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2024-04-03

[ProMED]乳児ボツリヌス症-タイ:はちみつ疑い

 Infant botulism - Thailand: honey susp.

2024-04-03

https://promedmail.org/promed-post/?id=8715749

Date: Sun 31 Mar 2024 Source: Sanook [in Thai, machine trans., edited]

1才未満の子供が突然手足が紫色になった。祖母がこっそり彼女にはちみつを与えていた。医師はそのようなことは命にかかわると警告した

祖母は赤ちゃんの便秘にはハチミツがいいと聞いたという

 

[EU]EU農業食料詐欺疑いネットワーク月間報告

FFN monthly - European Commission (europa.eu)

2024年2月の報告書アップ

3b295c17-3760-44a7-97f8-aa53ea5dab7f_en (europa.eu)

 

[SMC UK]甘味料と食欲を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at sweeteners and appetite | Science Media Centre

MARCH 28, 2024

eBioMedicineに発表された研究が、肥満成人での甘味料と食欲を調べた

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

これは概して統計的もよくデザインされ、よく実施された試験である。しかし、ある意味では、人工甘味料のさまざまな影響を整理することがいかに複雑であるか、そして人工甘味料が人体にどのような影響を与えるかについて学ぶべきことがまだたくさんあることを示す良い例となっている

この研究で固形食品(実際にはビスケット)が使われたのは良い。人工甘味料に関する多くの研究や議論は飲み物に集中しているからである。各参加者が使用した3種類のビスケット(1つは砂糖入り、他の2つは砂糖以外の甘味料入り)をすべて食べたのは、同じ人が異なる種類のビスケットにどのように反応するかを比較できるため、良い。もし、各人が1種類のビスケットしか食べなかったとしたら、ビスケットの効果の違いは、参加者の違いによって曖昧になっていたかもしれない。1回や2回ではなく、毎日2週間ビスケットを食べたのもよい。

しかし、結果から何がわかるかを理解することが重要です。いくつかの限界がある

1日だけよりは2週間の方がずっといいですが、それでもそれほど長くはない。もっと長くビスケットを食べ続けることができれば、他の違いがみられたかもしれない。しかしこのような試験をこれ以上長く続けることは現実的ではない。

研究者らは、別の限界、より正確には、この研究で何が調査されたかを理解する上で明確にしておくことが重要な限界を指摘している。彼らは、砂糖を含むビスケットと、砂糖の代わりに2つの甘味料のいずれかを含むビスケットを単純」に比較したのではない。ノンシュガービスケットには、ポリオールと呼ばれる物質(具体的にはマンニトールとソルビトール)も含まれていた。これらの物質は、砂糖を加えていない製品で一般的に使用されている。このような試験では、多くの理由から、比較する実際の物質の点を除いて、比較する対象が可能な限り類似していることが重要である。例えば、砂糖を含まないビスケットの味や感触が砂糖のビスケットと大きく異なっていた場合、参加者はどれがどれであるかを明確に推測し、甘味料とは直接関係のない理由で、食べた後の食欲などについて報告する内容を変える可能性がある。したがって、甘味料の特定の効果は、食欲測定やその他の測定値に対するポリオール(マンニトールとソルビトール)の影響から切り離すことはできない。

序文で、研究者は非砂糖甘味料の使用に関する2023年のWHOガイドラインに言及している。WHOは、体重管理や非感染性疾患のリスクを減らしたりする手段として、非砂糖甘味料を使用しないことを勧めるという条件付きの勧告を行った。この勧告は物議を醸し、条件付きであった。砂糖以外の甘味料は体重管理や疾患リスクの低減に役立たない可能性があるという示唆は、主に観察研究から得られたものである。

この新しい試験は、RCTは体内で何が起こっているのかに光を当て、因果関係に関するいくつかの疑問に答えることができることを示している。しかし、RCTは費用がかかり、一般的に長期的な影響を調べることができない。例えば、これは、甘味料が体重管理に及ぼす影響について何も教えてくれない(いずれにせよ、ここで使われたビスケットは、カロリー含有量の点でかなり一致させたが、砂糖以外の甘味料とポリオールを含むビスケットは実際カロリーは約9%少なかった)。

現時点では、病気の長期的リスクを含む長期的な影響を調査するための実用的な観察研究代替手段はない。WHOガイドラインの背後にある研究のレビューは、長期試験の信頼性を低いと格付けしているが、それは観察研究だからで、観察試験がすべてできの悪い研究という意味ではない。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

