧倒的にタバコと電子タバコの制限には賛成であるようだ

 

[APVMA]農薬規制ニュースレター

Pesticides Regulatory Newsletter, April 2024 | Australian Pesticides and Veterinary Medicines Authority (apvma.gov.au)

1.長官挨拶

2.事前申請援助相談の勧め

3.APVMAのパフォーマンス更新

4.化学物質レビュー状況 クロルピリホス、ネオマイシン、ダイアジノン、フェニトロチオン、ブロモキシニル

5.農薬使用に関連する有害事象報告

6.企業向け有用情報

 

 

[EFSA]意見等

・遺伝子組換え植物の分子性質決定のためのDNA配列決定の質についての技術的注意書き

Technical Note on the quality of DNA sequencing for the molecular characterisation of genetically modified plants

食用酵素

Safety evaluation of the food enzyme leucyl aminopeptidase from the genetically modified Aspergillus oryzae strain NZYM‐BU

Safety evaluation of the food enzyme oryzin from the non‐genetically modified Aspergillus ochraceus strain AE‐P

飼料添加物

Safety and efficacy of a feed additive consisting of vitamin B12 (cyanocobalamin) produced by fermentation with Ensifer adhaerens CGMCC 21299 for all animal species (NHU Europe GmbH)

食品接触物質

Safety assessment of the substance calcium tert‐butylphosphonate for use in food contact materials

ニュース

・トリインフルエンザ:安全な鳥の移動にはワクチン接種後のサーベイランスが鍵

Avian influenza: post-vaccination surveillance key for safe movement of birds

Vaccination of poultry against highly pathogenic avian influenza – Part 2. Surveillance and mitigation measures

 

・BMD解析のためのBMRリスト

Inventory of BMR values for BMD analysis

 

その他

・精密発酵乳製品がEFSAの認可を探る:これまでわかっていること

Precision fermentation dairy seeks EFSA approval: What we know so far (foodnavigator.com)

17-Apr-2024  By Flora Southey

精密発酵由来乳製品企業がEUでの新規食品販売前承認申請を開始

最初に申請したのは米国企業Perfect Dayで、2020年にFDAから青信号を得ている。2022年にEFSAに申請したが、書類が完全でないとしてまだ評価されていない。

次に2023年委にイスラエルのRemilkが申請したが申請に不足があるという回答をEFSAから受け取っている。Remilkはイスラエルシンガポールで規制上の認可を得ている。

実際のところEUに拠点を置く企業をはじめ多くのスタートアップはより早くより「簡単に」規制上の認可をする米国やシンガポールに最初に申請しがちである。提出すべきデータの量がEFSAは多い。これは精密発酵に限ったことではなく、新規食品すべてにあてはまる。しかし最大の問題はGMOかどうかにかかっている。

(日本はこの手の枠組みがないので、慎重な会社は参入せず、おっちょこちょいand/or悪意のある企業がやりたい放題できてしまう)

 

食品安全情報(化学物質)No. 8/ 2024(2024. 04. 17)

foodinfo202408c.pdf (nihs.go.jp)

目次

【FAO】
1.    食物アレルゲン表示:免除すべきか否か
2.    細胞性食品への高まる興味:グローバルウェビナー報告
3.    Codex
【EC】
1.    食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)
【ECHA】
1.    PFAS規制案に関する次の段階
【EFSA】
1.    食品酵素関連
2.    食品接触物質関連
3.    農薬関連
4.    飼料添加物関連
【FSA】
1.    CPTPP S42助言に対するエビデンス募集の回答結果に関する概要
2.    規制製品認可プロセスの改革案に関する協議を開始
3.    FSAの旗艦調査は、食品の値ごろ感への懸念が高まっていることを示している
4.    2024年3月消費者調査(Consumer Insights Tracker)
5.    北アイルランドにおける食料品及び飲料の持ち帰り購入数(2018年~2022年)
6.    リスク評価
7.    リコール情報
【FSAI】
1.    リコール情報
BfR
1.    世界保健機関とドイツ連邦リスク評価研究所は長期的な協力に合意
【RIVM】
1.オランダの消費者は、同じ金額でより健康的で環境的に持続可能な食事ができる
【ANSES】
1.    加工食品に含まれる糖類や甘味料の使用に関する報告書
2.    ANSESのビジランス計画の基本原則
3.    水質分析試験所の承認:ANSES/OFB共同ポータル
【VKM】
1.    乳児用調製乳に含まれるプロバイオティクス
【Ruokavirasto】
1.    フィンランドではすでに150万人の衛生パスポートが発行されている
FDA
1.    FDAはダイエタリーサプリメントの新規ダイエタリー成分通知マスターファイルに関するガイダンス案を発行
2.    FDAは物理的検査無しの即時留置(DWPE)対象水産物のサンプリング推奨ガイダンス案を発表
3.    FDAは2023年のタルク含有化粧品のアスベスト検査のデータを発表する
4.    FDAは経済的動機に基づく蜂蜜の異物混入に関する報告書を発表
5.    魚介類に関連する毒素およびスコンブロトキシンによる魚中毒の報告方法
6.    FDAは有毒なキバナキョウチクトウで代用された特定のサプリメントについて警告する(2024年1月)
7.    FDAフーズがインスタグラムを開始する
8.    着色添加物認証に関する報告:2024会計年度第2四半期、1月1日-3月31日
9.    FDAとStop Foodborne Illnessの共催による5/9のライブ・ウェビナーで「食品安全文化」を探る
10.    警告文書
11.    リコール情報
EPA
1.    EPAは、特定のPFAS及びPFAS含有物質の破壊と廃棄に関する暫定ガイダンスを更新
2.    バイデン-ハリス政権、PFAS汚染から1億人を守る初の飲料水国家基準値を最終決定
3.    バイデン-ハリス政権、米国政府の保管契約からPFASを削減する行動を起こす
4.    EPAは、小児鉛中毒予防のためニューハンプシャー州マンチェスター広域で鉛の一斉検査を開始する
5.    EPA、ダクタールのリスクについて農業従事者に警告
【USDA】
1.    バイデン-ハリス政権、WICを通じて提供される食品の科学的根拠に基づく最終更新を発表
2.    APHISがウェブサイトをリニューアル、顧客とアクセシビリティを優先
3.    アイスランド査察最終報告書
4.    FSIS規制製品の米国原産品表示の自主規制について
【Health Canada】
1.    カナダ保健省は、皮膚に化学火傷を引き起こす可能性のある特定のヘナコーン製品の使用を警告
2.    助言
【FSANZ】
1.    GM(遺伝子組換え)トウモロコシ系統由来の食品について意見募集
2.    食品基準通知
【APVMA】
1.    フェニトロチオン再検討のための規制決定案
【TGA】
1.    ブロモキシニル製品の再スケジュールに関する更新情報 - 2024年4月
【MPI】
1.    North Otagoの2人組、密猟パウアのオンライン販売で360時間の社会奉仕活動と12ヶ月の監督を命じられる
2.    リコール情報
【香港政府ニュース】
1.    CFSは問題が疑われる紅麴を含む可能性のある輸入瓶詰め黒酢製品を消費しないよう消費者に注意を呼び掛ける
2.    日本の小林製薬株式会社が製造した紅麹製品に関するインシデント
3.    プレスリリース
4.    違反情報
5.    リコール情報
【MFDS】
1.    日本産輸入食品の放射能検査の結果
2.    海外直輸入による健康食品、消費者は購入注意
3.    日本で回収中の「紅麹」製品は国内に輸入されていません
4.    日本の小林製薬「紅麹」健康食品の海外直輸入に対して国内搬入阻止
5.    日本の小林製薬「紅麹」健康食品、海外直輸入に注意してください!
6.    台湾で回収中の「紅麹」製品も国内に輸入されていません
7.    大麻成分含有ゼリー・キャンディー、このような海外直輸入食品の購入に注意してください!
8.    食品に使用できない金花葵の花と茎を使用した業者4カ所を摘発・措置
9.    原材料の含有量を事実と異なる表示・広告した離乳食製造業者を検察送致
10.    回収措置
SFA
1.    Port Dickson(マレーシア)産イガイから検出されたバイオトキシン汚染に関する報道への回答
2.    タダラフィルの混入が確認された食品「KINGU GINSENG CANDY」について
3.    インドの非バスマティ白米輸出禁止に関する最新情報
4.    リコール情報
【HSA】
1.    強力な成分を含む海外で発見された製品に関するHSAの更新情報(2024年3月)
2.    リコール情報
【その他】
   香港政府衛生署 1件
    ProMED-mail 4件

