[MHRA]医薬品安全性週間2024:副作用を予防する
MedSafetyWeek 2024: Preventing side effects - GOV.UK
4 November 2024
副作用の疑いを報告することの重要性
[HK]CFSは9月の食品安全報告を発表
Press Release - CFS announces food safety report for September
Thursday, October 31, 2024
9月は6800検体を調べ、失格は12だった。
失格だったのは赤米の金属汚染物質、サヤマメ2検体とパパイヤ1検体の残留農薬基準超過、冷凍jade perch(魚)のクロラムフェニコール、生鮮牛肉の二酸化硫黄、包装済み麺の二酸化硫黄基準超過、液状卵黄のソルビン酸、包装済みインスタントコーヒー2検体とペッパーソースと包装済み団子の食品表示規制違反
それとは別に日本から輸入した食品の放射能検査は継続していて毎日発表している
[BfR]論文発表のニュース
-一つの混合物として一回経口投与した15種のPFASの動態―一人の男性ボランティアでの予備的調査
30.10.2024
論文へのリンク
吸収は早くほぼ完全、分布容積は≤ 177 mL/kg bwの狭い範囲、半減期は0.5日(PFPeA)から5.5年(PFOA)、短鎖PFASは尿、長鎖PFASは一部糞便から排泄
-雑食、菜食、厳格な生食の人での加熱による食品汚染物質の内部ばく露:2-および3-モノクロロプロパンジオール(尿中排泄)とグリシドール(ヘモグロビン付加体N-2,3-ジヒドロキシプロピル-Val)への暴露バイオマーカー
30.10.2024
論文へのリンク
グリシドールは食事と独立した暴露源があることを示唆
[DHSC]子どもと最も脆弱な人を守るための禁煙導入
Smoking ban introduced to protect children and most vulnerable - GOV.UK
5 November 2024
政府は本日のタバコと電子タバコ法案で人々を喫煙の害から守るためにより厳しい対応をする計画を導入する
今年15才未満の人には全国でタバコ製品の販売を段階的に禁止することで依存と悪影響のサイクルを断ち切り、無煙世代をつくるなどの対策を含む。
使い捨て電子タバコは別の環境規制で2025年6月1日から禁止される予定
-子ども、家族、脆弱な人をたばこの害から守る
Protecting children, families and vulnerable from tobacco harms - GOV.UK
5 November 2024 Professor Chris Whitty
タバコと電子タバコ法案に関してSir Chris Whitty教授が書く
無煙世代を作ろうとするタバコ法案への支持を訴える
[RIVM]報告書
-飛行機のエンジンの排気(AEE):変異原性、発がん性その他健康影響についての入手可能なデータの概要
30-10-2024
空港で働く人の健康影響への懸念。
AEE中の物質21は欧州規制で変異原性および/または発がん性に分類される
報告書本文英語
Specifieke vrijgave van radioactieve stoffen in Nederland. Regelgeving en toepassing | RIVM
01-11-2024
2018年初めの放射線防護規制の変更により放射性物質の安全レベルが厳格化された。その結果これまで許可なしで廃棄できたものが許可が必要になった。新しい安全基準を超えるもののヒトや環境には意味のあるリスクとならない廃棄物の一部が病院での治療に伴うもので、これらは2018年以降「特定クリアランス」として廃棄されてきた。その状況を調査した。
[IARC]2025-2029のIARCモノグラフ優先物質助言委員会の助言
Advisory Group recommendations on priorities for the IARC Monographs during 2025–2029 – IARC
4 November 2024
オンラインで入手可能になった
(NOVA分類でのUPFを2.5年以内に評価、と言っている)
[HSA]HSA警告: “Q-Nic ケアホワイトニング脇下クリーム”から極めて高濃度の水銀と強力なステロイドが検出された
25 Oct 2024
