[BfR]感染を避ける-生乳を摂取するときに検討すべきことは?
Avoiding infections - What should be considered when consuming raw milk? - BfR (bund.de)
06.09.2024
生乳とは牛やヒツジやヤギの乳をホモジナイズや加熱(殺菌)しない、天然の脂肪含量の実処置ミルクとして消費者に販売されているものを指す。
FAQS
(略。こういうリスクが増えるものが流行する背景が問題。)
[RIVM]オランダのリサイクルプラスチック包装はまだ目標に達しない
Recycled Plastic Packaging in the Netherlands Still Falls Short | RIVM
03-09-2024
オランダのプラスチック包装で新しい包装材に再利用されるのはわずか7%である。オランダ政府は2050年までに新たな化石燃料資源由来の包装はゼロを目標にしている。しかしこの目標は新しい政策と放送業界と消費者両方の行動変化がないと達成できない。
報告書本文オランダ語
Productgroep analyse kunststof verpakkingen en drankenkartons | RIVM
[IARC]IARCの新しい研究は、最近の欧州での前立腺がんの大きな増加はおそらくPSA検査によることを強調
5 September 2024
The BMJに発表。過剰診断
[ProMED]食品関連毒素-コートジボワール:(VALLEE DU BANDAMA)家族の食事、情報求む
Food-related toxin - Côte d'Ivoire: (VB) family meal, RFI
2024-09-08
https://promedmail.org/promed-post/?id=8718632
Date: Wed 4 Sep 2024 Source: Benin Web TV [in French, trans., edited]
Sinavessou村で食事をした家族9人が病気になった。
2024年9月2日午後8時頃、母親がキノコを採って帰り、それを使って家族全員の食事を作った。料理の後ご飯と一緒に提供し家族12人が食べた。食後間もなく9人が激しい痛みを感じ下痢、嘔吐になったが他の3人は症状がない。
[EFSA]意見等
Standard protocols for plant health scientific assessments
[HK]
食品インシデントのところに
https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20240906_3.pdf
6 September 2024
が掲載されている
このリコールは特定の店舗での要冷蔵商品の常温販売のためであって製品そのものに問題はないのに香港政府が日本の当局に香港への輸出はあるかと問い合わせたり消費者がオンラインで購入しているかもしれない、持っていたら捨てるようにと言ったりしている。
これが意図的なのかどうかがわからない
[WHO]出版物
東南アジア地域での抗菌剤の摂取と合理的使用、2024
Consumption and Rational use of Antimicrobials in South-East Asia Region, 2024 (who.int)
6 September 2024
抗菌剤の使用状況データ
[CAFIA]CAFIAはベニテングタケ由来の幻覚物質を含む製品を禁止
CAFIAはベニテングタケ(Amanita muscaria)に天然に存在する幻覚物質で神経毒素であるムシモールを含む製品が販売されていることを検出した。検出された量はヒト健康に有害であると評価された。
EUPHORIA MAGIC GUMMIES、Psillys LEGAL PsycheDelic MUSHROOMS Orangeなどでムシモール含量は238-334 mg/kg
これらの製品はお土産や収集アイテムのような非食品として売られていることがあるが、その性質や表示から食品であることは明確であるためCAFIAは食品として扱う。
製品の写真あり
[ANSES]遺伝子解析が最近Reunion島で報告された小型のミツバチの巣の甲虫の起源に光をあてる
06/09/2024
この甲虫はミツバチの寄生虫で2022年7月に初めてReunion島で検出された。遺伝子解析の結果中国やフィリピンで見つかっているものと同様の種であることがわかった。
この寄生虫(Aethina tumida)がいるとミツバチコロニーが弱体化あるいは全体が死ぬ。起源はサハラ以南のアフリカであるが世界中に拡散している。欧州には南イタリアから10年ほど前に入ってきた。導入の背景はおそらくヒト。
感染したコロニーを破壊して巣を半径10kmを超えて動かさないことからなるReunion島での根絶計画は失敗した。フランス本土に入らないようにするための対策がとられている。
論文
-英国新生児マイクロバイオームで天然プロバイオティクスが発見される
Natural probiotic discovered in UK newborns m | EurekAlert!