 

 

2024-04-17

[ProMED]食中毒-インド(第7報):(マハーラーシュトラ)宗教での提供、致死

Foodborne illness - India (07): (MH) religious offering, fatal

https://promedmail.org/promed-post/?id=8716003

Date: Mon 15 Apr 2024 12:00 IST Source: The Times of India (TOI), Times News Network (TNN) [edited]

2024年4月13日、Kali Mata寺での宗教行事'mahaprasad'で提供された食品で食中毒により1人死亡80人が病気になった

'boondi'(インドのデザート、ひよこ豆で作った揚げボールの砂糖シロップ漬け)を食べた人だけが下痢や嘔吐の症状を呈している。子供24人を含む、6人が重体

 

[EFSA]意見等

農薬

Second update of the EU database of processing factors for pesticide residues

飼料添加物

Efficacy of a feed additive consisting of Saccharomyces cerevisiae DBVPG 48 SF (BioCell®) for ruminants (Mazzoleni S.p.A.)

Assessment of the feed additive consisting of Levilactobacillus brevis DSM 21982 for all animal species for the renewal of its authorisation (Marigot Ltd T/A Celtic Sea Minerals)

Efficacy of the feed additive consisting of Saccharomyces cerevisiae CNCM I‐4407 (Actisaf® Sc47) for cattle for fattening (Lesaffre International)

 

[FDA]動画 子ども用アレルギー薬と食品中化学物質の安全性について

Allergy Medicine For Your Children and Safety of Chemicals in Food | FDA In Your Day Ep. 2 (youtube.com)

FDAのサイト(Is Food Safe if it Has Chemicals? )を見て!という趣旨

世界は化学物質でできている、問題は量

 

[Nature]肥満薬は必ずしも永遠ではない。やめたらどうなる?

Obesity drugs aren’t always forever. What happens when you quit? (nature.com)

By McKenzie Prillaman  16 April 2024

多くの研究者はWegovy や Ozempicは一生続けるべきと考えるが、そうできない要因はたくさんある

薬のお金、副作用、現在もある供給の問題など

例えばNHSは減量用のこれらの薬の保険でのカバーは2年間のみである

これまでの研究ではGLP-1アゴニストの使用をやめた人では多くが相当量の体重が再び増加した。しかし一部の人はリバウンドしない。

 

その他

-EUは非科学的反革新遺伝子工学規制を続ける

EU Continues Its Unscientific, Anti-Innovation Regulation of Genetic Engineering | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Henry I. Miller, MS, MD and Rob Wager — April 16, 2024

数千年にわたって、植物、動物、微生物の遺伝子改変技術は継続的に進歩してきて、より正確により予想く可能になってきた-EUの政治家や規制担当者が無視している事実

人間は1万年以上前から選択交配によって動植物の遺伝子を改変してきた。ここ50年以内に新しい分子技術が使われるようになり、過去10年でCRISPRのような技術でさらに精細化した。2018年に米国やカナダと他11か国が精密バイオテクノロジーの農業分野への使用を支持する合同声明を出した。しかし欧州議会はいまだ恣意的非論理的ゲノム編集規制を再び検討している。彼らは新しいゲノム技術は現行のGMO規制対象であるという提案をした。

(以下どうおかしいのかの説明。表示義務、は無理だよねぇ)

 

-血液脳関門と「リーキー」ブレイン

ACSH Explains: The Blood Brain Barrier and 'Leaky' Brain | American Council on Science and Health

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — April 16, 2024

リーキーガット(腸もれ)に類似した「リーキーブレイン」(脳もれ)という考えについて

代替医療界隈で流行しているらしい)

 

-オーガニック食品はより健康的でもなく農薬を含まないわけでもない

Organic foods are not healthier...or pesticide free. (substack.com)

ANDREA LOVE MAR 22, 2024

生命医学の科学者として、私はいつも「オーガニック」という用語がデマの拡散に使われることが不愉快である。化学における「有機」は全然意味が違う。それはさておきEWGがいつものように恐怖をあおる「ダーティダズン」リストを宣伝しているのでオーガニックが実際どういうものなのか説明しよう。

オーガニック食品業界は2022年には1815億ドル産業で年11.2%の成長が予想されている。この業界は2002年にはほとんど存在していなかったが消費者の需要とデマによって生まれた。2010年には267億ドル規模であった。この膨大な成長の背景に科学は存在しない。

現実は?オーガニック食品は優れてはいない、単に値段が高いだけ。

・オーガニック食品に関する最大の誤解は農薬フリーであるということで、それは嘘である

・オーガニック農薬は合成農薬より安全、ではない 例:ニコチン、硫酸銅、ロテノン、ピレトリン等

・規制と安全性監視は合成農薬のほうが厳しい

・オーガニック食品はより健康的でも栄養豊富でもない

・尿中に検出された痕跡程度の農薬が「エビデンス」とされるが、生物学的に妥当ではない

有機農法は生態や野生生物にとってよりよくはない

有機農法はより広い土地を使うために気候への影響は大きい

・入手可能で栄養のある普通の農産物を悪魔化することは有害

 

-UPFウォッチ:最新の超加工食品の話題は?

UPF watch: What’s the latest on ultra-processed food? (foodnavigator.com)

By Flora Southey 16-Apr-2024

超加工食品が見出しになっている。この分類をめぐる混乱の最新の話題は?

UPFを聞いたことがないという人は少ないだろう。最近のメディアの話題はもっぱらUPFが健康の悪さと関連するという研究である。しかしこのトピックについて深堀してみると問題は複雑になる。一方では、加工が悪くて丸ごと食品がよいというほど単純なものではないという意見があり、一方で加工そのものが巨大食品企業の利益のための戦略だという主張がある。混乱するのは当然で、消費者にとってはそれは避けたいと思ったとしても避けられない。

以下これまでの記事へのリンク

(企業の利益のため、なら加工すればするほど高価になるはずなのに実際は逆になっていて、企業は本当はもっと高く売りたいんじゃないかな、冷凍食品とか。おしゃれレストランの野菜サラダの値段と冷凍餃子を比べたら「ぼったくり」はどっちだろう?)

 

 

2024-04-16

[IARC]助言グループがIARCモノグラフ優先物質推薦

Advisory Group recommendations on priorities for the IARC Monographs – IARC (who.int)

12 April 2024

2025-2029のIARCモノグラフに推奨される優先物質助言グループ会合の結果がThe Lancet Oncologyに発表された

200以上の候補を検討した。

 

Advisory Group recommendations on priorities for the IARC Monographs - The Lancet Oncology

2024年3月22か国28人がリヨンで会合した結果

表1 優先順位高い

これまでモノグラフで評価されていないもの

  • ヒトがん・動物でのがん・メカニズム的根拠がある

ハロ酢酸を含む水の消毒副生成物、睡眠障害、ヘアストレートナー、金属加工液、肥満、プラチナを使う化学療法、フタル酸ジブチル、二酸化窒素、夜間人工照明、砂糖入り飲料摂取、GLP-1類似体、ホノホス

  • ヒトがん・メカニズム的根拠がある

Fusobacterium nucleatum、ヒトサイトメガロウイルス、動かないこと、超加工食品摂取、アントラサイクリン、BRAF阻害剤-dabrafenib・ encorafenib・vemurafenib、エピルビシン、テトラサイクリン、tofacitinibとその他のヤヌスキナーゼ阻害剤、パーフルオロヘキサンスルホン酸、大麻喫煙、超微細粒子、生殖補助医療、クロルピリホス