「体臭を減らし肌を白くする安全でナチュラルで無害」なクリームと宣伝されていた製品から水銀、ベタメタゾン吉草酸、トリクロサンを検出
製品の写真はPDFに掲載
(濃度の記載はない)
[Codex]CCFL48/三つの重要テキストがCAC47に送られた
CCFL48/ Three key texts forwarded to CAC47 | CODEXALIMENTARIUS
02/11/2024
[フィンランド食品局]更新されたOiva報告を見て
Discover the updated Oiva reports - Finnish Food Authority
November 4/2024
食品査察の結果に関する情報を提供するOiva報告が11月から刷新された。
(フィンランド語)
[WHO]出版物
-トランス脂肪排除と妥当性検証についての技術助言委員会バーチャル会合報告書、2023年6-10月
4 November 2024
-食品中残留農薬:2023:毒性評価 JMPR
4 November 2024
-ある種の食品添加物の安全性評価:第99回JECFA会合
4 November 2024
WHO食品添加物シリーズ90
[FDA]プレスリリース
FDA and EPA Announce First Registered Pre-Harvest Agricultural Water Treatment | FDA
November 4, 2024
-FDAは2022フードコードへの補遺を発表
FDA Releases Supplement to the 2022 Food Code | FDA
November 4, 2024
食品と接触する/しないおよび機器の表面の殺菌に関する新しい条項を追加、食品防御啓発、感染症と診断された従業員の復帰の要件、寿司米の酸性化に関する情報強化など
論文
-ベリー風味の電子タバコのほうが風味のないものより危険かもしれない
Berry-flavored may be more dangerous than non | EurekAlert!
4-Nov-2024
ベリーのフレーバーは肺の自然防御を弱体化させて感染との戦いをより困難にする可能性があることを新しい研究が示唆。PNAS
Alveolar macrophage function is impaired following inhalation of berry e-cigarette vapor | PNAS
-豊かな国で少し肉の生産を減らすことが気候変動対策に役立つ、新しい解析が結論
Small reductions to meat production in wealth | EurekAlert!
4-Nov-2024
現在の牛肉生産の一部を止めることで世界の化石燃料排出3年分を減らせる
科学者や環境活動家は気候変動対策のために肉の生産を劇的に減らすよう呼びかけるが、新しい解析ではもっと少ない削減でも有効だと結論。PNAS。
かつて森だったところの牧場を集中的に森に返す、など。
-Natureエディトリアル
科学的関係の雪解けがインドとパキスタンの空気をきれいにするのに役立つかもしれない
A thaw in scientific relations could help clear the air in India and Pakistan
30 October 2024
インドとパキスタンの帯状地帯で毎年発生する有毒なスモッグは防げるが、科学者がこの問題に取り組む機会がほとんどない
インドとパキスタン北部の約5億人が住む土地に有毒スモッグが降り注ぐ。その主な発生源は冬の間の耕作地での作物残渣の燃焼と推定されている。今週のNatureでその対策と影響を計算している。
南アジアで毎年冬に行われる作物廃棄物を燃やすことは1960年代に小麦とコメの二毛作が可能になったことに由来する。稲の収穫後、農家は残った植物を焼いて小麦を植える準備をする。その結果視界が遮られ学校が閉鎖されフライトがキャンセルされる。
作物廃棄物を燃やすことはどちらの国にとっても法律違反だが当局の対処が追い付かない。そのため風向きによって自国が汚染される場合に対応する可能性が高い
Bureaucrat incentives reduce crop burning and child mortality in South Asia | Nature
Gemma Dipoppa & Saad Gulzar
Nature volume 634, pages1125–1131 (2024)
