野良猫 食情報研究所

uneyamaが運営する食品情報サイトです

2024-08-29

[EU]EU農業食品偽装疑い月報

Monthly reports on EU Agri-Food Fraud suspicions

2024年7月

https://food.ec.europa.eu/document/download/a0fa0333-12db-448f-b365-66ebc8fc7daa_en?filename=ff_ffn_monthly-report_202407.pdf

IRASFF通知833件から325を偽装疑いとして抽出

ベトナム米粉GMOが指摘されている。

サプリメントの違法薬物(シブトラミンシルデナフィルタダラフィル、モルファルデナフィル、DMAA、ヨヒンビン、メラトニン、カンナビジオール等)

エチレンオキシドまだでる

 

[RIVM]オランダのエネルギーと栄養摂取。オランダ国民食品摂取調査2019-2021の結果

Energy and nutrient intake in the Netherlands. Results of the Dutch National Food Consumption Survey 2019-2021 | RIVM

22-08-2024

2007-2010および2012-2016と比較。近年はオランダ人の食事はポジティブな変化を見せている。平均すると塩と砂糖の摂取は減り食物繊維は増えている。それでも塩は多すぎるままで食物繊維は足りない。注目は、特に男性で飲酒が減っていること。

 

[COT]2024年9月3日の会合の議題

COT Meeting: 3rd September 2024 | Committee on Toxicity (food.gov.uk)

Last updated: 28 August 2024

・COTの作業方法についてのワーキングペーパー

Discussion paper on COT Ways of working – 2 | Committee on Toxicity (food.gov.uk)

ディスカッションペーパーの引用について、ホライズンスキャン

・他の科学助言委員会から更新

Update on the work of other Scientific Advisory Committees- September 2024 | Committee on Toxicity (food.gov.uk)

 

[COT]食品添加物としての二酸化チタン(E171)の安全性についてのCOTの要約

COT Executive Summary for the Safety of Titanium Dioxide (E171) as a Food Additive - Final cleared version (2) Acc V SO.pdf

Last updated: 27 August 2024

全体的結論として

E171 TiO2の現状の英国の食事暴露による健康リスクはありそうにない

 

[EPA]EPAは農薬Dacthalの自主的撤回を発表

EPA Announces Voluntary Cancellation for the Pesticide Dacthal | US EPA

August 28, 2024

EPAはDacthalの緊急停止以降、Dacthalを含むすべての製品の撤回手続きを開始している。2024年8月19日にEPAはAMVAC社から自主的撤回の意向を伝える文書を受け取った。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular - 304-24 | Food Standards Australia New Zealand

29 August 2024

新規申請と提案

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei 由来プロリルオリゴペプチダーゼ

 

[CCDC]週報

-PM2.5とオゾンの単一および複合暴露による呼吸器疾患死亡リスクの評価―広東省広州、中国、2018-2021

Assessment of the Respiratory Disease Mortality Risk from Single and Composite Exposures to PM2.5 and Ozone — Guangzhou City, Guangdong Province, China, 2018–2021 (chinacdc.cn)

 

-中国成人でのタリウムばく露と腎機能低下の関連―中国、2017-2018

Association of Thallium Exposure with Decreased Renal Function among Chinese Adults — China, 2017–2018 (chinacdc.cn)

尿中タリウムの濃度の高さと慢性腎疾患のリスクの高さに関連がある

タリウムって何由来だろう?)

 

[WHO]欧州地域事務所

欧州地域の成人は毎年平均9.2Lの純アルコールを摂取し、世界で最も多く飲酒している

Adults in the European Region consume on average 9.2 litres of pure alcohol every year – making them the heaviest drinkers in the world (who.int)

29 July 2024

 

-欧州の飲酒削減の乏しい進歩

Poor progress on reducing alcohol consumption in Europe

Talha Burki

The Lancet Oncology News Volume 25, Issue 9 p1120 September 2024

2024年7月29日、WHO欧州地域事務所が飲酒削減がほとんど進んでいないことへの警告を発表した。欧州では成人の2/3が飲酒し11%がアルコール使用疾患であり、成人一人当たりの純アルコール摂取量は9.2Lと世界一である。

 