  • 動物でのがん・メカニズム的根拠がある

電子ニコチン配送システム、エストラゴール、カルバドックス、アラクロール、シフルトリン、シペルメトリン、マンコゼブ、ネオニコチノイド殺虫剤、テブコナゾール、ビンクロゾリン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、2,3-ブタンジオン、二硫化炭素、フタル酸ジイソノニル、グリシダミド、ヘキサフルオロプロピレンオキシドダイマー酸、メタノール、オゾン、ペンタブロモジフェニルエーテル、トリクロサン、ゼアラレノン

  • ヒトがんの根拠

D型肝炎ウイルス、Salmonella typhi、タコナイト、テルブホス

  • 動物での根拠

メチルテトラプロール、プロキナジド、ブチルアルデヒド、塩化パラフィン、tris(クロロプロピル)リン酸

メタンフェタミンコンゴ赤、クメンヒドロペルオキシド、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、パラベン、電子廃棄物労働、ポリヘキサメチレングアニジン

 

既にモノグラフで評価されている

  • 新しいヒトがん・動物・メカニズム的根拠がある

染髪料、石炭ダスト、アセトアミノフェン、ざらつきのあるインプラント(胸や尻)、カルバリル、エチレンジチオカルバメート、ペルメトリン、ピレトリンとピレスロイド

  • 新しいヒトがん・動物での根拠がある

非イオン化放射線(高周波)

  • 新しいヒトがん・メカニズム的根拠がある

ヒトパピローマウイルスβ、 Opisthorchis felineus、屋内でバイオマスを燃やす、繊維製造業労働、無機鉛化合物、daunorubicin、ドキソルビシン、メトトレキセート、アトラジンおよびその他トリアジン農薬、アセトアルデヒド、アクリルアミド、メルケル細胞ポリオーマウイルス、クエン酸クロミフェン、プロゲステロンのみの避妊薬、クロルデコン

  • 新しい動物でのがん・メカニズム的根拠がある

多壁構造カーボンナノチューブ、フタル酸ブチルベンジル、5-ニトロo-トルイジン、4-ニトロトルエン、p-フェニレンジアミン

  • 新しいヒトがんの根拠がある

金属ニッケル、とても熱い飲料や食品、四塩化炭素、テトラクロロエチレン

  • 新しい動物のがんの根拠がある

ピペロニルブトキシド

  • 新しいメカニズム的根拠がある

Schistosoma japonicum、 Schistosoma mansoni、パツリン、サフロール、揮発性麻酔薬-isoflurane・sevofluraneおよびdesflurane、マラチオン、臭素酸化合物、3,3’-ジメトキシベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、イソプレン、フロランテン

  • グループ1発がん物質で新たながんの部位の根拠

Helicobacter pylori、アフラトキシン、戸外大気汚染、喫煙と受動喫煙シリカダスト、アスベスト、ホルモン補充療法、ラドンとその分解物、エチレンオキシド、ホルムアルデヒド

 

表2以下略 

 

(これを使って弁護士が企業を強請るリスト、に見える。次に標的にされるのはどこか。もはや意味がないので無視すればいいのだけれど)

 

[Codex]CCCF17/パナマ大統領が汚染物質会合に開会あいさつ

CCCF17/ President of Panama gives opening speech for contaminants meeting | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

15/04/2024

 

[ANSES]トリフェニルリン酸、環境中の種にとっての内分泌かく乱物質

Triphenyl phosphate, an endocrine disruptor for species in the environment | Anses - Agence nationale de sécurité sanitaire de l’alimentation, de l’environnement et du travail

10/04/2024

難燃剤や可塑剤として使用されているトリフェニルリン酸は主に魚でREACH規制による高懸念物質であると提案。ECHAのウェブサイトで2024年4月15日までパブリックコメント募集

Registry of SVHC intentions until outcome - ECHA (europa.eu)

 

[ANSES]ゴム製造に使用されるジフェニルグアニジンの分類強化

Strengthening the classification of diphenylguanidine used to manufacture rubber | Anses - Agence nationale de sécurité sanitaire de l’alimentation, de l’environnement et du travail

05/04/2024

ECHAに生殖発達毒性と皮膚と目の刺激性で分類変更を提案

 

論文

-ネオテームステビアレバウジオシドMおよびショ糖で甘くしたビスケットの過体重/肥満成人での食後の食欲と内分泌反応への急性及び2週間影響-SWEETコンソーシアムの無作為化クロスオーバー試験

Acute and two-week effects of neotame, stevia rebaudioside M and sucrose-sweetened biscuits on postprandial appetite and endocrine response in adults with overweight/obesity—a randomised crossover trial from the SWEET consortium - eBioMedicine (thelancet.com)

オープンアクセス

イングランドとフランスの53人の健康な過体重/肥満成人での介入試験。Horizon 2020計画による資金提供を受けたSWEETコンソーシアム。

甘味料とショ糖の間に食欲や内分泌系などに意味のある違いはない。食後血糖とグルコースの反応は(当然)甘味料が下げる。

結論として甘味料の使用は健康増進の役に立つ可能性がある

(SWEETコンソーシアムは昨年は甘味料のほうが環境に優しいという報告もしている

ステビアベースの甘味料はより甘くより環境に優しい砂糖の代用品

Stevia based sweeteners offer a sweeter, more environmentally friendly alternative to sugar

15-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/979830

 

その他

-CNNのデカフェコーヒーの塩化メチレンへの有害な見解

CNN's Toxic Take On The Danger of Methylene Chloride in Decaf Coffee | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Josh Bloom — April 15, 2024

(これまでの関連記事5つへのリンク)

化学物質が尽きない限り化学物質への恐怖は尽きないだろう。多くには根拠がないが、今回のコーヒーのカフェインを除去するために塩化メチレンを使うことへの恐怖扇動はあなたに有害だろう。数字をよく見れば話は違って、心配はない。

CNNのこのニュースは質の悪い科学報道の典型である。

Could decaf coffee cause cancer? Experts weigh in | CNN

By Kristen Rogers, April 5, 2024

環境防衛基金EDF)などがFDAにカフェイン除去に使う塩化メチレン(ジクロロメタン、DCM)を禁止するよう求めている。EDFがこの手のことを主張するのは初めてではない

私は有機化学の研究者として数千、数万回もDCMを使ってきた。この物質は溶媒として非常によく使われていて、より発がん性の高いクロロホルムの代用品となっている。

CNNの記事ではEDFの科学政策主任Maria Doa博士を引用して「塩化メチレンは発がん性のほかに高濃度では神経に影響し死ぬこともある」と書く。Doa博士は化学の学位をもちEPAで長く働いてきた。デカフェコーヒーに残留する塩化メチレンの量と大量の化合物の影響とはあまりにも量が違うが環境団体ではこれが常套手段である。

EDFは1958年のデラニー条項を理由に塩化メチレンの禁止をFDAに求めているが、デラニー条項は非科学的で、食品に添加される物質のみを対象にし天然物は無視する、しかしそれらは実際のところ区別できない。世界に存在するどんな化合物でも十分な高濃度では有害である。

FDAが現在デカフェコーヒーに認めている残留DCMは10 ppmであるが実際に含まれる量は、ブランドによっても異なるが、それより相当少ない。仮に2ppmだとしよう。12オンスのカップに21gのコーヒーを使ってすべてのDCMがカップに移行するとする。するとカップ一杯当たり0.042mgとなる。この量ではリシンですら致死的でない(致死量大体1mg)。

動物実験とがん

Regulatory Toxicology and Pharmacologyの包括的レビューによると

・DCMは吸入させるとマウスで肺と肝臓に腫瘍を誘発するがハムスターとラットでは誘発しない

・DCMの発がん性はマウスで強く、ハムスターとラットでそれよりずっと弱く、ヒトではさらにずっと弱い

・疫学データからはDCMのがんハザードは説得力をもって支持されない

飲水によるラットへの経口投与ではDCMは250 mg/kg体重/日まで投与しても腫瘍の増加は見られなかった

250 mg/kg体重/日というのはヒトではおよそ17g/日で、カップ一杯のデカフェコーヒーに含まれると計算した量の400万倍になる

EDFの、怖がらせるための評価よりさらに小さい値を出したのがEFSAのヒ素評価なのだが)

 

-「すべての人にとって健康的な食事などというものはない」:個別化栄養による個人の健康ニーズにこたえる

Personalised nutrition and individual health needs (foodnavigator.com)

15-Apr-2024 By Augustus Bambridge-Sutton

個別化栄養は個々人の特有の健康ニーズにこたえようとする。しかし健康ニーズはたくさんあるため、どうやって?

