野良猫 食情報研究所

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2024-11-08

[BfR]PFAS:全ての「永遠の化合物」が人体に長くとどまるわけではない

PFAS: Not all “forever chemicals” are persisting in the body

06 November 2024

BfRの論文の概要を一般向けに説明

(全てのPFASが同じだと思っている化学者はいないだろうけれど、活動家が全てのPFASを一緒にして禁止すべきと主張している)

 

[ProMED]中毒―ベトナム(第二報):(LAI CHAU)殺鼠剤、子供疑い

Poisoning - Viet Nam (02): (LI) rat poison, children, susp

2024-11-07

https://promedmail.org/promed-post/?id=8719853

Date: Tue 5 Nov 2024 Source: VN Express [in Vietnamese, machine trans., edited]

LAI CHAU総合病院に間違って殺鼠剤を食べて幼稚園の子供20人が入院、2人が中毒症状

(殺鼠剤入りの食べ物を使うので事故がおこる)

 

Codex

Codex Procedural Manual / 29th edition now available  | CODEXALIMENTARIUS

07/11/2024

 

[FTC]FTCはSobrenix「お酒が欲しくなくなる」サプリメントの誤解を招く広告に騙された消費者に$536,000以上返金を送付

FTC Sends More Than $536,000 in Refunds to Consumers Deceived by Misleading Ads for Sobrenix “Anti-Alcohol Craving” Supplement | Federal Trade Commission

November 7, 2024

FTCの2023年7月の苦情申し立てによる

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular - 314-24 | Food Standards Australia New Zealand

7 November 2024

新規申請と提案

・航空機の客室に小型の犬と猫を認める

(食品を取り扱う場所での生きた動物についての条項の改正)

意見募集

・加工助剤としてのAspergillus oryzae由来フルクトシルトランスフェラーゼ

 

 

[FDA]FDAはヒト用食品のリストの形での輸出証明の経験について情報を募集

FDA Seeks Public Input on Experiences with Export Certification in the Form of Lists (Export Lists) for Human Food Products | FDA

November 7, 2024

 

[EFSA]意見等

・食品と飼料のリスク評価の文脈での新規たんぱく質のin vitro毒性試験方法の同定

Identifying in vitro toxicity testing approaches for (novel) proteins in the context of food and feed risk assessment

ステップ1としてin silico予測、ステップ2で有毒たんぱく質の主な毒性メカニズムに対応したin vitroモデル系を使った一連の試験、ステップ3で標的臓器毒性の可能性を探る適切なin vitroモデル系を使う。消化管通過を反映した適切なin vito消化ステップの選択などに課題がある

 

・ビタミンと必須ミネラルの耐用上限摂取量の設定と適用のためのガイダンス

Guidance for establishing and applying tolerable upper intake levels for vitamins and essential minerals

 

[EU]SCCS パブリックコメント募集のための予備的意見

SCCS - Opinions - European Commission

25 October 2024

ベンゾフェノン-1

SCCS Opinion on Benzophenone - 1 (CAS No. 131-56-6, EC No. 205-029-4) - European Commission

2025年1月13日まで

光安定剤あるいはUV吸収剤

内分泌かく乱性の懸念(エストロゲン活性、抗アンドロゲン活性、甲状腺への影響)、遺伝毒性を排除できない

(内分泌かく乱物質の可能性があるのに規制されていないものとして優先評価物質にあげられていたもの)

 

Science & Nature

-Science Volume 386|Issue 6722|8 Nov 2024

ニュースを一目で

News at a glance

・クローンフェレット絶滅危惧種の希望として生まれる

遺伝的多様性を増やすためにクローンが使われた最初の例

鳥インフルエンザオレゴンの豚に感染

・英国の科学予算、維持 政権交代で削減が危惧されていた

・「プレプリント」とは何か

・アルゼンチンは科学の職を減らす Javier Milei大統領による予算削減で

生物多様性会合は資金調達に失敗

 

-ScienceInsider

不確実性の中、米国の科学にとってTrump氏勝利の意味は

Amid the uncertainty, here’s what Trump’s victory might mean for U.S. science | Science | AAAS

By Jeffrey Mervis  6 Nov 2024

9つの要因が次の4年の研究を形作る可能性

上院・下院で共和党過半数、気候変動対策への干渉、中国には厳しく、科学におけるDEIはリスク、生命医学と保健政策が見直される、など

 

-Trumpが勝った。NIHは大きく変革されるか?