SMC UK
-2才前の画面を見ている時間と12才での自閉症リスクの関連についての研究への専門家の反応
November 4, 2024
JAMA Pediatricsに子供のスクリーンタイムと自閉症診断の関連を調べた研究が発表された
Stetson大学心理学教授Chris Ferguson教授
この研究の問題は単純でよくある。彼らが報告したエフェクトサイズはゼロとほとんど変わらない。しかしサンプルサイズが多きいために有意差がついた。これは数の多い研究でよく見られる方法論上のノイズである。それは仮説の根拠と解釈すべきではない。この研究を、画面を見ている時間が自閉症と関連があることを示唆するものと受け取られると誤解を招く。率直に言って、これはスクリーンタイムと自閉症の関連を示す根拠ではない。
また、著者はこれまでの研究がスクリーンタイムと自閉症の関連を示唆していると主張しているが、私の見解ではそのようなことは示唆されていない。
King’s College London心理学上級講師James L. Findon博士
この研究は関連を発見したものの因果関係ではない。自閉症は主に遺伝的要因によるもので、自閉症の子供は画面を見る時間が長いことがある。画面を見ることはしばしば悪いことにされるが、自閉症の子供にとって役に立つことも多い。
Bournemouth大学心理学専攻Rachel Moseley博士
著者らは多くの交絡要因の調整を行ったが、この研究は因果関係を語るものではない。
両親に対して画面を見せないように警告することは非生産的である
(コメントしているのが心理学の専門家で、論文は小児科の雑誌に掲載。小児科医はわりとそういうこと(スマホ悪い、ゲーム悪い、農薬添加物悪い、母乳手作り一番みたいな)言いがち)
-多くの農薬と前立腺がんの関連を示唆する研究への専門家の反応
November 4, 2024
Wiley Cancerに発表された研究が農薬と前立腺がんの発症率の関連を調べた
Cedars-Sinai医療センターがん疫学教授Paul Pharoah教授
この研究で用いられた疫学デザインはエコロジカル(生態学的)研究と呼ばれる。エコロジカル研究では解析の単位はある一定地域の集団で、関連を調べたのはある地域の農薬の量とその地域のがんの率である。個人の農薬ばく露と前立腺がんを調べたわけではない。
エコロジカル研究はバイアスがかかりやすく、生態学的誤謬がおきやすい。エコロジカル研究は通常仮説生成のためで仮説検証のためではない。相関関係は因果関係を示さないという有名な真言は特にエコロジカル研究にあてはまる。
いくつかの関連が同定されているが、因果関係を示唆するデータは提示されていない。前立腺がんと関連するとされた4農薬中3つはEPAが発がん性はありそうにない、あるいは発がん性がない根拠があるとみなしているものであることには注意。
その他
-NESTAの肥満半減青写真
Nesta's blueprint for halving obesity | Nesta
NESTAは学術専門家と協力して根拠の強さと実施コストに基づいて最も効果的な肥満対策を同定した
2030年までに肥満を半減する7つの影響の大きい低費用で実施可能な解決法からなる政策パッケージを作った。
・全ての大規模飲食事業者に栄養と販売情報開示を義務化
・オンライン販売プラットホームのプレースメント広告禁止
・ニュートリスコアのようなFOP義務化
・大規模小売業に健康的食品販売目標達成のインセンティブを与える
・減量薬をさらに年15万人に拡大
・中規模から大規模外食店の不健康な食品の値引き禁止
・TV、オンライン、公共交通機関でのジャンクフードの広告さらに制限
-BBCラジオ4 Sliced Bread アンチエイジングサプリメントは若さを保つのに役立つか?
BBC Radio 4 - Sliced Bread - Can anti-ageing supplements help us to stay young?
10 October, 2024放送の100番目のエピソード
・多くの病気は加齢の症状と考えられる
・ほとんどの長寿サプリメントには科学的根拠はほとんどあるいはまったくない
・一部のアンチエイジング教祖の主張はつじつまが合わない
・抗酸化物質やフリーラジカルは言われるほど重要ではない
・最も期待できるアンチエイジング製品は他の目的で処方されている医薬品
・加齢に取り組むにはより多くの注目と資金が必要