[FSA]FSAとFSSは食品サプリメントのカフェインについてガイダンスを発表
FSA and FSS issue guidance on caffeine in food supplements | Food Standards Agency
25 September 2024
FSAとFSSは高濃度のカフェインを含む食品サプリメントの安全な摂取と製造を推進するためにサプリメント中のカフェインについてガイダンスを発表
サプリメント中のカフェインは、コーヒーや紅茶、エネルギードリンクのようなほかの摂取源と一緒に計算するべき。成人で1日400mgまでのカフェインは有害事象の原因にはなりにくい。妊娠中は1日200 mgまでを推奨する。
このガイダンスは英国でカフェイン粉末の使用量の計算ミスで男性が死亡したことをうけて作成された。彼が摂取した量はコーヒー200杯に相当する。また調査によると半分弱の人がサプリメントの使用量に関する説明書を見ず、20%はラベルすら読まない。サプリメントに関する消費者調査では多くの消費者が食品サプリメントのカフェインについてあまりまたは全く知らないことが明らかになった。
極めて高濃度のカフェインは不安や不眠、興奮、動悸、下痢、落ち着きのなさの原因となる可能性がある。精神疾患のある人では疾患の悪化の可能性がある。カフェインに感受性の高い人や心疾患や高血圧などの基礎疾患がある人ではより重症になる可能性がある。
消費者向け助言
Food supplements containing caffeine | Food Standards Agency
重要
・食品サプリメントは食事の「補完」のみが目的で、多様な健康的食事の代わりに使ってはならない
・食品サプリメントは医薬品ではなく、ヒトの病気の治療を意図しない
事業者向け助言
Guidance for food business operators on food supplements containing caffeine | Food Standards Agency
重要
・あなたが売る食品サプリメントが摂取して安全であることを確実にするのはあなたの責任である。健康を毀損する食品は1990年食品安全法の犯罪である
・1990年食品安全法により、安全でない食品は事業者の負担で押収及び破棄されることがある
・食品の「安全でない」「健康に有害」の要件は規則(EC)178/2002第14条に記載されている
FSS
FSS and the FSA issue guidance on caffeine in food supplements | Food Standards Scotland
25 September 2024
(一般消費者が100%カフェインパウダーなどというものを買えないようにはできないのか)
[FSA]更新6:FGS Ingredients Ltd社は表示されていないピーナッツのための多数のマスタードパウダーをリコール
Last updated: 25 September 2024
対象製品の拡大
[ANSES]母乳:栄養上のベネフィットと健康問題
24/09/2024
ANSESは、母乳で育てられていない3才未満の子供の汚染物質の食事曝露に関する研究に続いて、母乳に関する2つの特別専門家評価を実施した。この結果、生涯を通じて環境や人体に蓄積し、母乳にも検出される汚染物質への曝露を減らすことの重要性を示す。同時に、ANSESは母乳を摂取することの良い影響を確認している。それは子供の過体重やある種の疾患リスクを減らす可能性があることである。
現在の多くの根拠が、胎児の段階から環境と食事が健康に影響することを指摘している。保健総局からの要請に応えて、ANSESは母乳育児に焦点を当てた2つの専門家評価を実施した:
・母乳で育てられた子供の汚染物質への曝露に関連するリスク評価、乳児トータルダイエットスタディ(iTDS)をフォローする。
・子供の健康に与える母乳育児の栄養上の利点に関する知識のレビュー。
この取り組みは、フランスの国民健康栄養計画(PNNS)と、胎児から2歳までの子供の人生最初の1000日を対象とした政府の行動計画の一環として実施された。
環境汚染物質の有無
この最初の専門家評価では、ANSESは、生後6か月未満の子供の母乳と離乳食による化学物質曝露量を推定した。32の物質または物質クラスが、多くの異なる曝露状況をシミュレートするシナリオで調べられた。研究されたほとんどの物質について、曝露量は健康にほぼ懸念とならない:そのうち20物質は食事曝露の参照値を超えない。
しかし、12の物質または物質群については、母乳で育てられた子供の曝露量が健康参照値を超える可能性があることを示した。これらは、微量金属元素(無機ヒ素、カドミウム、クロム、マンガン、ニッケル、鉛)、ポリ塩化化合物(PCB、ダイオキシン、リンデン)、ポリフルオロアルキル化合物(PFOSとPFOA)、ポリ臭化化合物(PBDE)である。これらの物質は、さまざまな食品、水、空気に含まれている。
母乳中の汚染物質への曝露推定は、2013年から2015年の間にフランスのさまざまな主要地域で収集された母乳180検体の分析に基づくCONTA-LAITと呼ばれる研究に基づいている。これは、ANSES、パリ公立病院システム(AP-HP)、LABERCA(Oniris VetAgroBio)、Ultra Traces Analyses Aquitaine(UT2A)化学試験研究所によって実施された。