Trump won. Is NIH in for a major shake-up? | Science | AAAS

6 Nov 2024 ByJocelyn Kaiser

議会は防波堤になるかもしれないがいくつかの変化はあるだろう

共和党は選挙前からNIHを視野に入れて再構築や一部の研究分野の制限を提案していた。反ワクチンのRobert F. Kennedy Jr.と組んだことも研究者を動揺させている。

 

-Natureエディトリアル

科学コミュニケーションは研究の完全性基準から利益を得るだろう

Science communication will benefit from research integrity standards

06 November 2024

不確実性は科学の中核であり、研究者が自信をもってそれを一般の人々に伝えられるように支援されるべき

「20秒です、長い言葉はダメです」BBCのプロデューサーが30年以上前に生放送に出演する化学者に語った言葉である。当時そのような訓練をうけた研究者はほとんどいなかったが、正確なメッセージを伝えようとし続けた。今日その課題はさらに大きいかもしれない。スマートホンは全ての研究者を潜在的な作家・オーディオプロデューサー・放送局にする。多くの科学者が一般の人々と直接コミュニケーションをとるようになったが、ソーシャルメディアプラットホームは誤情報からの保護手段を提供しないためにコミュニケーションを躊躇う科学者もいる。もう一つの理由は不確実性のような科学の基本的性質が高速で短いコンテンツ形式に適合しにくいことである。

英国ケンブリッジ大学のRhys Morganは24の機関からなるネットワークである欧州研究大学連盟(LERU)が先月発表した報告書で、一般向けの科学コミュニケーション活動は学術出版物に使用されているのと同じ研究公正の原則に従うべきで大学はそうする科学者を支援すべきだと提案している。

不確実性を伝えるのはしばしば困難だが、いくつかの利用可能なツールや研究がある。

科学コミュニケーションは不確実性を包含するためにもっと多くのことができるしすべきである。

(いろいろ略。参考資料へのリンクあり)

 

-抗体が機能しない!実験をダメにする分子を研究室から排除する競争

The antibodies don’t work! The race to rid labs of molecules that ruin experiments

06 November 2024 By Diana Kwon

性能の悪い抗体は何十年にもわたって生命医学研究の悩みの種だった。この状況を変えるためにいくつかの新しい取り組みが行われている

(試薬会社ができの悪い抗体を普通に売っていて、そういう抗体を使った信用できない論文が無数に出版されている問題。これが何十年も続いているわけで)

 

-Natureニュース

「我々は新しい世界の準備をする必要がある」:世界の科学者がTrump勝利に反応

‘We need to be ready for a new world’: scientists globally react to Trump election win

06 November 2024  By Jeff Tollefson

Trumpの圧倒的勝利は多くの研究者に米国の未来への恐怖を誘発する

 

その他

-SMC UK

ジャーナリスト向け説明会

閉経期についてのNICEガイドライン更新

Updated NICE guidelines on menopause | Science Media Centre

November 7, 2024

 

更新された閉経期についてのNICEガイドラインへの専門家の反応

expert reaction to updated NICE guidelines on menopause | Science Media Centre

November 7, 2024

閉経期の症状を治療するための更新されたNICEガイドラインに科学者がコメント

UCL加齢の臨床心理学教授Aimee Spector教授

更新されたガイドラインではHRTに追加して、あるいはHRTを使えない/使わない人に認知行動療法(CBT)が推奨された。CBTは先のガイドラインで不安や鬱などの心理的症状向けに推奨されていたが、重要な変更点は今回は血管運動症状(ホットフラッシュや寝汗)や睡眠にも示唆されたことである。この案で閉経期症状が「頭の中」だけに由来すると誤解されてホルモンの影響が過少に評価されるリスクがある可能性を多くの人が感じた。このガイドラインではCBTはHRTに追加して使うことが明示された。

(閉経期の症状に心理的影響はあるという話。日本で漢方薬が処方されるのも似たようなことなので。)

2024 Maddox賞受賞者

2024 Maddox Prize Winners - Sense about Science

Maddox賞はPatrick Ball 厳密な統計と数学モデルで戦争犯罪の同定と列挙と告発を行ってきた

Maddox若手賞はKelly Cobey オープンサイエンスと研究評価改革を訴えてきた。特に搾取的雑誌の問題の解析で知られる

 

-愛されたシェフがどんなふうに料理をしたかがわかるJulia Childのキッチンの道具とガジェットを見て

See the Tools and Gadgets From Julia Child’s Kitchen That Reveal How the Beloved Chef Cooked | Smithsonian

Paula J. Johnson  At the Smithsonian | October 7, 2024

1963年に始まったテレビシリーズ「ザ フレンチシェフ」で活躍したJulia Childの使った台所用品の展示について。20世紀のアメリカの家庭の食卓の変化の一側面

(電子レンジがあるけれど、道具がとにかく多い。料理がどれだけ大変な仕事だったか)

 

-偽りの希望を売ってきた古い医学的インチキの歴史

History of Medical Quackery Vintage practices selling false hope

RETRO GROUP

現代のような規制がなかった19世紀のインチキ医薬品について 喘息治療目的でトロパンアルカロイドを吸う、放射性ラジウムやトリウム入り練り歯磨き、ヒ素入りせっけん、オピオイドタンポン、コカインワイン、そして蛇油(snake oil)等