全く同じ健康ニーズを持つ人などいない。だから個別化栄養業界が発展した。しかし個別化栄養は本当に可能なのか?どうやって?

(以下この業界の人への取材)

2024-04-15

[FDA]FDAはDWPE対象シーフードのサンプリングに関するガイダンス案を発表

FDA Issues Draft Guidance on Sampling Recommendations for Seafood Subject to DWPE | FDA

April 12, 2024

60日間意見募集

 

[EFSA]意見

食品酵素

・Safety evaluation of the food enzyme phosphodiesterase I from the non‐genetically modified Leptographium procerum strain FDA

・Safety evaluation of the food enzyme glutaminase from the genetically modified Bacillus licheniformis strain NZYM‐JQ

MRL

・Evaluation of confirmatory data following the Article 12 MRL review for myclobutanil

2023 Annual Report of the Advisory Group on Data

ニュース

Horizon scanning in plant health: EFSA and ANSES organise first international workshop

2024年4月12日4月       9-10日にパリのANSES本部で開催された

以下のインタラクティブダッシュボードでは新興病害虫と優先すべき病害虫、検索エンジンの3つのセクションがあり最新のホライズンスキャン情報が入手できる

Plant Health: Horizon Scanning Dashboard | EFSA (europa.eu)

 

[TUKES]フィンランド医薬品局(Fimea)とフィンランド化学物質安全性局(Tukes)が脂肪溶解用レモンボトルLemon Bottle製品を使用しないよう警告

Fimea and Tukes warn against the Lemon Bottle product intended for dissolving fat | Finnish Safety and Chemicals Agency (Tukes)

この製品の安全性は調べられておらず組成の詳細は信頼できない

スイスの医薬品当局Swissmedicがサンプル注射液の組成を調べたところ、製造業者が表示しているものと相当違っていた。スイスではLemon Bottleは医薬品に分類されていてフィンランドでは現在分類中で医薬品としての販売認可はされていない。

この製品はフィンランドの美容業界で使用されていることがわかっている。いわゆる脂肪溶解治療に使われている。

Fimea と Tukesはソーシャルメディアで宣伝販売されている注射用美容用品には特に注意するよう呼びかける。最近脂肪溶解注射が注目されているが安全上の懸念があり、より詳細な調査が行われている。化粧品と分類されている製品は注射用には使えない

(同じかどうかわからないがレモンボトル脂肪溶解注射って宣伝している美容クリニックはあるようだ)

 

[FAO]2022年食品中残留農薬:JMPR評価パートII:毒性

Pesticide residues in food 2022: Joint FAO/WHO meeting on pesticide residues: Evaluation, part II: toxicological

11 April 2024

2022年9月ローマで開催した会議の報告

 

[FSANZ]リコール

ライジン

Pinnacle Drinks - Oxford Arms London Dry Gin 37% 700ml | Food Standards Australia New Zealand

12 April 2024

スチレン汚染の可能性

 

論文

・クラス1,2,3肥満の妊娠中の体重増加の少なさあるいは減量の安全性-集団ベースのコホート研究

Safety of low weight gain or weight loss in pregnancies with class 1, 2, and 3 obesity: a population-based cohort study - The Lancet

Kari Johansson et al.,

VOLUME 403, ISSUE 10435, P1472-1481, APRIL 13, 2024

現在のIOMの肥満女性の妊娠中の体重増加下限を下げるあるいはなくすことを支持。クラス3の肥満については別のガイドを。

 

・科学者は窒素を固定できる最初の藻を発見-微小細胞構造のおかげで

Scientists discover first algae that can fix nitrogen — thanks to a tiny cell structure (nature.com)

11 April 2024

Science。高知大学萩野恭子博士の10年もの研究のおかげとZehr博士。

 

特別記事

CSIからAAP(米国小児科学会)へ:GMOを中傷しないで

CSI to AAP: Don’t Vilify GMOs | Skeptical Inquirer

March 25, 2024

食料生産の未来には、水、土地、労働力などの資源をより少なく使い持続的に生産するために、新しい技術を安全に導入する必要があります。遺伝子工学を用いた新しいアプローチは、公の場で議論になることもあるものの、動物/人間の健康の安全性に関する強力な科学的コンセンサスによって支持されており、環境への影響は限定的で明確に線引きされている。新しい解決法は、食料コストを抑えながら、環境の持続可能性を備えた収益性の高い農業を確保することを目指しています。

米国小児科学会(American Academy of Pediatrics)が発行する権威ある学術誌「Pediatrics」は、遺伝子組換え作物(GE、「GMO」として馴染み)を含む食品を親が子供に与えるべきではないことを強く示唆する臨床報告(12/3/23)を発表した。彼らは、そのような製品が危険で意味のある量の除草剤グリホサートで「汚染」されていると示唆し、それががんを含む病気につながる正当なリスクであると強く推論している。

これらの結論は証拠に裏付けられていません。30年にわたる厳しい精査の結果、遺伝子組換え作物に由来する成分に不当なリスクがあるという正当な証拠はありません。半世紀近くの使用、数千の独立した研究、数十か国による規制評価(2023年12月のEUによる再承認を含む)の後、グリホサートが食事または職業上の曝露レベルで発がん性があるという直接的な証拠はありません。

素人の陪審員や、意図的統計的策謀に基づく報告は、コンセンサスから逸脱した結論を出し、作物とそれに関連する化学物質に関する一般の議論を混乱させている可能性がある。

Skeptical Inquiry委員会のフェローとして、私たちは専門の医療機関が技術の真のリスクと利点を正確に伝えることを期待しています。Pediatrics誌の報告は、科学的なコンセンサスと一致しておらず、食品に対する過度の恐怖を引き起こしている。さらに、米国小児科学会がエビデンスよりもアジェンダを優先する姿勢を示すことは、現在のコンセンサスに従って行っているワクチンなどの分野での信頼を損なう。

先進国と発展途上国における将来の食料生産には、あらゆるツールを使ったアプローチが必要になります。信頼できる大手雑誌の権威の下で技術を不当に中傷することは、消費者との信頼関係を損ない、最終的には持続可能な食料生産の進歩、特に食料不安の進歩を損なうことになります。小児科はこの記録を修正する必要があります。

以下署名

(医者が食品分野で変なことをいうことはしばしばある。指摘を受け入れるかどうかはわからない)

 

その他

・フランスは植物ベースの代用品の「肉っぽい」名称禁止を中断

France suspends ban on ‘meaty’ names for plant-based alternatives (foodnavigator.com)

11-Apr-2024 By Flora Southey

フランスの、植物ベースの製品に「ステーキ」「ソーセージ」「ベーコン」のような用語を使うことを禁止する予定が一か月もたたず延期された

フランス産のみに適用され輸入品は使い続けることが可能だった。

この手の規制案はフランスだけではない。南アフリカやイタリアでも提案されている。イタリアでは「豆腐ステーキ」「ベジハム」などの使用禁止が提案されている

EU全体での禁止が2020年に提案されたが議会で拒否されている

 

メイン州アメリカのPFASの未来の警告

Maine Is a Warning for America’s PFAS Future - The Atlantic

By Zoë Schlanger  APRIL 11, 2024

新しい連邦規制は公共システムにある種の有害人工化合物の測定と対策を要求する。メインはすでにそれが如何に困難かを学んでいる

PFAS規制の話

(基準値が低ければ低いほどいい、などと言っていると水も食べ物も供給できない、になるけどそれでいいの?)