この研究は砂糖の多いビスケットとポリオールと高強度甘味料(ネオテームあるいはステビア)の組み合わせで組成を変えたビスケットの影響を調べたもので、主なアウトカムは摂取三時間後の食欲に対する複合スコアである。この結果では対照群と差はなかったが、少しだけ血中インスリン濃度が対照群より増加した。それは約20gの砂糖がポリオールに代わったことから予期されたことである。ポリオールは25g以上だと浸透圧性の下痢を誘発する可能性がありこの種の組成変更において注意が必要である

オックスフォード大学ヒト代謝名誉教授Keith Frayn教授

この研究では、砂糖または2種類の低カロリー(非糖)甘味料のいずれかで甘くした3枚のビスケットを食べた後3時間の食欲の感覚が報告されている。著者らは、異なる種類のビスケット間で食欲に違いはなかったことを報告している。プレスリリースでは、この発見が「体重と血糖値のコントロールのための甘味料と甘味増強剤の日常的な使用を支持する重要な証拠」を提供すると示唆する。2023年にWHOは、人工甘味料は長期研究で有益であるというエビデンスがないため、体重管理には推奨すべきではないと主張したため、これは重要である。

しかし、この論文の発見は特に驚くべきことではない。満腹感を助ける食物繊維が、甘味料入りのビスケットに多く含まれていた。体重と血糖コントロールへの影響について何かを推測する前に、より長期間で行う必要がある。この研究は、食品中の砂糖を置き換えることの難しさを浮き彫りにしている:砂糖は甘味料以上のものであり、食品のテクスチャーを改善する。研究者は、非砂糖甘味料と一緒にビスケットにポリオール(糖アルコール)を加えることでそれを模倣する必要があり、それが一部のボランティアがこれらのビスケットを食べた後に腸の問題を抱えた理由である

 Aston大学医学部登録栄養士兼上級講師Duane Mellor博士

この研究は、肥満や過体重の人々に対して、甘味料を含むビスケットを3枚与え、ステビアネオテーム、ショ糖(砂糖)グループを比較した結果、甘味料を含むビスケットを食べても、自己申告による食欲測定値や食欲関連ホルモンに悪影響を及ぼさないことがわかったという点で、一見有望に見える。甘味料入りのビスケットを食べた人は、食べてから3時間後の血糖値とインスリン値(血糖値をコントロールするホルモン)が低くなった。

しかし、これらはビスケットあたり109kcal(この研究のために特別に開発されたもの)で、低カロリー代替品ではない(対照のビスケット1枚あたり120kcal)–これらは、個人の体重管理や減量に役立ちそうにない。

さらに、砂糖の代わりに甘味料を含むビスケットの開発には技術的な課題があり、甘味料は少量しか必要ないため、砂糖の物理的特性により、砂糖のバルク代替品としてポリオール(糖アルコールとも呼ばれる)を使用する必要があった。ビスケット中のポリオールはほぼ23%で、英国で販売されているポリオールを10%以上含む食品には、「過剰摂取は下剤効果がある可能性があります」という警告を表示する必要がある。ポリオールは歴史的に「糖尿病食品」と呼ばれるものに使用されていたが、この下剤効果とエネルギー(カロリー)が高いため、人気を失った。この研究では、甘味料入りのビスケットを摂取した人は、消化器系の症状が多かったと報告されている。したがって、この研究はこれらのビスケットの代謝上の利点を示唆したが、カロリーと下痢を引き起こす可能性のあるポリオールの問題により、すぐにスーパーマーケットの棚に並ぶ可能性は低い

 

その他ニュース

-超加工食品の脳への影響

The Impact of Ultra-Processed Foods on the Brain | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Mauro Proença — April 2, 2024

超加工食品の脳への影響を発見するのは矛盾する情報の迷路を航行するようなものだ。最近のThe Wall Street Journalの記事は再びこの議論の多いトピックをとりあげている

The New Science on What Ultra-Processed Food Does to Your Brain - WSJ

By Andrea Petersen March 11, 2024

私はこの記事はまた食品企業を非難する、超加工食品の悪影響を示すものかと思ったが、主に取り上げているのは砂糖と飽和脂肪の多い製品についてだった。Wall Street Journalは意図的か非意図的か、視聴者を増やすために超加工食品が悪いことにしている。またたとえ比喩であっても超加工食品をニコチンと同じとするのは誇大である