他の乳児用食品に検出される汚染物質については、専門家評価には、乳児トータルダイエットスタディ(iTDS)によってつくられたデータが組み込まれた。2016年にANSESによって発表されたこの研究では、母乳で育てられていない3才未満の子供の汚染物質への食事曝露を評価した。この解析は、離乳中に導入された食品と乳児用調製粉乳中の670の物質に関するものだった。
環境と食品汚染削減のための集団行動
この専門家評価の結果は、母乳で育てられた子供の将来の健康状態を予測することを意図していない。しかし、専門家は12の懸念物質に対する集団行動が必要であると強調する。
問題があると特定された化学物質のほとんどは環境中に長く存在し、人体の脂肪や骨の組織に蓄積することが知られている。したがって、授乳中の母親にそれらが存在することは、過去の累積曝露による。乳児の金属汚染物質への曝露は、主に離乳食で導入される食品に起因する。
これらの物質は広く環境や食品に含まれているため、女性が自分や子供の曝露を制限するために個人的に行動することを推奨するのは一般的に適切ではない。しかし、2019年にANSESは、この食品群中汚染物質への曝露を制御するために、妊娠中および授乳中の女性に魚摂取に関する助言を発表した。
ANSESは、環境と食品の汚染を減らすために、公的機関がすでに行っている集団行動の強化を求める。特に、これには、物質の規制、汚染源の特定と管理、フードチェーンの監視が含まれるべきである。
専門家評価では、さらなる研究の必要性も強調された。特に、フランスにおける母乳の汚染は幼児の発達に与える影響の可能性とともに、より詳細に記述し長期にわたって監視する必要がある。
母乳の子供の健康への栄養上の利点の確認
同時に、ANSESは、母乳が子供の健康に与える栄養上の利点に関する科学的知識のレビューを実施した。この専門評価は、ベネフィットを示した多数の疫学研究を利用した。
ANSESの結論は、母乳の摂取とすべての年齢での過体重リスクの低下との間に正の関連があり、認知発達に好ましい影響があることを確認した。また、母乳育児が1型糖尿病、白血病、急性中耳炎のリスクを減らすのに役立つ可能性があることも示唆した(ただし後者については最大2才まで)。
母子の健康のために、ANSESは、妊娠中および授乳中の女性が、この期間中増加する栄養ニーズを満たすために、専用の食事助言に従うことの重要性を繰り返す。
母乳の健康への影響についてANSESが実施した作業に加えて、保健総局は公衆衛生高等評議会(HCSP)にフランスでの母乳育児の実践に関する助言を作成するよう依頼した。
2024年7月に発表されたEpifane調査第2版では、Santé Publique Franceもフランスでの母乳育児の実施が増加していることを報告した。
(意見へのリンク、意見は全てフランス語)
[EFSA]意見等
・飼料
・模擬評価:慢性前向き累積リスク評価
Mock assessment: Chronic prospective cumulative risk assessment
・模擬評価:急性前向き累積リスク評価
Mock Assessment: Acute prospective cumulative risk assessment
[FAO]食品ロスと廃棄の測定と削減に関するテクニカルプラットホーム
Technical Platform on the Measurement and Reduction of Food Loss and Waste
Newsletter | TPFLW Updates (fao.org)
国際食品ロスと廃棄啓発デー
2024年9月27日 5年
Nature
-ニュース特集
何故肥満薬はこれほど多くの他の病気も治療できるようにみえるのか?
Why do obesity drugs seem to treat so many other ailments? (nature.com)
25 September 2024 By Mariana Lenharo
アルコール依存症からパーキンソン病まで、科学者は減量薬の幅広い臨床上の可能性の背景にあるメカニズムを研究している
GLP-1受容体アゴニストとして知られるブロックバスター抗肥満薬がアルコールからタバコまで、多くの種類の依存を減らす根拠が積みあがっている。
依存抑制だけではない。GLP-1薬は心血管系疾患のある人の脳卒中や心臓発作、慢性腎疾患、睡眠時無呼吸リスクを減らしパーキンソン病の発症を遅らせすらする。今や脂肪肝、アルツハイマー病、認知機能障害、HIV合併症などの多様な病気への臨床試験が行われている。
GLP-1ベースの医薬品があらゆる病気の治療用に検討されている。
どの場合に有用なのかを証明するには数年かかるだろう。そのメカニズムの解明はさらに困難だろう。心血管系疾患の人の場合のように一部の理由はわかりやすい:減量が確実に利益をもたらしている。しかしパーキンソン病や依存症への影響は解明されるには程遠い。
(以下長い記事。)
-スポットライト
科学はプラスチック依存をやめられるか?
Can science cure its addiction to plastic? (nature.com)
By Andy Tay 25 September 2024
大学はゴミとの戦いを強化しているが、根深い考えを変えることは課題のまま
(ピペットチップやガラスの試験管を洗う時代に戻れる?)