 

McGill大学OSS

・Weston A. Price財団のCrank Magnetism(ゆがんだ考えがお互いにひきつけあう様)

Crank Magnetism at the Weston A. Price Foundation | Office for Science and Society - McGill University

Jonathan Jarry M.Sc. | 12 Apr 2024

私の知る限り、2007年のScienceBlogsにMark Hoofnagleが書いた記事がCrank Magnetismのオンラインでの初出である。

Crank Magnetismは科学否定者や陰謀論者、逆張り者などが単純に一つの間違ったことだけを信じているわけではなくて、たとえ相互に矛盾があっても、たくさんの間違ったことを信じる傾向にあるという考えである。

そのいい例がWeston A. Price財団である。このNPOはあらゆる病気の原因が歯の根管にあるという

(以下長い記事)

重要メッセージ

・Weston A. Price財団は、ホメオパシーでがんを治す、病気の原因はウイルスではない、未殺菌のミルクは安全で有用、など多くの疑似科学的信念を広めている。

・Weston Priceは歯科医で歯根管が感染や慢性疾患の原因であると信じ、伝統文化を過剰に単純化して観察し、その食生活が現代人より優れていたと主張する

 

・ダーティ・ダズンは映画(邦画:特攻大作戦)としてはよいが残留農薬リストとしては却下

Dirty Dozen a Good Movie Name, but Gets Thumbs Down As List of Pesticide Residue | Office for Science and Society - McGill University

Joe Schwarcz PhD | 12 Apr 2024

消費者擁護団体の毎年の長いリストに掲載されている食品を避ける人は、自分自身に害を及ぼしている

春になると、農産物の残留農薬に関する質問が殺到します。それは、ワシントンD.C.NGO消費者擁護団体である環境ワーキンググループ(EWG)が、毎年この時期に残留農薬レベルが最も高い果物や野菜を発表するプレスリリースで一般の人々を驚かせているからです。

「ダーティ・ダズン」は、EWGが標的に定めた名前で、1967年の映画から盗んだものです。今年は、イチゴがトップでほうれん草がしんがりでした。EWGは、健康を心配する人は誰でもこのリストで名前があがった果物や野菜はオーガニックバージョンを選ぶべきであることを示唆することに成功してきました。EWGは、輝く鎧を身にまとった正義の騎士であり、安全よりも利益を優先する企業によって吐き出される危険な製品をすべて殺す歩哨と自身を演出する。

私がダーティ・ダズンのリストをチェックして最初に気づいたのは、数字がまったくないことです。毒性を議論する際には数字が通貨であることを考えるとこれは奇妙です。実は、データがないことは私が気づいた2番目のことで、EWGのリストをグーグルで検索したときに最初に出てきたのは、公衆衛生の守護者が「情報に基づいた選択をし、健康的な環境で健康的な生活を送るための画期的な研究で消費者に力を与える」という彼らの使命を引き続き遂行できるようにするための寄付の依頼でした。しかし、これらの「情報に基づいた選択」は、誤った情報に基づいている可能性があります。また、EWGの「画期的な研究」という主張は少し誇張がある。「ダーティ・ダズン」を作るのに、彼らは米国農務省が毎年実施している、無作為に選んだ果物や野菜の残留農薬検査の情報を使っている。

農薬がどのように規制されているかを調べることが重要です。実際、農薬は徹底的に規制されている。カナダでは農薬管理規制庁(PMRA)が担当し、米国では農務省(USDA)と食品医薬品局(FDA)が責任を負っています。これらの機関は、実験室データ、動物実験、および潜在的なヒトへの曝露を評価して、各農薬のリスク/ベネフィット比を決定します。農薬は、その利益がリスクを上回る場合に許可されますが、それは自由に使用できることを意味しません。化学物質をいつ、どのように使用できるかは、残留許容基準同様、慎重に規制されている。農薬は本質的に有毒であるため、安全性に細心の注意が払われています。結局のところ、それらは昆虫、菌類、雑草を殺すように設計されているので。

残留許容量は、「最大残留限界」(MRL)とも呼ばれ、動物実験エストロゲン様作用などの化学物質としての特性、職業曝露、および食事や飲料水を介した非職業曝露を評価することによって決定されます。動物に効果をもたらさない最大量である「無毒性量」NOAELを決定するのが一般的です。次に、これを安全率 100 で割って MRL を設定します。もちろん、化学物質のさまざまな組み合わせから生じるいわゆる「カクテル効果」や、何十年にもわたって曝露した後に現れる可能性のある微妙な影響を予測することは事実上不可能であるため、完璧な規制システムはありません。

では、許容レベルはどのように積み重ねられるのでしょうか?北米とヨーロッパの両方で無作為に購入された農産物の研究では、MRLを超えるのはわずか2〜3%であり(これには100倍の安全率が組み込まれていることを思い出してください)、約半数には検出可能な残留物がまったくないことが一貫して示されています。しかし、許容範囲内であっても、農産物には多かれ少なかれ残留物が含まれている可能性があり、それがEWGのDirty Dozenの基礎となっています。ダーティ・ダズンの農産物が最大残留量を超えているかどうかの数字や説明がなければ、このリストは無意味であり、果物や野菜を食べることに対する不必要な恐怖を生み出す。

果物や野菜の摂取と健康を結びつける証拠は圧倒的であるため、これは些細な懸念ではありません。ダーティ・ダズンのリストに載っている食べ物を避けている人は、自分自身に害を及ぼしているのです。有機農産物と従来の農産物の栄養上の違いについては、どちらか一方がよいという研究を探してみつけることはできます。いずれにせよ、どんな違いでも、食事全体に影響を与えるには小さすぎます。オーガニックが利点を持つ可能性があるのは、環境への影響です。EWGの良い点を探そうとすれば、彼らは人々に従来のものであれ有機であれ、より多くの果物や野菜を食べるよう促してはいるが、彼らのアプローチ全体では、観光栽培農産物を貶めている。

興味深いことに、検出された残留物のほとんどは、発がん性オクラトキシンAなどの潜在的に危険なマイコトキシンを生成する可能性のあるカビの成長を制御するための殺菌剤です。いくつかの研究では、殺菌剤で保護されていないため、有機農産物のマイコトキシンの濃度が高いことがわかっています。

EWGのDirty Dozenは、慣行栽培農産物のみをリストアップし、有機が農薬なしで栽培されているように示唆しています。実際、EWGは、そのため、可能な限りオーガニックを食べるよう消費者に促しています。しかし、有機農業では農薬は使われないというメッセージは誤った情報です。多くの農薬が天然物だからと許可されています。硫酸銅、石灰硫黄、ニームオイル、菊由来ピレトリン、土壌細菌由来スピノシンはすべて有機農業に使用でき、他の農薬と同様に残留します。

化学物質が天然か合成かは、その潜在的な毒性とは関係がないことに注意してください。有機農薬を気にする必要がないのは、他の農薬と同じように規制されているからです。安全性については、規制当局は慣行農法で使われる農薬と有機農薬を区別していません。どちらも同じハードルを越えなければなりません。

そうは言っても、有機農業よりも慣行農法で承認されている農薬の方がはるかに多いため、従来の農産物にはより多くの種類の残留があることは間違いありません。しかし、重要なのは残留農薬の数ではなく、残留農薬がMRLを超えているかどうかです。そして、EWGがそれを証明できない限り、そのダーティ・ダズン・リストは、資金を調達するための策略に過ぎないのです。

 

・動画

私たちは本当にスライスできるケチャップを必要としているのか?

Cup o'Joe-Do we really need sliceable ketchup? (youtube.com)

増粘剤で硬さを与えたゲル状ケチャップの話。まだ見たことはない

 

質問:卵は冷蔵庫に入れるべき?

You Asked: Should we put eggs in the fridge? (youtube.com)

7年前の動画

欧州では卵を冷蔵庫に入れないのにどうして北米では冷蔵するの?