その他

-Natureニュース

スクープ:最も多く引用された取り下げ論文

Exclusive: the papers that most heavily cite retracted studies (nature.com)

28 August 2024  By Richard Van Noorden & Miryam Naddaf

大規模プロジェクトのデータが、取り下げられた研究が文献のなかでどう拡散していくかを示す

1月にニューヨークのInstitute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE)が発表した学会紀要に目を調べることで病気を検出する方法についてのレビューが掲載された。しかし著者も編集者もその引用文献の60%が既に取り下げられていることを知らなかった。

これは最も極端な例だが、取り下げられたあるいは問題のある論文の引用を調査する大規模プロジェクトでみつかったもののひとつである。

日本の詐欺師Yoshihiro Satoの骨の健康に関する取り下げられた論文を飲用していた88の系統的レビューの著者に連絡したところ、たった11のレビューしか更新されなかった

 

-培養肉ペットフードが買えるようになる

Shoppers will be able to buy cultivated meat pet food (msn.com)

Story by Daily Mail Reporter

Defraと動物植物健康局Aphaが培養肉スタートアップ企業Meatlyに培養チキンペットフードの販売を許可した、とMeatlyがいう。欧州初。

 

-有機農業運動は数百万人と環境を脅かす

Organic Farming Activism Threatens Millions—and the Environment - Human Progress

Zion Lights — Aug 16, 2024

現代農業は何百万人もの人を貧困から脱出させた、しかし現在それらにバックラッシュがある

要約:農薬や機械化のおかげで何百万人もの人が貧困から脱出できた。工業的農業へのバックラッシュ有機農業のような効率が悪く環境にも悪い代替法につながる。スリランカの農薬禁止後の状況が根拠よりイデオロギーを優先させるとどうなるかを示す

(著者は環境活動を行っているサイエンスコミュニケーター)

 

-加工食品

Processed Foods - by Unbiased Science and Dr. Jess Steier (substack.com)

Apr 09, 2024

このトピックに関する新興研究へのより微妙なアプローチ

加工及び超加工食品(UPFs)を取り巻く議論が進化を続けている。ほとんどのものでそうであるように、食品加工とその健康影響に関しては二極化している。加工食品が肥満、心血管系疾患、がんの直接の原因だと主張する人もいれば健康への脅威ではないという人もいる。「真実」はその間のどこかにある。ここでは最新の研究の一部を説明し、バランスの取れた食生活のために役立てようとする。加工食品や超加工食品を食べることは問題はないが食事の大部分であるべきではない。この対話は栄養豊富な食品の入手しやすさや過度の罪悪感、恥ずかしさなどの多くの要因によって複雑になる。食料不安や摂食障害につながる可能性がある。

主なポイント:加工食品と超加工食品の研究は継続的に進行中である。現在の証拠は、主に観察研究と自己報告のデータに基づいており、バイアスがかかりやすく、交絡変数(つまり、想定される原因と結果の両方に影響を与える測定されていない変数)を適切に制御していない可能性がある。現実には、これは微妙な議論であり、どの食品がUPFと見なされるのか、なぜ多くの人がUPFを過剰に消費しているのかを理解し、個人/家族の財政の現実とバランスを取り、乱れた食生活をさらに悪化させないようにすることが重要である。残念ながら、多くの研究が文脈から外れて、恐怖、罪悪感、恥を広めるために主要なメディアによって取り上げられている。加工食品は「本質的に有害」ではないが、過嗜好性(食べやすく)、過食しやすいこと、カロリー密度、UPFを消化するためのカロリー減少*(加工食品は全食品よりもカロリー的に消化しやすい)、食事全体に占めるUPFの割合など、重要な検討事項がある。

以下長い記事

 

-取り下げ通知 Scientific Reports

Retraction Note: Arsenic album 30C exhibits crystalline nano structure of arsenic trioxide and modulates innate immune markers in murine macrophage cell lines | Scientific Reports (nature.com)

Published: 21 August 2024

2024年1月7日に発表されたインドのホメオパシー論文の取り下げ通知

(掲載されたこと自体驚きで、多くの指摘を受けてようやく問題に気が付くという雑誌の査読のお粗末さ。直ちに取り下げたことだけは評価される)