(研究の紹介)

 

-日本のダイエタリーサプリメントが腎臓(とその所有者)を殺す

A Japanese Dietary Supplement Kills Kidneys (and Their Owners) | American Council on Science and Health (acsh.org)

By Josh Bloom — April 2, 2024

誠意に欠けるダイエタリーサプリメントの世界はアメリカに限ったものではない。日本でBenikoji Choleste(紅麹コレステヘルプ)と呼ばれるばかげたridiculous製品を摂取して100人以上が病気になり5人が死亡した。なぜそんなものが販売できるのか?いつものことだ。

日本からのニュースに、小林製薬紅麹コレステというコレステロールを下げるダイエタリーサプリメントを使用して腎不全で少なくとも5人(もっと増える可能性が高い)が死亡したという気がかりなものがあった。私はこれまでアメリカのサプリメント業界の致命的欠陥について何度も書いてきたが、同僚のHenry Miller博士の2023年の記事「ダイエタリーサプリメントによる死亡」を引用しよう。

-----引用

多くのハーブ製品は複雑で多様で不純物が多い。危険だが効果はない19世紀の蛇油と違って、多くは有害で発がん性あるいは安全でない。報告されている副作用には血液凝固の異常、高血圧、アレルギー反応、不整脈、腎臓や肝臓不全、自己免疫疾患の悪化、通常の医薬品との相互作用などがある

---引用ここまで

何が起こった?

日本の事例では、米国でFDAが認可する医薬品に関するあらゆる規制や法を回避するためにサプリメント企業が使う同じ賢明でない「ロジック」が関係する。このことを報道するニュースを少し見ただけで、詐欺的であることは明らかである

CBCニュースから

小林製薬がリコールした製品は、コレステロールを下げる自然な方法として、カビの一種に由来する成分である紅麹を含みます」

ダイエタリーサプリメント業界ではいつものことだが、ここには見た目以上のことがある。見てみよう。

最初のスタチン薬であるロバスタチンは1978年に土壌中によくある真菌Aspergillus terreusの培養から得られた。これはHMG-CoA還元酵素という肝臓の酵素を阻害することで作用するコレステロール生合成阻害薬の新しいクラスの最初のものだった。

処方薬としてのロバスタチンはより効果的なLipitor やCrestorに置き換わって最早売られていない。しかしまだロバスタチンは売られている―混乱するかも?いくつかの質問で明確になるだろう。

  1. なぜ紅麹コレステヘルプが宣伝販売されたのか?

天然のコレステロールを下げるサプリメントとして。それはロバスタチンを含むので。

  1. それは医薬品ではないの?

もちろん、病気を治療するのは医薬品である。しかし紅麹販売者はよくあるトリックを使ってこの問題に対処した。

まず紅麹は天然にロバスタチンを含む。それはカビの代謝物で医薬品である。

次に、紅麹は食品なのでそれを販売することは合法である。もし製造業者がロバスタチンをもう少し加えたらそれは医薬品となって処方なしでは販売できない。納得できる?私はそう思わない。

  1. コレステロールを下げると表示していた?

エスでもありノーでもある。

表示ではこの製品は健康的な脂質レベルを「サポートする」という。サプリメントの世界ではそれは「私たちは本当は何も言ってませんよ?ウインク」という意味で、一般的にはほぼ100%の人が「これはコレステロールを下げる」と解釈する。

  1. 医薬品でないのに小林「製薬」が売るのは少しおかしくない?

この不幸な章においては全く珍しくない。不誠実なサプリメント業界では法律上の二重話法が許されていてこのようなナンセンスがまかり通る

何が問題?

問題はたくさんある。サプリメントは食品に分類されているため、医薬品に適用される含量や純度の基準があてはまらない。それがおこったのだろう。紅麹は発酵により少なくとも75の有機化合物を作る。その中には腎毒素であるシトリニンや、共同ニュースによるとプベルル酸も含まれる

 

-食品業界は減塩にどう取り組んでいるか

How is the food industry tackling salt reduction?

02-Apr-2024 By Donna Eastlake

有害影響の理解が進むにつれて、食事中の塩の多さは医療の専門家と消費者にとってますます大きな懸念となっている。食品企業はどう対応しているか?