(そう?卵の保存は日本でも時代によって変わってきたと思う)

 

 

 

2024-04-12

[SFA]食品安全の逸脱で3つの会社に罰金

three-companies-fined-for-food-safety-lapses11apr24.pdf (sfa.gov.sg)

11 April 2024

生鮮野菜の違法輸入販売、ハンバーガーショップの不衛生な行為、スパイスの袋詰めの無許可営業

それぞれ写真あり

ハンバーガーショップのキッチンの床のタイルのひび割れや焦げのついたトースターはそのへんにありそう)

 

 

[ASA]年次報告書2023:世界を主導するAI能力を構築する

Annual Report 2023: Building our world-leading AI capability - ASA | CAP

今年の年次報告書では広告監視におけるAIを用いたシステムを特集

最も苦情が多い広告はオンライン、次いでテレビ。三番目に電子メールが入った

 

[NASEM]NIH, FDA, 議会およびHHSは臨床試験に妊娠および授乳中の女性が含まれるよう改善するための緊急の対応が必要、新しい報告書

Urgent Action Needed from NIH, FDA, Congress, and HHS to Improve Inclusion of Pregnant and Lactating Women in Clinical Trials, Says New Report | National Academies

April 10, 2024

妊娠および授乳中の女性は法的責任への懸念からしばしば臨床試験から除外されているが、新しい報告書によるとそのような法的責任には限られた根拠しかなく、医薬品やワクチンの妊娠および授乳中の女性での根拠がないことのほうがより大きな害となる、という。

(本筋ではないがNASEMは最近のCDCの「妊娠しているperson」ではなくwomenを使っている。)

 

[ODS]ODS局長のメッセージ 植物製品やその他天然製品の研究を進める

ODS Director's Message - April (nih.gov)

Stefan M. Pasiakos, Ph.D. April 2024

アメリカ人は年の600億ドルをダイエタリーサプリメントに費やしている。その多くに植物由来成分やその他天然成分が含まれる。これらのサプリメントはその化学的複雑さから研究が難しい。NIHは国立保管統合衛生センター(NCCIH)と協力して1999年に植物製品やその他天然製品研究推進NIHコンソーシアム(CARBON) 計画を作った。

CARBONの支援したプロジェクトの最初の一つが植物ダイエタリーサプリメント研究センターでこれらは植物ダイエタリーサプリメントの複雑で多様な化学の性質決定とヒト健康影響の理解を目指した。

以下CARBONの研究紹介と最近の研究費公募について

NIH Consortium for Advancing Research on Botanical and Other Natural Products (CARBON) Program

 

[EFSA]評価等

食用酵素

Safety evaluation of an extension of use of the food enzyme triacylglycerol lipase from the non‐genetically modified Mucor circinelloides strain AE‐LMH

Safety evaluation of the food enzyme AMP deaminase from non‐genetically modified Aspergillus sp. strain DEA 56‐111

Safety evaluation of an extension of use of the food enzyme α‐glucosidase from the non‐genetically modified Aspergillus niger strain AE‐TGU

Safety evaluation of an extension of use of the food enzyme peroxidase from the genetically modified Aspergillus niger strain MOX

 

飼料添加物

Safety and efficacy of a feed additive consisting of inactivated selenised yeast (Saccharomyces cerevisiae CCTCC M 2022402) for all animal species (Phytobiotics Futterzusatzstoffe GmbH)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of an essential oil derived from fresh leaves of Melaleuca cajuputi Maton & Sm. ex R. Powell and Melaleuca leucadendra (L.) L. (cajuput oil) for use in all animal species (FEFANA asbl)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of lanthanum carbonate octahydrate for dogs (Porus GmbH)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a dry extract obtained from the leaves of Ginkgo biloba L. (ginkgo extract) for horses, dogs, cats, rabbits and guinea pigs (FEFANA asbl)

イチョウ抽出物の有効性については結論できない

Assessment of the feed additive consisting of Saccharomyces cerevisiae MUCL 39885 (Biosprint®) for cattle for fattening for the renewal of its authorisation (Prosol SPA)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐tryptophan (produced with Escherichia coli CGMCC 7.460) for all animal species (Kempex Holland B.V.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐threonine (produced with Escherichia coli CGMCC 7.455) for all animal species (Kempex Holland B.V.)

 

リサイクル

Safety assessment of the process Martogg Group, based on the EREMA Advanced technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

 

その他

SCIENCE VOLUME 384|ISSUE 6692|12 APR 2024

空がきれいになったことが地球温暖化を加速しているかもしれない

Clearer skies may be accelerating global warming

BY PAUL VOOSEN 11 APR 2024: 147-14

 

・あなたの子供のスクールランチにLunchable(ランチ用キット)を使う?

Should You Pack Lunchables for Your Kid’s School Lunch? - Consumer Reports

Updated April 9, 2024 By Kevin Loria

Consumer Reportsの検査の結果、鉛やその他汚染物質が含まれ、ほとんどはナトリウムが多い

各種メーカーのランチ用キット(デリミートやチーズ、クラッカーなどが学校に持っていきやすいパッケージになっている)の重金属、フタル酸等可塑剤、ナトリウムなどを調べた。

学校は作りたての食事を提供するのが理想だがそれにはお金がかかる。

(鉛の判断基準は最も低濃度のカリフォルニアのものを使用して危険だと言っている。いつものこと。さらに肉や加工食品は悪いのでこれらは悪いと。日本の学校給食はもっと褒めていい。なくさないよう資金援助はすべき)

 

・Covid 4年後の17の考え

17 thoughts four years after Covid - by Matthew Yglesias (slowboring.com)

MAR 28, 2024

Covidの経験は社会全体のPTSDというべき状態をもたらした

(黒人差別反対の)Floyd抗議はCovidの制限に飽き飽きした人々のうっぷん晴らしとして機能し、それ以降制限できなくなった。一方で意味のない害の多い休校は続いた。

(それぞれの国で異なる経験と余波があるのだろう。日本ではコロナのおかげで食品安全が軽視されてPFASとか紅麹問題を悪化させているよ)

 

・ファストフードは持続可能になりうるか?

Can Fast Food be Sustainable? - Dirt to Dinner (dirt-to-dinner.com)

By Hayley Philip April 9, 2024

Chipotleが将来の食のための野心的計画を発表した。その投資先を紹介

・ロボット

調理を行うロボットと、農地で24時間働き雑草をとるロボット

・空気中の窒素を光分解して雨と組み合わせて硝酸を作って肥料にする技術

・キノコ由来の肉

・発酵により油をつくる

消費者からの要望がこれらを後押ししている。消費者はより健康的でより持続可能な食品の選択肢を望んでいるが、同時に入手可能性も重視しており、食品企業にとってコストとのバランスをとることが課題。

 

・中国は大豆とトウモロコシの収量を増やすために81のGM種子を認可、一方インドのバイオテクノロジーは阻止され収量は減る

China approves 81 GM seeds to boost maize & soybean as Indian biotech is blocked & crop yields languish (theprint.in)

TCA SHARAD RAGHAVAN 05 April, 2024

10月以降、中国はGMトウモロコシ64とGM大豆17品種を認可した。インドではGM茄子とGMマスタードの認可が活動家と訴訟と技術革新反対で遅れている

(中国が本気になると早い。やがて稲も増えるだろう。中国から輸入していてGMフリーとか言っていると面倒なことになるだろう)

 

・欠乏症と戦うバイオ強化米

Biofortified rice to combat deficiencies | EurekAlert!