6-Sep-2024
1か月未満の1288人の健康な赤ちゃんの糞便検体を全ゲノム配列決定で解析した、これまでで最大規模の英国赤ちゃんマイクロバイオーム研究がNature Microbiologyに発表された。
母乳かミルクかで赤ちゃんの腸の細菌に影響はなさそうだが抗生物質の使用は影響がある。母親の年齢や出産回数が影響がありそうだが確認が必要
オープンアクセス
-傾向を打ち破る:若年成人の皮膚がん発生率
Breaking the trend: Skin cancer incidence in | EurekAlert!
8-Sep-2024
JAMA Dermatologyに発表された新しい研究によるとスウェーデンの悪性黒色腫リスクが減少しているようだ-少なくとも50才以下で。
直接理由を解析したわけではないが、4つの要因が関与したと考えている。
・日光保護の理解増加
・日焼けマシン劇的に減少
・携帯電話やコンピュータの普及によって若い人が屋内で過ごすことが増えた
・移民の増加で肌の色が濃い人が増えた
-価値の少ない検診
Low-value population screening
The LANCET Correspondence Volume 404, Issue 10456 p935September 07, 2024
Arnaud Chiolero
全てのスクリーニング検査には害があり、一部には利点があり、推奨されるものは「合理的なコストで害より益が大きい」ものでなければならない。ゲノム検査が害より益が多いかどうかは明確ではない。
患者にとって益がほとんどあるいはまったくない価値の少ないケアは医療においてますます大きな懸念である。政策決定者や医療従事者を含む多くの人が検査に多くを期待するが、実際のところ、特にがんのようなよくある慢性疾患の検査の実際のベネフィットは一般的に低い。さらに、検診の実態はしばしば推奨される頻度や年齢に従っていない。例えば甲状腺がん検査のような、なんの利益もない検査が行われている
-Natureニュース
毛皮のための畜産が次のパンデミックにつながる可能性のある「ウイルスの高速道路」である、と科学者が言う
Fur farming a ‘viral highway’ that could spark next pandemic, say scientists (nature.com)
By Smriti Mallapaty 06 September 2024
中国での研究が、毛皮用のミンクやアライグマやキツネの繁殖農場でヒトに感染する可能性のあるウイルスが蔓延していることを発見
Natureに発表
世界の毛皮農場のほとんどは欧州と中国にある
(こういうところが欧州の欺瞞)
Mcgill OSS
-Dr. Wikipediaは信頼できる?
Can You Trust Dr. Wikipedia? | Office for Science and Society - McGill University
Jonathan Jarry M.Sc. | 6 Sep 2024
Wikipediaの健康科学記事の正確さを調べるのは簡単ではない
重要メッセージ
・Wikipediaの健康科学記事の正確さを調べるのは難しい
・大学の健康科学のカリキュラムで、記事の改善のために学生にWikipediaを編集させているところがある
-あなたは焦げたトーストを食べることを心配すべき?
Joe Schwarcz PhD | 6 Sep 2024
アスパラギンを大量に動物に与えるとがんができる。ヒトへの影響はそこから外挿されている
朝のアボカドトーストの準備をしていたとき、一部が焦げて火災報知機を鳴らしてしまった。で、そのトーストを食べる?
以下アクリルアミドの話とそれを抑制するための技術について
(結局焦げた部分を取り除いて食べた。最も重要なことはチップスやフライドポテトなどを「食べすぎない」こと。焦げだとPAHだと思うのだが)
-ヒ素と古書
Arsenic and Old Books | Office for Science and Society - McGill University
Joe Schwarcz PhD | 5 Sep 2024
ビクトリア時代の書籍にはヒ素中毒の話がたくさん載っている。一部の本はヒ素を含む。
緑色の色素、“Scheele’s green”(亜ヒ酸銅)の話
ヒ素は現実世界で多くの人を今でも中毒にし続けている
(それなのに注目されない、対策費も出さない。PFASの研究や除去よりはるかに優先順位が高いのに)
-セロトニン症候群:「良いもの」の摂りすぎ
Serotonin Syndrome: Too Much of a “Good Thing” | Office for Science and Society - McGill University
Hosna Akhgary | 6 Sep 2024
セロトニンの摂りすぎは無限の喜びと、稀にセロトニン症候群と呼ばれる危険な状態につながる
-動画
BLTと一緒にオレンジジュースを飲むべき?
