野良猫 食情報研究所

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2024-07-08

[EFSA]評価等

-EFSAの科学評価に使うための疫学の根拠の評価と統合に関する科学委員会ガイダンス

Scientific Committee guidance on appraising and integrating evidence from epidemiological studies for use in EFSA's scientific assessments

-植物の健康ニュースレター

(病害虫モニタリング)

Plant Health Newsletter on Horizon Scanning–June 2024

-酵素

・Safety evaluation of the food enzyme triacylglycerol lipase from the non‐genetically modified Penicillium caseifulvum strain AE‐LRF

-農薬

・Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance lenacil

 

[TGA]ベラドンナを含む調剤コリック製品

Compounded colic preparations containing Atropa belladonna | Therapeutic Goods Administration (TGA)

4 July 2024

安全性助言―乳幼児に深刻な有害事象報告

重要メッセージ

・TGAはベラドンナを含むおなかやコリック用製品による乳児の深刻な副作用の報告を複数受け取った

ベラドンナは乳児に口や肌の渇きや瞳孔散大、尿が出ない、力が入らない、飲まないなどの症状を引き起こす

・そのような製品に注意

調剤は通常薬剤師が原料から医薬品を作ること。TGAは乳児のコリック用の調剤製品を評価していない。オーストラリアでは調剤医薬品は薬局委員会のガイドラインと専門家の服務規程に従って作ることになっている。

(赤ちゃんが泣き止まないのに困って薬物や物理で黙らせようとするの、結構世界中の「伝統」にある。「おばあちゃんの知恵」が必ずしも勧められない例。)

 

[BfR]消費者健康保護ヒト研究センター

Human Study Centre Consumer Health Protection - BfR (bund.de)

05.07.2024

BfRのヒト研究センターでは各部局と協力してヒト研究、特に疫学研究の計画・実施・解析が行われている

現在実施中なのは

・RBVD (Risks and Benefits of a Vegan Diet)試験

・COPLANT試験 (COhort on Plant-based Diets)

・EDKAR 試験 ("Study on Chronic High Consumption of Energy Drinks and Cardiovascular Risk in Adolescents")

・EPIC-PotsdamでのPFAS試験

 

[BfR]食品中のカビ

Mould in foods – health risks and how to avoid them - BfR (bund.de)

25 June 2024

FAQs

BfRが最近の研究で検出した植物ベースのミルク代用品のカビ毒についてのQ & Aが比較的充実。いずれにせよカビ毒のような天然の有害物質を完全に避けるのは難しいので、健康のためには多様な食品を。

 

[WHO]出版物

WHOと他の国連機関の健康環境ガイダンスの概要2024更新

Compendium of WHO and other UN guidance in health and environment, 2024 update

3 July 2024

インフォグラフィック

Infographics (who.int)

健康と環境のための500の行動

 

[CDC]MMWR 

-迅速統計:65歳以上の成人の性別年齢調整死亡率―米国、1970–2022

QuickStats: Age-Adjusted Death Rate Among Adults Aged ≥65 Years, by Sex — United States, 1970–2022 | MMWR (cdc.gov)

Weekly / July 4, 2024 / 73(26);600

常に男性の方が高いまま低下傾向だったが2020年から2020年のところで増加、その後低下

 

-薬物使用治療のために診察された18才以上の成人中のキシラジン使用報告―米国、2022年7月–2023年9月

Reported Xylazine Use Among Adults Aged ≥18 Years Evaluated for Substance Use Treatment — United States, July 2022–September 2023 | MMWR (cdc.gov)

Weekly / July 4, 2024 / 73(26);594–599

違法フェンタニルやヘロインの使用で治療をうけた成人のうちキシラジン使用を報告した人は他の薬物や複数薬物使用率が高い

 

[IARC]IARCがん予防ハンドブック20A巻発表:飲酒の削減あるいは禁酒

Publication of IARC Handbooks of Cancer Prevention Volume 20A: Reduction or Cessation of Alcoholic Beverage Consumption – IARC (who.int)