11-APR-2024

精白したコメを主食にしたときに欠乏するビタミンB1を、内胚乳に多く含むコメを開発

Plant Biotechnology Journalに発表

 

 

2024-04-11

[ProMED]食中毒-イラク:(KIRKUK)致死、情報求む

Foodborne illness - Iraq: (TS) fatal, RFI

https://promedmail.org/promed-post/?id=8715892

Date: Mon 8 Apr 2024 Source: Bas News [in Arabic, trans. Mod.NS, edited]

Al-Riyadh地方でAl-Iftar食事のあと13才が死亡4人が入院。死者の剖検の予備的結果から殺虫剤が原因とされる。

(情報が足りないと編集注)

 

[Codex]Steve Wearne/食品安全には世界の協力が必要

Steve Wearne / Food safety requires global collaboration  | CODEXALIMENTARIUS (fao.org)

10/04/2024

Codex事務局長がシンガポールで開催されたGFSI会議でリーダーシップトークを行った

 

[APVMA]フェニトロチオン再検討についての規制上の決定案

Proposed regulatory decision for fenitrothion reconsideration | Australian Pesticides and Veterinary Medicines Authority (apvma.gov.au)

9 April 2024

この提案への意見は3か月間募集

 

[ANSES]ANSESの監視計画の基本原則

The fundamental principles underlying ANSES’s vigilance schemes | Anses - Agence nationale de sécurité sanitaire de l’alimentation, de l’environnement et du travail

27/03/2024

ANSESは7つの製品や食品タイプによる有害影響を同定するための7つのビジランス計画を調整している。その基本原則は?新たに加わった化粧品とタトゥーの監視計画はどんなもの?ビジランス担当部長Juliette Blochが質問に答える

7つの監視計画

・ニュートリビジランス:食品サプリメントや強化食品、新規食品による有害影響を迅速に同定するのが目的

・トキシコビジランス:市販の製品中あるいは環境中の天然及び合成物質あるいは混合物によるヒトへの有害影響を監視。中毒コントロールセンターネットワーク

・フィトファーマコビジランス:植物保護製品の使用によるヒトや動物や環境への有害影響の同定を目的とする

・動物用医薬品ビジランス:動物用医薬品の副作用を監視

・職業環境疾患監視と予防全国ネットワーク

・化粧品ビジランス:化粧品の使用による有害影響を同定するのが目的

・タトゥービジランス:タトゥー製品の使用による有害影響を同定するのが目的

 

[FSA]FSAの旗艦調査は食品入手可能性への懸念が増加したことを示す

FSA’s flagship survey shows food affordability concerns have risen | Food Standards Agency

10 April 2024

2023年4-7月の最新Food and You 2調査では、食品入手可能性への懸念が調査開始以来最高になった

 

[EPA]Biden-Harris政権は一億人の人々をPFAS汚染から守るための初の国の飲料水基準を最終化

Biden-Harris Administration Finalizes First-Ever National Drinking Water Standard to Protect 100M People from PFAS Pollution | US EPA

April 10, 2024

また検査と処理のために10億ドルの資金提供

・執行最大濃度としてPFOAとPFOSそれぞれに4.0 pptを設定

・PFNA, PFHxS,および“GenX 化合物”については10 ppt

・さらにPFNA, PFHxS, PFBS, および “GenX 化合物”の二つ以上の混合物についても基準を設定(ハザード指数1)

 

[EFSA]意見

Modification of the existing maximum residue levels for fluxapyroxad in kaki/Japanese persimmons and cultivated mushrooms

 

[SMC NZ]若者への思春期ブロッカーとホルモン治療に関する根拠のレビュー

Review of evidence for puberty blockers and hormone treatment in youth - Expert Reaction - Science Media Centre

BMJが子供や若者へのジェンダー移行のための思春期ブロッカーとホルモン治療に関する臨床ガイドラインと入手可能な研究の系統的レビュー4つをArchives of Disease in Childhoodに発表した

SMCは第三者の専門家にコメントを求めた

コメントはSMC UKも含めて5人

(一部で激しく対立しているジェンダー違和の子供への治療。根拠は貧弱であまりにもドグマ主導になっているとのこと)

 

Nature

Volume 628 Issue 8007, 11 April 2024 (nature.com)

特集は「昆虫がリスク」

エディトリアルは気候変動とメンタルヘルスの危機の衝突

(気候変動のせいで精神衛生が悪化していると言っているが必要以上に危機を煽っている人たちの影響は無視?)

 

[ACSH]CBD は痛みに効かない

CBD Flops Big Time For Pain | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Josh Bloom — April 10, 2024

疑似医学の拡大する宇宙における最新の熱狂はCBD(カンナビジオール)。キャンディのように簡単に変えて流れ星に願いをかけるように効く魔法の治療薬である!痛みに苦しむアメリカ人は、あなたがそれをインチキだという前に飛びつく。しかし真実は残酷。

(以下臨床試験で効果がないという結果の紹介。CBDが医薬品として認められているのは癲癇用のみ)

 

[STAT]間欠断食は心臓リスクになる?ちょっと待って

Intermittent fasting comes with a heart risk? Not so fast (statnews.com)

By Matthew Herper March 19, 2024

今朝の話題のニュースは:人気のダイエット方法は致死的だと研究が言う。間欠断食は心血管系疾患による死亡リスクが91%高い。

数字はびっくりするようなものかもしれないがこれは忘れたほうがいい結果である。

この種の栄養研究は根拠薄弱なことで悪名高い、そして今入手できるのはプレスリリースのみである。多くのニュース記事は実際にAHA学会で発表されるデータを見たのかどうかすら怪しい。ではどうして科学ジャーナリストである私はこの研究に価値がないと確信しているのか?それは観察研究で、私の20年以上の健康と医療を報道してきた経験から、特に栄養についての観察研究は疑わしいことを学んだからである。

この場合研究者らが使ったのはNHANESでそれを別の死亡データベースと結び付けた。どちらもCDCの管理しているデータベースで、役に立つ。しかし必ずしも信頼できるわけではない。問題の一部は、わかりやすい部分だが、調査への回答は必ずしも正直ではないこと。しかしもっと大きな問題は、特定の食生活を選んで続けている人は、そうでない人と測定されてない指標で基本的に異なるだろうことである

私のもう一つの懸念は、この種の研究とその報道は、人々を医学に対して疑い深くするだろうことである。人々は科学を、真実に向かって研究するプロセスだと考える傾向がある。しかし個々の研究は、我々に真実について少しだけ間違えさせたり確信を持たせたりするというほうが正確だろう。我々がいるのは膨大な暗闇の中で、その中に散らばった真実の種を探している。

 

研究者は遺伝子技術は大きな可能性があると信じるが規制はあまりにも厳しい

Researchers believe gene technology has enormous potential, but that the regulations are too strict

Siri Elise Dybdal  Monday 25. March 2024

https://partner.sciencenorway.no/agriculture-climate-food/researchers-believe-gene-technology-has-enormous-potential-but-that-the-regulations-are-too-strict/2339213

ノルウェーバイオエコノミー研究所提供

研究者はCRISPR遺伝子はさみのようなゲノム編集技術はより持続可能な食糧生産に貢献できると信じる。ノルウェーと欧州で遺伝子技術の規制が再検討されている中、研究者はより科学と根拠に基づいた法規制を望む。

最近遺伝子技術の使用への規制緩和を要求するEU議会への公開文書に37人のノーベル賞受賞者と1500人の科学者が署名した。May-Britt教授とEdvard Moserもそうである

以下長い記事

 

2024-04-10

[CDC]女性が直面する、命を救うマンモグラムを受ける際の障害は費用とアクセスだけではない

Cost and Access Are Not the Only Barriers Women Face in Getting Lifesaving Mammograms | CDC Online Newsroom | CDC

Tuesday, April 9, 2024

健康に関連する社会的ニーズが大きいほどマンモグラムを受けない

(社会的孤立、失業、人生に不満、食料援助を受けている、移動手段がない、などが検査を受けないことに関連)

記者会見議事録

Transcript for Vital Signs: Health-Related Social Needs Can Keep Women from Getting Lifesaving Mammograms | CDC Online Newsroom | CDC

 

[HSA]電子タバコ規制の執行と教育強化

Intensifying Enforcement and Education Efforts against E-vaporisers (hsa.gov.sg)

9 Apr 2024

2024年1月1日から3月31日までの間、2200人以上が電子噴霧器の使用あるいは所持で逮捕された。2023年の逮捕は7838人で、2022年の4916人から60%増加している。これは一部は保健省と政府による、人々を有害影響から守るため電子タバコの定着を阻止する取り締まり強化のためである

(長い記事、添付ファイルには罰金や収監された個人名も記載されている)

 

[NASEM]今度のワークショップではデマに対抗する新しいアイディアを探る

Upcoming Workshop Will Explore New Ideas for Countering Disinformation | National Academies

