[EPA]EPAは深刻な健康リスクに対応するため、農薬Dacthal の使用を中止するよう緊急命令を発行
EPA Issues Emergency Order to Stop Use of Pesticide Dacthal to Address Serious Health Risk | US EPA
August 6, 2024
本日EPAは、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)に基づき農薬テトラクロロテレフタル酸ジメチル(クロルタールジメチル)(DCPAまたはDacthal)のすべての登録を緊急に停止することを発表する。EPAがこの種の緊急措置を取るのは40年ぶりである。
EPAは、妊娠中の母親がDCPAに曝露されると胎児の甲状腺ホルモン濃度が変化する可能性があり、これらの変化は一般的に低出生体重、脳の発達障害、IQの低下、および後年の運動能力障害に関連しており、そのうちのいくつかは不可逆的である可能性があるためこの対応をとる。
2013年、FDAはDCPAの唯一の製造業者であるAMVAC Chemical Corporationに対して、DCPAの既存の登録を支持する20以上の研究を提出するよう要求するデータコールイン(DCI)を発行した。必要なデータには、成人および出生前後の若年者の甲状腺の発達と機能に対するDCPAの影響に関する包括的な研究が含まれていて、2016年1月が期限だった。AMVACが2013年から2021年にかけて提出した研究のいくつかは不十分であると考えられ、甲状腺研究等は提出されなかった。
2022年4月、EPAは、AMVACが甲状腺研究を含むデータ一式を提出しなかったことにより、DCPA工業用グレード製品(最終製品の製造に使用)を一時停止する意図を通知した。AMVACは2022年8月に必要な甲状腺研究を提出したが、EPAは、行政審問の後、2023年8月22日にAMVACが他のデータを提出しなかったことのみに基づいて登録を一時停止した。2023年11月、AMVACが十分なデータを提出したことを受け停止を解除した。2023年12月に、芝生へのほとんどのDCPA使用は自主的にキャンセルされた。しかし他の使用による許容できないリスクが残った。
2023年5月、EPAは、AMVACが提出した甲状腺研究を解析した後、DCPAを含む製品への職業および住人曝露のリスクに関する評価を発表した。この評価では、個人用保護具や技術的管理下でも、DCPAの使用に関連する健康リスクがあるとした。最も深刻なリスクは、妊娠中の人の胎児。EPAは、DCPA製品を取り扱う一部の妊婦は、EPAが胎児にとって安全であると推定した量の4倍から20倍の曝露を受ける可能性があると推定した。
また、DCPAがすでに散布されている地域に入るまたは勤務する妊婦の胎児(特に、移植、除草、収穫などを行う散布後の労働者)へのリスクも懸念される。現在の製品ラベルでは、処理された畑に立ち入ることは、使用後12時間制限する必要があるとされているが、多くの作物や作業において、処理された畑のDCPAの濃度が25日以上安全でない濃度にとどまることを示す根拠がある。農薬散布によるドリフトも、近くに住む妊婦の胎児を危険にさらす可能性がある。
EPAの2023年評価が発表されて以来、AMVACはいくつかの変更を提案している。しかし、EPAは、AMVAC提案は、周辺で働く人々の深刻な健康リスクに適切に対処していないという。
2024年4月、EPAは、DCPAに曝露した妊婦の胎児に対する重大な健康リスクについて人々に警告を発し、可能な限り対処する意向を示した。2024年3月27日付けのAMVACへの文書で、EPAは農薬の中止や緊急停止を含め、できるだけ早く規制上の選択肢を検討すると述べている。
深刻なリスクが特定された場合、EPAはFIFRAに基づいて農薬を一時停止または中止することができる。緊急命令は即時発効。
[FDA]病気の調査:Diamond Shruumzブランドチョコレートバー、コーン、グミ(2024年6月)
Investigation of Illnesses: Diamond Shruumz-Brand Chocolate Bars, Cones, & Gummies (June 2024) | FDA
August 6, 2024更新
販売店のリスト更新
2024年8月2日時点で28州から113人の病気が報告されている。42人は入院、関連を調査中の死亡が2。
(販売が続き患者も増える。)
[FDA]公衆衛生食品監視紹介
Introduction to Public Health Food Inspections - NASDA
FDAと大学の協力による食品の規制手法を学び州や政府の執行部門へのキャリアを目指すコースを作った。2024年秋開始。
ノースカロライナ大学から始めて各州に拡大する予定
[FSANZ]食品基準ニュース 2024年8月
FOOD STANDARDS NEWS August 2024
https://mailchi.mp/foodstandards.gov.au/food-standards-news-2024-aug?e=8ced6a8cb9
・初めての調査で消費者の食品安全への態度が明らかに
オーストラリアとニュージーランドの2000人以上の消費者を対象にした消費者意識追跡調査Consumer Insights Tracker (CIT)の最初の報告書発表。
食品供給への人々の信頼は健康的国民と強い経済の土台である。結果の中には消費者は食品の選択の際にナチュラルさや便利さや産地より栄養に価値を置いていることがわかった。
詳細は以下から
Social science | Food Standards Australia New Zealand
(選択の際に重視されるのは圧倒的に味と値段で、それ以外について、の話。さらに健康強調表示や健康スター格付けFOPは信用されていない。栄養成分表が大事)
・乳児用調整乳基準近代化中
・最近のリコール
・2024 FSANZ関係者フォーラムの概要
[EFSA]意見等
食品接触物質
農薬
・ Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Pythium oligandrum strain B301
その他
-グリーンピースが勝つとき、私たちみんなが敗北する。遺伝子組み換作物を巡る皮肉な戦いは続いている
Henry Miller, Kathleen Hefferon | August 6, 2024
フィリピンのゴールデンライスの件。
フィリピンの裁判所が4月にゴールデンライスの商業化を阻止するグリーンピースの請願を支持したことが世界中に影響を与えている。
「予防原則」による思考停止は危険である。最も貧しい人たちが最も苦しんでいる。
-アスリート、観客、そして地球のために、コカコーラとの関係を断つよう、IOCに強く求める
Cut ties with Coca Cola in interests of athle | EurekAlert!
6-Aug-2024 BMJ Group
著者らはスポンサーシップは不健康な砂糖入り飲料を認め、企業の幹部に政治への影響力を与えるという
国際公衆衛生団体Vital StrategiesのTrish Cotter と Sandra MullinがBMJ Global Healthのエディトリアルで呼びかける
コカ・コーラは約100年間オリンピックのスポンサーをしている
(マクドナルドは既にスポンサーしていない。コカ・コーラは砂糖入りコーラ以外も扱ってるだろうに。飲料すべて水のみ、となったら選手かわいそう。パリオリンピックの食事のせいで「公衆衛生専門家」への評判がさらに落ちたと思うのに自覚はないようだ)
-SMC NZ
加熱タバコ製品とは何?専門家Q &A
What are heated tobacco products? - Expert Q&A - Science Media Centre
06 August 2024
それは電子タバコではなくタバコでもない。では物品税を半分に減らすした加熱式タバコ製品とは何?
政府は最近加熱式タバコの減税のための資金を確保することに合意
タバコを燃やすのではなく加熱することでニコチンを摂取する仕組み。燃焼に伴う煙が出ないので害が少ないと主張されている
専門家のコメント略
(政府がタバコ業界の圧力に屈したと批判されている
日本の最近の研究で加熱式タバコが禁煙に役に立たないと結論された、と紹介している。)