4 July 2024

(がん予防のためならお酒は飲まない、しかない)

 

[IARC]IARCモノグラフはタルクとアクリロニトリルの発がん性を評価:IARCモノグラフ第136巻

IARC Monographs evaluate the carcinogenicity of talc and acrylonitrile: IARC Monographs Volume 136 – IARC (who.int)

5 July 2024

アクリロニトリル:ヒト肺がん(主に職業暴露)の十分な根拠に基づきグループ1

動物でも十分な根拠、メカニズムでも強い根拠

タルク:ヒト卵巣がんの限定的根拠と動物での十分な根拠、ヒト初代培養細胞と実験系でのメカニズムの根拠に基づきグループ2A

評価対象はアスベストを含まないタルクだがほとんどのヒト研究でアスベストの混入は排除できない

(これも訴訟関連。ヒトで訴訟になっているのが陰部に使った場合の卵巣がんで、動物実験は吸入暴露で副腎髄質の稀な腫瘍。メカニズムが炎症と培養細胞での影響、って無理やり感)

 

[ODS]2ODS 025-2029戦略計画案

ODS Draft Strategic Plan 2025-2029 (nih.gov)

2024年8月30日までパブリックコメント募集

ダイエタリーサプリメントの概要

ダイエタリーサプリメント市場には10万以上の製品があり米国成人の1/2、子供と青少年の1/3が使用している。しかしながらその細胞メカニズム、代謝、有効性、安全性、健康への影響については疑問が残っている。この新しい戦略計画では公衆衛生上の重要さから研究優先課題となるダイエタリーサプリメントの同定や研究協力を継続する

(ちなみにODS(職員25人くらい)の予算はFY2023で$28.5 million(研究費がメインだけれど460億円くらい)。一方消費者庁全体のR6年度概算要求で170億円だそう。研究費の差は歴然)

 

論文

-米国のフードシステムがアグロエコロジーを必要とする理由

Why the U.S. food system needs agroecology | EurekAlert!

5-JUL-2024

Nature Foodに発表されたDartmouth大学の研究者らによるコメント

(基本大規模農業否定、汗を流して作った農作物を食べることが幸せなのだという感じで科学というより思想。猛暑の中手で草取りしたら一日で吹き飛びそうだけれど。)

 

-肥満の診断と管理―もはや単にBMIだけの問題ではない

Diagnosing and managing obesity – no longer j | EurekAlert!

5-JUL-2024

Nature Medicineに発表された欧州肥満研究学会(EASO)の枠組み

体脂肪の分布を考慮する

 

-高齢者の認知機能低下に関連する重要なライフスタイル要因は喫煙

Smoking a key lifestyle factor linked to cogn | EurekAlert!

5-JUL-2024

Nature Communicationsに発表された、10年にわたって調査に協力した欧州14か国の32000人の50歳以上の成人のデータ解析。定期的運動、ほどほど飲酒、定期的社会活動より禁煙が重要なようだ

 

McGill OSS

-安全な日焼け止めはあるが安全な日焼けはない

There Are Safe Sunscreens But No Safe Tans | Office for Science and Society - McGill University

Joe Schwarcz PhD | 2 Jul 2024

日焼け止めは皮膚がんを予防する。「防水」や「一日中もつ」などの無意味な言葉は無視して、頻繁に塗りなおそう。もし「化学物質を含まないchemical-free」などという製品を買っているならそれはいいものではない。そして「健康な日焼け」というものは存在しない

 

-動画

治療用の土

Cup o'Joe-Therapeutic clay (youtube.com)

2024/07/02

一世紀の“De Materia Medica”以降の治療に使われた土の歴史

 

暑すぎる

It's too darned hot | The Right Chemistry (youtube.com)

2024/07/06

暑さに関する映画やニュース

 

その他

-英国の新政府は食品飲料業界にどう影響するか?