April 5, 2024 By Molly Galvin

ソーシャルメディアは人々の情報伝達をかつてなく早く直接的なものにしたが、デマの拡大も加速した。COVID-19から気候変動まで、意図的に虚偽または誤解を招く情報を拡散しようとするソーシャルメディアでの組織的活動は、科学や公的組織への不信の種をまき、個人や社会に現実的な害を与えている。

この問題に取り組むために、NASEMの次のワークショップは広範な参加者を集めて技術的、法的、教育的、社会科学的解決法を探る。

コンペで受け取った100以上の提案から選んだ期待できるアイディアを検討する。

 

[WHO]ある種の食品添加物の評価:JECFA97報告書

Evaluation of certain food additives: ninety-seventh report of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives

8 April 2024

2023年10月31日から11月9日までローマで開催された会合の報告

二酸化チタンが含まれる

安全性評価の対象とする二酸化チタンは食品添加物用のもので粒子径は比較的一定で30-400nm。多くの毒性試験で使われているのはナノサイズに作られたもので物理化学的性質が異なり、食品添加物にあてはまらない

結論として食品添加物の二酸化チタンは経口吸収は極めて低く同定できるハザードはなかった。したがって先の評価である「ADIは特定しない」を再確認

 

[EPA]EPAはある種のPFASとPFASを含む物質の破壊と廃棄についての暫定ガイダンス更新版を発表

EPA Releases Updated Interim Guidance on Destroying and Disposing of Certain PFAS and PFAS-Containing Materials | US EPA

April 9, 2024

最新情報を反映して更新

ガイダンスは以下

Interim Guidance on Destroying and Disposing of Certain PFAS and PFAS-Containing Materials That Are Not Consumer Products | US EPA

(PFASはもちろん分解されるものもあるし除染技術の研究もおこなわれている。)

 

[EPA]Biden-Harris政権はより強力な化学工場からの大気汚染防止基準を最終化し、がんリスクを減らし環境正義を進める

Biden-Harris Administration Finalizes Stronger Clean Air Standards for Chemical Plants, Lowering Cancer Risk and Advancing Environmental Justice | US EPA

April 9, 2024

最終規則はエチレンオキシドとクロロプレンを排出する工場近くの地域でがんリスクの高い人を96%削減しBiden大統領のがんムーンショットイニシアチブを進める

この規則はまたベンゼン、1,3-ブタジエン、二塩化エチレン、塩化ビニルのような汚染物質も減らす。

この規則を提案するにあたってEPAは初めて、大規模工場から6マイル(約10km)以内の地域の大気汚染物質による地域リスク評価を行った

Understanding the Impact of EPA’s Proposed Rules for Chemical Plants:

(現在の工場近くの大気汚染関連がんリスクが100万人に50人以上と評価しているのだが)

 

[FDA]FDAとストップ食中毒は「食品安全文化」を探るウェビナーを共同開催

FDA and Stop Foodborne Illness Co-Host 5/9 Live Webinar to Explore “Food Safety Culture” | FDA

April 9, 2024

2024年5月9日開催

 

[FDA]FDAは経済的動機によるハチミツの異物混入報告書を発表

FDA Releases Report on Economically Motivated Adulteration in Honey

FDA Releases Report on Economically Motivated Adulteration in Honey | FDA

April 8, 2024

FDAは2022年と2023年に行った輸入ハチミツの経済的動機による異物混入検査結果を発表している。

2022年4月から2023年7月に調べた107検体中3検体が違反だった。2021-2022念は144検体中10%が違反だった

 

[EFSA]評価等

飼料添加物

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a tincture derived from the roots of Panax ginseng C.A.Mey. (ginseng tincture) for horses, dogs and cats (FEFANA asbl)

Safety for the user of the feed additive consisting of ferric tyrosine chelate (TYFER™) for chickens, turkeys and minor poultry species for fattening or reared for laying/breeding (Akeso Biomedical, Inc)

食品用酵素

Safety evaluation of the food enzyme bacillolysin from the non‐genetically modified Bacillus amyloliquefaciens strain AE‐NP

Safety evaluation of the food enzyme preparation D‐psicose 3‐epimerase from the non‐genetically modified Microbacterium foliorum strain SYG27B

Safety evaluation of the food enzyme bacillolysin from the non‐genetically modified Bacillus amyloliquefaciens strain AE‐NP

Safety evaluation of the food enzyme preparation D‐psicose 3‐epimerase from the non‐genetically modified Microbacterium foliorum strain SYG27B

 

[ACSH]ホルムアルデヒド:何十年にもわたる物語は続く

Formaldehyde: The Decades-Long Saga Continues | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Susan Goldhaber MPH — April 9, 2024

ホルムアルデヒドをめぐる戦いは変遷してきた。最近のホルムアルデヒドリスク評価では、EPAホルムアルデヒドはがんについては「合理的でないunreasonable」リスクとはならないと認めたが、目の刺激やアレルギー、喘息のようなリスクはあるとしている

ホルムアルデヒドは多くの製造工程で重要で、ものが燃えるときに放出され、消費者製品からもゆっくり放出される。ホルムアルデヒドは天然に環境中に存在し、動植物や人間が作り出すため、規制は極めて困難である。

ホルムアルデヒドが「問題」になったのは1980年代に住宅・都市開発省(HUD)がモバイルハウス中の濃度が高いことを発見してからである。人々の注目を集めたのは2006年にハリケーンカトリーナの避難民がFEMAの提供したトレーラーハウスに住んで健康問題を生じたときである。2008年のCDCの報告書によると、調べたトレーラーのうち42%に基準を満たさない建材や欠陥のある建設方法によりホルムアルデヒド濃度が高くなり、呼吸困難や目のかゆみ、鼻血などの問題を引き起こした。

EPAを含む多くの機関がホルムアルデヒド暴露はがんの原因になると考えたが、根拠は確実とは程遠く、その後科学的な欠陥があることがわかってきた。

EPAはTSCAのもとで化学物質のリスク評価を行う。EPAの新しいホルムアルデヒド評価案(Regulations.gov)はホルムアルデヒド暴露が生じる62の条件でのヒト暴露を検討した。EPAは山火事や木材からの自然の発生源を考慮せず、ホルムアルデヒドがヒト健康に合理的でないリスクとなると結論した。さらに問題なのは「合理的でないunreasonable」とみなさないのはどのくらいのリスクなのかを述べないことである。そして最も驚くべきで見逃されているEPA評価の重大な部分は、EPAホルムアルデヒドは合理的でないがんリスクがあるとは結論していないことである。どんなに極端な指標を使っても、一般人のホルムアルデヒドによるがんリスクは無視できるほどだった。ホルムアルデヒドがリスクとなるのは大量のホルムアルデヒド含有製品を扱う保護されていない労働者のみと結論した

 

[Skeptical Inquirer]動画

コーヒーはがんの原因?私たちが食べる食品についての神話 Christopher Labos博士

Does Coffee Cause Cancer? Myths about the Food We Eat | Dr. Christopher Labos | Skeptical Inquirer Presents

2024年4月4日にSkeptical InquirerがChristopher Labos博士のライブを放送した。彼の新しい本「コーヒーはがんの原因?そして私たちが食べる食品についての8つの神話Does Coffee Cause Cancer? And 8 More Myths about the Food We Eat」では食品についての無数の疑問、よくある神話、食品と栄養についての誤解をいいかげんな科学がどう永続させているかに取り組む

約1時間

(主に疫学やRCTのバイアスの話。栄養に関しては食品のニュースは何も見ないほうがまし。おもしろいので見るべき)

 

Amazon | Does Coffee Cause Cancer?: And 8 More Myths About the Food We Eat | Labos, Christopher | Chemistry

他の8つの神話は

・ビタミンCが風邪に効く

・ホットドッグはタバコと同じくらい悪い

・塩はほどほどならよい

・赤ワインは心臓に良い

・チョコレートは健康食品

・一日のうちで朝食が一番大事

・カフェインが心臓発作の引き金をひく

ビタミンDは万能薬