 

-消費者は植物ベースの肉を肉に代えているわけではない

Consumers aren’t swapping plant-based meat for meat (foodnavigator.com)

02-Apr-2024 By Flora Southey

植物ベースの肉への食欲は減退したようだが、肉ではないものは食べ続けている

生活費の高騰により植物ベースの肉は縮小した。ここ10年ほど急増していた市場は2021年ごろから伸び悩んでいる。それは世界的な傾向であるが、消費者が肉ではないものを選ぶ傾向は変わっていない。多様な植物由来食品を食べるようになった

 

-がん罹患率が増加する中、アイオワは農薬製造企業を訴えることを違法にするかも

As cancer rates rise, Iowa could make it illegal to sue pesticide manufacturers (iowastartingline.com)

By Ty Rushing March 25, 2024

SF 2412は、製品のラベルがEPAに認められたものでその他連邦政策に従っている場合、アイオワ州住人は農薬製造企業を訴えないようにする。ただし中国企業は対象外なのでSyngenta社は訴えることができる。同様の法案がフロリダ、アイダホ、ミズーリで検討されている

 

-ドイツの教授はドイツの有機農業ロビイストをゲノム編集作物の危険な可能性を誇大宣伝する「不正直」とよぶ

German professor calls country's organic lobbyists 'dishonest' for hyping potential dangers of gene-edited crops - Genetic Literacy Project

Alfons Deter | Top Agrar | March 28, 2024

(元記事はドイツ語記事の一部を翻訳)

ボン大学の農業経済学者Matin Qaim教授はGM作物の認可に必要なハードルが高すぎて小さな会社は参入できない、それが下がれば小企業にもチャンスがある、という。有機農業は遺伝子組み換えについては「不正直」で有機農業でも遺伝子変異誘発で作られた作物を使っているのに隠してきた、という。

 

-メキシコは2024年のグリホサート禁止を無期限延期した、「農業生産性を落とす」だろうからと

Mexico indefinitely suspends 2024 glyphosate ban, saying it would 'compromise agricultural productivity' - Genetic Literacy Project

Punto Crítico | April 2, 2024

(元記事はスペイン語記事の一部を翻訳)

メキシコ経済省はほかの連邦政府機関と合同で、メキシコの農業においてグリホサートを4月1日から置き換える命令の適用を延期すると発表した。

連邦政府は広範囲に有効で毒性の低い除草剤代用品を探し続ける。

 

 

-我々は食べるものでできている?Netflixの映画はそう考えている…

Are we what we eat? A Netflix film thinks so... - Dirt to Dinner (dirt-to-dinner.com)

By Hayley Philip  March 14, 2024

もう一つの食品ドキュメンタリーがヒットしているが、視聴者は注意。こうしたエピソードの食事助言が栄養学的に妥当か、欠陥はないかを探った。

Netflixの「あなたは食べるものでできている:双子の実験You Are What You Eat: A Twin Experiment」はLouie Psihoyos監督による、スタンフォード大学の8週間の試験により食事と健康の影響をみたもので、全体を通したメッセージは「肉は悪く植物はよい」である。これはこの研究のChristopher D. Gardner博士の主張であるが、その研究にはすでにいくつかの限界と懸念が提示されている。

生鮮野菜果物を多く、肉を制限する食事が望ましいことには異論はない。しかしだからといって完全菜食になる前に、菜食のいくつかの欠点を考慮すべきだ。

健康的な完全菜食は多くあるが、問題なのはそうしたドキュメンタリーで食事を政治的立場として使うことだ。この手の映画はこれが初めてではなく最後でもないだろう。特定の仮説を事実であるかのように示すためにドキュメンタリーが使われる。それらを見るときにはバイアスと意図、複雑な問題の単純化、感情的アピール、ピアレビューの欠如に注意。

食事に関するドキュメンタリーは批判的に検討し栄養全体を考えなければならない。

 

-オゼンピックは食品のより健康的な未来に火をつけるか?

Could Ozempic Ignite Food's Healthier Future? - Dirt to Dinner (dirt-to-dinner.com)

by Lucy Stitzer March 29, 2024

肥満と糖尿病のGLP-1治療薬は食品産業を変えるか?これらの医薬品を使用している消費者は食欲と砂糖と塩と脂肪の多いスナックへの訴求力の低下を経験している。そのことが食品企業に、より健康的スナックを作らせることになるか?

現在の加工食品忌避とナチュラル志向、そして食品を薬のように病気の治療や予防効果を期待する傾向に加えて、GLP-1医薬品使用者のスナックやお菓子への食欲が特に低下するという報告から予想されること。