How will the new UK government affect the food and beverage industry? (foodnavigator.com)

07-Jul-2024  By Donna Eastlake

英国の新しい右翼政府の公約には、脂肪砂糖塩の多い(HFSS)食品の取り締まりが含まれる。

Starmer首相はHFSS食品への課税は否定したが「有害な」ジャンクフードや甘いスナックを子供向けに宣伝することは禁止すると約束した。またエネルギードリンクの16才以下への販売禁止も約束した。

 

-Firebreak 1周年

The Firebreak Celebrates One Year - by David Zaruk

JUL 07, 2024

NGO、財団、活動家科学者が無責任なキャンペーンを実施しメディアがそれを精査しないどころか同じ資金源から資金を得てキャンペーンを協賛する状況の中、Firebreakは作られた。Firebreak(防火帯)という言葉は有効なリスク管理ツールの一例として選ばれた。その目的はThe Risk-Mongerとして私が行ってきたことの続きである。The Risk-Mongerではブリュッセルにおけるグリホサートバトルを扱ったがFirebreakは北米視点をより多く取り入れる。

このたった1年の間に多くのことをとりあげたが、まだやるべきことは多い

 

-SMC UK

タルクの発がん性を評価したIARCモノグラフへの専門家の反応

expert reaction to IARC monographs evaluating the carcinogenicity of talc | Science Media Centre

JULY 5, 2024

IARCのタルクの発がん性評価に科学者が反応

Open 大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

IARCがタルクの発がん性を評価したのはこれが初めてではなく、2010年にタルクを外陰部に使用することはヒト発がん性の可能性があるpossibly(2B)と結論していた。そして今回発がん性の可能性が高いprobably(2A)と結論した。彼らが検討したのは外陰部に使用した場合の卵巣がんに関連した根拠である。

IARC分類の現実的な意味を理解することがほんとうに重要で、ほとんどの見かけ上の解釈は誤解を招くものである。IARCがモノグラフで何かを評価するとき、その物質への暴露が、どんな量でどんな状況でヒトでがんリスクを増やすとは言っていない。そうではなく、その物質にがんの原因となる可能性があるかどうかについて答えようとする、そしてその条件をIARCは特定しない。

これは奇妙な考え方で、我々が真に知りたいのはその物質が実際にがんリスクをあげるのか、それはどんな量やどんな状況で、である。しかしある物質について何か悪いことをおこす可能性があるかどうかのハザードを最初に調べることはそれほど普通でないことではない。

IARCの評価が混乱を引き起こした最近の例は2023年のアスパルテームである。IARCはハザードなる可能性があると言ったが別のWHO機関がヒトでは実際のリスクにはならないと結論した。一見矛盾するようだがそうではなく、それぞれ別の質問に答えた―IARCはハザードについて、JECFAは実際のリスクについて。

タルクについては実際のリスクは発表されていない。IARCは、定義しない何らかの状況でタルクががんを起こす可能性があるというが‘possibly’ を ‘probably’に変えた理由は主に以前より観察研究が増えたからのように見える。しかし追加の根拠はグループ1にするには十分ではなかった。そこにまだ多くの不確実性がある。

 

食品安全委員会 食品安全関係情報 データベース更新

米国環境保護庁(EPA)、硬質表面の消毒剤残留レベルを測定するための試験方法の最終版を公表

資料日付: 2024年6月13

英国健康安全局(HSE)、グレートブリテンにおいて承認失効となる殺生物剤活性物質及び製品タイプの組み合わせを公表

資料日付: 2024年6月12

 欧州委員会(EC)、加盟国が食品接触材料におけるビスフェノールA(BPA)の禁止を承認した旨を公表

資料日付: 2024年6月12

 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのビタミンD2マッシュルーム粉末の安全性に関する科学的意見書を公表

資料日付: 2024年6月12

欧州食品安全機関(EFSA)、鉄の耐容上限摂取量(UL)に関する科学的意見書の平易な言葉による要約を公表

資料日付: 2024年6月12

欧州食品安全機関(EFSA)、鉄の耐容上限摂取量(UL)に関する科学的意見書を公表

資料日付: 2024年6月12

 欧州食品安全機関(EFSA)、「アレルゲン性予測に向けた新たな戦略: 革新的タンパク質のアレルギーリスクを評価するためのランキング手法及びスクリーニングツールの開発」に関する外部機関による科学的報告書を公表 (後半2/2)