Cup o'Joe-Should you drink orange juice with your BLT? (youtube.com)
2024/09/04
学生から興味深い質問をもらった。BLTサンドを食べた後、オレンジジュースを飲むのがいいのか?その質問はベーコンに使われている亜硝酸塩からニトロソアミンができるのをビタミンCが減らすという話を読んだことによる。
(レタスとトマトにもビタミンCが含まれるのでトマト増やせば?とかベーコンに使われている亜硝酸は心配するのにレタスに含まれる硝酸由来の亜硝酸は気にならないのかとか)
その他
-携帯電話は脳腫瘍と関連しない、28年の研究の主要レビューによれば
Published: September 3, 2024 Sarah Loughran & Ken Karipidis
WHOが委託した系統的レビューがEnvironment Internationalに発表された。
携帯電話ががんの原因になる可能性は長い間懸念されている。携帯電話、より広くはワイヤレス技術全般は、私たちの日常生活の主要部分である。なので科学にとってはこれらの機器からの電波の安全性に対応することは重要である。何年にもわたって、科学的コンセンサスは強固で、携帯電話の電波と脳腫瘍や、より一般的には健康に、関連はない。
このコンセンサスにも関わらず、時々害があるかもしれないという研究が発表され、2011年にIARCが携帯電話の電波をヒト発がん物質の可能性がある(グループ2B)と分類した。この分類の意味は誤解され懸念が増加した。IARCの分類は観察研究に依存していたが新しい系統的レビューではより大きなデータでより包括的に携帯電話は脳腫瘍と関連しないと、より確信をもって言える。
これまで脳腫瘍は増加していないがオーストラリアの携帯電話使用は劇的に増加し2008年以降は携帯電話のアカウントが人口を超えている。全体として、結果は極めて安心できるものである。
-SMC UK
子どものころに果物やオート麦やライムギを食べることと1型糖尿病リスクについての未発表学会要旨への専門家の反応
September 8, 2024
欧州糖尿病研究学会(EASD)年次会合で発表された学会要旨が子供のころの果物やオート麦やライムギを食べることと1型糖尿病発症リスクの関連について調べた。
Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授
このような限られた情報しかない新しい研究の質を評価しようとするのはとてもフラストレーションがたまる。研究者も言っているように、この研究から食事について助言をするのは早すぎる。情報が少なくてもそれは明確である。重要な理由の一つは観察研究だからである。
(長い解説略。この研究が果物やオート麦が1型糖尿病リスクを高くする、みたいに報道されることを危惧している。実際学会がこういうプレスリリースをしているので。研究者が目立つことの方を優先するのでこうなる
Fruit and oats raise risk of type 1 diabetes | EurekAlert!)
-栄養ニュースから
p 06, 2024
真ん中あたりの図
統合あるいは機能性(functional)医療は正統な医療や栄養学に対してサプリメントや根拠のない検査や治療を売るための疑似科学を仕込んだトロイの木馬である。
-「ウェルネス」は医療にとっての悪い知らせ?
Is 'Wellness' Bad News for Healthcare? | MedPage Today
by Andrea Love, PhD, and Katie Suleta, DHSc, MPH, MS
September 2, 2024
成長する業界は諸刃の剣
医師として、あなたは科学に基づいた実践を助言することが目標である。資格のある医療の専門家は根拠に基づいた医療のみを行うが、ウェルネスのパラレルワールドでは教育も訓練も受けていない人たちがいろいろなことを実施している。ウェルネス業界は医療との境界線を曖昧にして患者や医療従事者を混乱させている。
ヘルスケアテクノロジーが急速に進歩しているが、残念ながらその中に疑似科学が同乗している。ウェルネス起業は根拠のある医薬品と同じような手法で存在しない病気の治療法を売る。
この市場がここ数十年で拡大した結果、健康全体への注目は高まり、ダイエタリーサプリメントの規制が緩和され、有名人による積極的マーケティングが盛んになり、根拠のある医療への信頼が毀損された。
根拠のない各種検査、治療法、ダイエタリーサプリメントが氾濫している。
あなたとあなたの患者を守るには
・患者教育
・製品の根拠の精査
・利益相反の評価
・主張の妥当性評価
・ウェルネス業界には人々の弱さに付け込む悪徳な部分があることを忘れない
(医者向けのサイトなのでこういう書き方になっている。医者は重要な営業のターゲット。)