資料日付: 2024年6月11

欧州食品安全機関(EFSA)、「アレルゲン性予測に向けた新たな戦略: 革新的タンパク質のアレルギーリスクを評価するためのランキング手法及びスクリーニングツールの開発」に関する外部機関による科学的報告書を公表 (前半1/2)

資料日付: 2024年6月11

ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)、食品に関するガイドライン文書2点の更新を公表

資料日付: 2024年6月11

米国食品医薬品庁(FDA)、Diamond Shruumzブランドのチョコレートバー、コーン及びグミに関連した疾病についての調査(2024年6月)の続報を公表

資料日付: 2024年6月11

ニュージーランド環境保護庁(NZEPA)、有害物質アップデート2024年5号(2024年5月)を公表

資料日付: 2024年6月10

米国食品医薬品庁(FDA)、FDA及び連邦政府関連機関が、小児の成長及び発達における海産物摂取の役割に関する研究について結論を出したと公表

資料日付: 2024年6月7

米国食品医薬品庁(FDA)、動物用の飼料及び飲用水で許可される飼料添加物のエチルセルロースに関する最終規則を公表

資料日付: 2024年6月7

英国食品基準庁(FSA)、容器包装されていない食品中のアレルゲンに関する零細・小規模食品事業者への調査結果を公表

資料日付: 2024年6月7

ベルギー連邦フードチェーン安全庁(AFSCA)、「世界食品安全の日: 21の欧州食品機関がベルギーで、人工知能(AI)とロボットが食品安全にどのように貢献できるかを発見」と題するプレスリリースを公表

資料日付: 2024年6月7

欧州食品安全機関(EFSA)、既成ビタミンA及びβ-カロテンに関する耐容上限摂取量(UL)について科学的意見書を公表

資料日付: 2024年6月6

英国健康安全局(HSE)、グレートブリテンにおける農薬有効成分ミクロブタニルの承認失効を公表

資料日付: 2024年6月5

欧州食品安全機関(EFSA)、家きん由来の製品及び鳥類の卵中のλ-シハロトリンに対する最大残留基準値(MRL)の的を絞ったリスク評価に関する声明を公表

資料日付: 2024年6月5

英国健康安全局(HSE)、グレートブリテンにおける特定の品目に対する農薬有効成分ピジフルメトフェン、ベンタゾン、トリシクラゾール及びトリフロキシストロビンの最大残留基準値の変更を公表

資料日付: 2024年6月3

スペイン農業水産食糧省(MAPA)、2022年植物衛生製品商業統計調査の報告書を公表

資料日付: 2024年6月3

 中国海関総署、輸入食品の不合格リスト(2024年4月分)を公表

資料日付: 2024年6月3

台湾衛生福利部食品薬物管理署、輸入食品等の検査で不合格となった食品等(2024年5月分)を公表

資料日付: 2024年6月1

米国環境保護庁(EPA)、水中の農薬濃度を推定するためのより使いやすい計算ツールを公表

資料日付: 2024年5月31

中国国家市場監督管理総局、食品サーベイランスとして製品1,000検体について実施した検査の結果を公表(第2024年第17号)

資料日付: 2024年5月31

オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、オランダの南ホラント州南部及びAltena市の自家生産された卵に含まれるPFASのリスク評価と題する報告書を公表

資料日付: 2024年5月30

ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)、カクテル等に使用される角氷についてのモニタリングプログラムの調査結果を公表

資料日付: 2024年5月30

米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)、規制ステータス評価(RSR)の回答書を発出したことを公表

資料日付: 2024年5月30

欧州連合(EU)、食品安全に関する規則等を官報で公表(情報収集対象期間:2024年5月27日~6月7日)

資料日付: 2024年5月30